1906-86。俳人、小説家。
明治39年新潟県生まれ。大正13年上京。出版大取次東京堂入社、横光利一一門に入る。職場の句会で俳句を学び、長谷川かな女を知る。「馬酔木」に投句、水原秋桜子の知遇を得る。
昭和10年、沙羅書店創業。石田波郷、中村草田男らの処女句集を出版、波郷との交流から俳誌「鶴」を創刊、編集に携わった。昭和15年、山本健吉編集の「俳句研究」に大作を発表して俳壇に登場、17年「文学界」に発表した小説『松風』が芥川賞候補となり、翌年池谷信三郎賞を受賞。
戦後、川端康成のすすめで鎌倉文庫に入社し、鎌倉に移住。昭和28年「鶴」再刊。波郷を支えて地方会員の指導につとめ、44年波郷没後「鶴」を継承した。昭和61年2月8日病没、鎌倉霊園に葬られた。