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西田直二郎

(読書)
にしだなおじろう

歴史学者(日本文化史)。(1886〜1964)

略歴

明治19年(1886)大阪府西成郡清堀川(現:大阪市天王寺区)生まれ。大阪府立第五尋常中学校、第三高等学校を経て、明治43年(1910)京都帝国大学文科大学史学科国史学専攻第1回卒業(卒業論文:外国神の祭祀と神社とに就て)。同年、同学大学院に入学し内田銀蔵・三浦周行・原勝郎に師事し、日本文化史を専攻。文科大学副手。大正4年(1915)同大講師。大正7年(1918)京都府史蹟勝地調査委員。大正8年(1919)同大助教授。大正9年(1920)〜11年(1922)イギリス・ドイツに留学。ケンブリッジ大学においてA.C.ハッドン、W・H・R・リヴァーズより社会人類学を学ぶ。大正13年(1924)「王朝時代ノ庶民階級」により京都帝国大学より文学博士の学位を取得。同年、同大教授となる。
昭和7年(1932)『日本文化史序説』を出版。昭和9年(1934)国民精神文化研究所員。昭和13年(1938)同大学にて新設の「日本精神史講座」を兼任する。昭和21年(1946)公職追放令(教職員追放令)により教職不適格に指定され、強制的に退官させられる。こののち天然寺住職をつとめる。昭和26年(1951)教職不適格解除。翌年、京都大学名誉教授となる。その後、京都女子大学文学部教授、滋賀大学学芸部教授などを歴任。昭和39年(1964)12月26日逝去。享年78才。

西田文化史学と「文化史派」

西田は、昭和7年(1932)『日本文化史序説』を出版し、京大史学科国史学専攻を中核として「文化史学」の学風を確立し、戦前の京都学派の一つの学問的伝統となった。なお、西田の門下からは歴史学のほか、考古学、民俗学など多分野にわたって優れた研究者が輩出されたが、こうした人々は一名「文化史派」とも称される。
また大正〜昭和初期にかけて、毎月最終金曜日の放課後に自邸の応接室を学生たちに開放して、文化史学やその周辺分野に関する話題を提供して議論をかわす「金曜会」という学術サロンをひらいた。金曜会の活動からは、民俗学に関心を持つ学生たちによる民俗談話会(京都帝国大学民俗学会)なども結成されている。

おもな著作

『日本文化史序説』(1932)
『歴史研究と歴史教育』(1935)
『國史通記』(1936)
『京都史蹟の研究』(1961)
『日本文化史論考』(1963)

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