海音寺潮五郎の小説『海と風と虹と』(NHK大河ドラマ『風と雲と虹と』の原作の一つ)で平将門と並ぶもう一人の主人公藤原純友が京都で初めて出会った将門に語った一節があります。 「今日(こんにち)の公家は国家に巣食う白蟻どもだ」と。純友は国家を運営する立場でありながら荘園を経営し、あろうことか国衙領まで侵食して国家財政を傾けている摂関家をはじめとする上級公家どもを国家に寄生する害虫に例えたのです。それは藤原一門に連なりながら不遇をかこっている純友自身の義憤でもあり、同じ義憤を抱くであろう将門に共感してほしかったのだと思います。 私も純友の意見に共感します。ですからいくら華やかでも藤原摂関家は大嫌いな…