コンピュータと人間の5番勝負をネット配信した「電王戦」は、今では伝説の対局といわれるようになった。 プロ棋士が、いかに真剣に将棋と向き合っているかがわかる場面が随所にあった。 ある棋士は引き分けに持ち込んで男泣きした。 恥も外聞もなく、全力を出し切って負ける棋士。 勝ったが、全身脂汗をかく棋士。 コンピュータを何百台もクラスタリングしたモンスターマシンとも真剣勝負が行われた。 ラストの対局は映画にもなった。 自分はリアルタイムでずっと見ていた。 将棋の歴史や文化が語られ、コンピュータとどのような距離感をもって、生きていけばいいのかも真剣に話し合われていた。 人間が指す将棋は見向きもされなくなる…