小室直樹『危機の構造〔増補〕 ─日本社会崩壊のモデル─』(ダイヤモンド社、1982年、初版1976年) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第五章 危機の構造 P142 しばしば論じてきたように、現代日本においては、企業や官庁や学校などという機能集団が同時に共同体となる。これこそ現代日本最大の組織的特徴であり、また、現代日本社会の「機軸」であるといえる。 年功序列や企業間移動の困難さなど、日本社会の構造的特色だと思っている人が多い。だが、社会学的に分析してみると、決してそうではないことがわかる。(中略) そもそも、年功序列制や集団間移動…