ジョージ・クリントンを総帥とするアメーバ・ファンク集団。(いい意味で)バカ集団とも言う。契約上の問題でファンカデリック、パーラメントと2つのユニットを使い分け、ドロドログチャグチャのサウンドを作り出した。また、黒人のアイデンティティを追及した姿勢は後世のブラックミュージック、特にヒップホップに多大な影響を与えている。ファンク初心者は毒気にやられないよう注意が必要。
ランキング参加中音楽P-FUNK作者:河地依子河出書房新社Amazon『P‐ファンク・・・って何だ!?』とお決まりのご挨拶である。 えー、これは大してP-Funkファミリーともいえない(まあ一緒に仕事はしていたが)ファンクグループ“ザップ”のロジャー・トラウトマンのソロデビュー作につけられた謎の日本タイトルである(原題The Many Facets of Roger)。 このように説明するとなんとも味気ないものだが、とにかくいろいろ出鱈目なタイトルがつけられていた時代である。 閑話休題。 P-Funkってなんだろう。P-Funkについて詳しい丸屋九兵衛氏によると「ジャンルであり、クルーであり、…
Parliament の Mothership Connection を聴く。普段、車の中での音楽は、P-Funkで占められているのだが、今日は家でも聴いてみる。 なんだかな。車で聴くほうがしっくり来る。ファンク系の音楽は、家でじっとして聴くより動きながら聴くほうがいいということなのか。この前まで聴いていた、ベートーヴェンのピアノソナタやオールマンブラザーズバンドではこういう感じはしなかった。 Mothership Connection アーティスト:Parliament Mercury Amazon
この前一気に買い揃えた、Parliamentのアルバム3枚。Mothership Connection、The Clones of Dr.Funkenstein、Funkentelechy VS. The Placebo Syndromeをそれぞれ何回も聴いた。Mothership〜とFunkentelechy〜は割とすぐにしっくり来て楽しめたのだが、The Clones〜はどうかなと疑問符のつくアルバムに感じられていた。 しかし、どういうことか!最近の愛聴盤はまさかのThe Clones of Dr.Funkensteinなのだ!スルメだったなんだな。 付け加えると、Parliamentのコ…
音楽感想。 The Clones of Dr.Funkenstein / PARLIAMENTとmothership connection / PARLIAMENTを聴いた。 どちらも浮いた曲のない、一枚通しての流れが気分よく進んでいくアルバム。聞くところによると、はっきりしたコンセプトに基いて作られているらしい。僕はアルバムは通しで聴くのをポリシーとしていて、たまに浮いた曲があるのがあると興醒めしてしまうから、僕に合ったアルバムだった。何回もリピートしています。
スティーヴィー・サラス自伝 ギター弾きの最低で最高な人生作者:スティーヴィー・サラス,ロバート・イェリングリットーミュージックAmazon自伝感想シリーズ、今回はスティーヴィー・サラスです。ただ、私はこの人のファンでありながらあまりバイオを知らなかった、 いや、全く知らないわけじゃなく、なんとなくしか知らなかった。ということで、自伝感想編に入る前に、かつて発表されていたライナーノーツを転載してみることにする。 まずは1996年に発売された2枚組のANTHOLOGY OF STEVIE SALAS COLORCODEのライナーノーツ。 執筆は川合純行氏によるもの。 アンソロジー・オブ・スティーヴ…
amass.jpT.M. スティーヴンスが亡くなりましたそれほどSNSでは話題になっていないのが意外ですが・・・ 近年は認知症のため引退状態だったようです私はT.M. スティーヴンスのすべてを追っていたわけじゃないですが、個人的にはやはりスティーヴィー・サラスとの関わりの中で聴いたことが大きかった最近になって知ったけど、アトラクションズのブルース・トーマスも参加しているプリテンダーズのアルバム「Get Close」の頃にT.M. スティーヴンスがメンバーで、「Don't Get Me Wrong」も彼の演奏www.youtube.comTop of the Pops ですが、TMが異質なオーラ…
もう2024年の3月ですがやっていきます。 Blonde Redhead - Sit Down for Dinner(2023) Blonde Redheadの9年ぶりの新作。00年台中盤での4AD移籍後のイメージが大きくシューゲイザー文脈でも聞かれるアーティストですが、自分の中では90年台のポストハードコア/ジャンクロック真っただ中のTouch and Goからリリースしていたイメージが強く、初期2作はSonic Youthのスティーヴ・シェリー主宰のSmels Likeなのもあり、アンダーグラウンドなシーンから耽美でゴシックなアートポップへと、ポストロック激動の時代で圧倒的な個を確立させ横…
1/8 仕事。 夜はま寿司からスタバをはしごする。 LINEが返ってきたり、こなかったりする。 Sign O' The Times プリンス R&B/ソウル ¥1630 music.apple.com 1/9 仕事。 近所の交番前でおじさん警官3人が談笑している光景を思い出して落ち着くことにしている。 UPPER JAM 餓鬼レンジャー ヒップホップ/ラップ ¥1630 music.apple.com 1/10 仕事。 Multi-Cultiというレーベルのコンピがとても良く、レーベルの楽曲を何曲か漁る。レコードが欲しくなるが、皆さんレーベル買いってどういう感じでやっているんでしょうか。。。今…
ランキング参加中音楽 2021年(もう2年以上前になるのか)に20世紀ロック名盤100を選び、楽しかった。またこういうものは関心が高いようで、当弱小ブログの中ではいまだにアクセスがある記事である。 funkenstein.hatenablog.com で、いつかブラック・ミュージックでもやってみたいなと思っていたのだが、少し考え始めて、ロックのようにはいかないことに気づいた。元々カテゴライズの問題があるが、そこは米国R&B~ソウル~ファンクを中心に周辺に範囲を拡大してというオーソドックスな歴史観でということで実はそんなに悩まなかった。 むしろ問題は、アルバム単位で聴いた記憶がない名曲が結構多い…
こんばんは。キタダハルキです。 11月になったというのに、突如気温が高くなったり、急に平年並みに戻ったり…でも、そんなことぐらいいつの世でもあったやろ…とか気持ちが錯綜していますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。 さて、月が変わったということで… 当ブログ筆者のヘビープレイ紹介企画。 「最近、こんなのよく聴いてます。」やっていきたいと思います。 ※先月号はこちら。 musictherapy.hateblo.jp 今月号も、多様なラインアップだと思います…。それではさっそく本題へ。
本日はあるバンドの素晴らしいライブに行ってました。90年代前半に大好きなバンドでした。ファースト・アルバムはプロデューサーの名前で CD 買った。それが素晴らしかった。ゆずの『夏色』(1998年)という曲では「ゆっくり、ゆっくり、くだってく〜」とありますよね。あの歌詞も宮台さんが解説する「まったり」という言葉とシンクロするものですが。そのバンドは1991年にでたアルバムで、既に脱力した雰囲気を全面に出していました。日本の良質な音楽をベースにレゲエのリズムを入れて。 大学時代は全て買っていました。ラジオも聴いてた。大瀧詠一『青空のように』を最初に聴いたのもそのラジオだった。最新HIPHOP 12…
ランキング参加中音楽ヨット・ロック AOR、西海岸サウンド黄金時代を支えたミュージシャンたち作者:グレッグ・プラト,ケニー・ロギンス,ルパート・ホームズ,ジム・メッシーナ,クリストファー・クロス,ジョン・オーツ,ジョン・ホール,デイヴィッド・ペイチ,ドン・フェルダー,ボズ・スキャッグス,リック・ロバーツ,ロジャー・マッギン,ロビー・デュプリー,グレアム・ラッセル,デイヴ・メイソン,ウォルター・ベッカー,シュギー・オーティス,キャプテン&テニール,バーリー・ドラモンド,デューイ・バネル,ピーター・ベケットDU BOOKSAmazon ~曖昧さがつきまとうジャンルながら発見の多い切り口を提示してい…
ランキング参加中音楽ランキング参加中読書ハウス・ミュージック──その真実の物語 (ele-king books)作者:ジェシー サンダースPヴァインAmazon~変化の激しい新しい音楽ジャンルをはじめ、生き抜いてきた人物の自伝~ ふとしたきっかけで最近ハウス・ミュージックをよく聴く。 一番影響を受け、なんといっても興味の中心であり続けたのは間違いなくP-funkなのだが、こちらの対談にもあるように1990年代初めにはクラブによく行っていて、その時にかかっていたのは主にハウスだった(仕事を始めてからクラブにはまるようになったので、仲間からはよく就職デビューとからかわれたものである(笑)。 なので…
ランキング参加中音楽リズムがみえる作者:トヨミ・アイガスサウザンブックス社Amazon クラウドファンディングで世界の様々な本を翻訳出版していくサウザンブックスからの本である。 そのプロジェクトのホームページはこちら 奴隷の時代から始まる500年におよぶ黒人音楽の歴史が<奴隷歌>から<ヒップホップ>までジャンル別に、美しい絵や詩とコンパクトな年表つきでリズミカルにわかりやすく紹介される。 カラフルな絵を眺めるだけでも楽しいし、一方音楽と重要な史実が並べて記載されているので、黒人音楽ファンにも発見があるだろう。 本書のあとがきで金原氏はジャズとブルーズを愛したカート・ヴォネガットのエッセイ集『国…
ランキング参加中音楽ファンクはつらいよ ジョージ・クリントン自伝 バーバーショップからマザーシップまで旅した男の回顧録作者:ジョージ・クリントンDU BOOKSAmazon さて、前回はP-Funkを外部から紹介する本を紹介したが、今回はP-Funkの創始者でアイディアやセンスのコアであり続ける中心人物ジョージ・クリントン自身による内部からみたP-Funkの歩みを記した本を紹介しよう。 本国では2014年に出版されたこの本、日本では2016年に出たが幼少期からのキャリアを辿る本書は本文だけでも440頁を超える大部でP-Funkファンには出版そのものが大事件ともいうべきものだ。 まずは翻訳にあた…
ランキング参加中音楽 『プリンス論』西寺郷太 ~気まぐれな天才の軌跡を深くユニークな視点から切り取った個性的なプリンス本~ 2016年4月21日(日本時間4月22日)個人的に最も衝撃的だった音楽家の死が伝えられた。 プリンス、享年57歳。 孤高の天才ゆえの誤解、スキャンダル、神格化のはざまにありながら常に現役音楽家としての存在感を見せつけ続ける中での急逝であった。 思春期に1980年代のいわゆる洋楽(米英のロックを中心としたポピュラー音楽)で育ち、中でもハードなギターサウンドとダンスミュージックを合わせ持った音楽に指向性を決定され自らの音楽ファンの幹となるP-Funkへの導入となったプリンスは…
ジャズやファンク、アフリカン・フォークやアフロ・ビートの要素に加えて、シンセやクワイアによるアンビエンスを時に過剰なエフェクトで混濁させたような音像はある種ダブ的で、グルーヴィでアーシーであるにも関わらず同時に全編を通じて幻想的な浮遊感が漂っている。徹底して取り留めの無い歌の存在感も含め、あそこまでアブストラクトではないにせよDawn Richard「Pigments」に通じる感覚があり、特にM3やM4等にはついついジャズ・アンビエントという言葉を使いたくなる。90年代から活躍する大ベテランにも関わらず、例えばサウス・ロンドン・ジャズと比べても全く古臭さが無いどころかフューチャリスティックでさ…