リニア中央新幹線の静岡工区着工を認めていない静岡県の川勝平太知事の辞意表明を受け、工事進展への期待感が広がっている。しかし大井川の流量減少や南アルプスの生態系への影響など、県が懸念する課題は残されたまま。そもそも工事は沿線各地で予定通りに進んでおらず、静岡だけのせいにするのはお門違いだ。知事が言うように「立ち止まって考えざるを得ない」のではないか。(岸本拓也、宮畑譲) 2019年、山岳部非常口トンネル入り口予定地を視察する川勝平太知事(左)と、案内するJR東海の宇野護副社長 「やっぱり一番大きかったのはリニアだ」。3日の臨時記者会見で、川勝知事は辞意表明の背景をこう明かした。JR東海は3月末に…