2010年に主人公は再び国家公務員になるための試験勉強を始め、2011年にふたたび統計局で働き始めます。旧友の中のひとりは、部署が今でも住まいを割り当ててくれるのかを気にしていて、答えはノーでした。自力で部屋を探し、動物園近くに同じ職場の若い女性とシェアして借り、安月給なので、家賃を払うとまったく服を買わない状態でなんとか月末まで食いつなげる状態だそうです。そういう時代ということで。 仕事をしながら、北京なので大学に聴講生として通い、「自由」とか「平等」とか「特権」とか「権力」とか「権力が集中する体制」とか「階級」とか「階層」ということばを様々な政治学社会学の研究者たちが弄ぶ、あるいはうまいこ…