序文・大自然の摂理 堀口尚次 シマウマ〈縞馬、斑馬〉は、哺乳綱ウマ目ウマ科ウマ属のうち、白黒の縞模様を持つ系統である。 数種〈現代的な分類では3種〉からなり、それらは単系統であるシマウマ亜属をなす。和名はシマ「ウマ」だが、ウマよりロバの系統と近縁である。 シマウマは概して草を食す植物食である。シマウマの外見的特徴は、毛の黒地に白の縞模様に加え、大きな耳、先端がふさ状になった尾など、その姿は野生のロバとよく似ており、鳴き声もロバに近い。ゆえに「縞模様のロバ」と呼ぶ言語もある。 シマウマの縞模様の効果は、捕食者が狩りの獲物とする個体を識別しにくくすることといわれてきた。これは、霊長類以外の哺乳類は…