権力への意志

ニーチェ哲学の基本的理念 フリードリヒ・ニーチェの思想は、彼自身の言葉によると、「足元に地雷を埋める」ようなもので、従来の価値観や道徳を根本から揺るがすことを目指していました。彼の哲学の中心を成すいくつかの概念を通じて、この挑戦的な姿勢を見ていきましょう。 「超人」概念 「超人」とは、ニーチェが『ツァラトゥストラはかく語りき』で提唱した概念で、人間を超えた新たな存在を目指すべき理想像を示します。超人は、従来の道徳や価値観に縛られず、自身の価値を創造し、自己実現を追求する者です。ニーチェにとって、超人への道は、人類が自らの限界を超え、より高い存在へと進化するための道であるとされます。 永劫回帰 …

今回は『君たちはどう生きるか』の番外編的な考察です。 kumashine369.hatenablog.com kumashine369.hatenablog.com 昨日の朝、嬉しいニュースが飛び込んできました。 宮﨑駿監督作品『君たちはどう生きるか』がアカデミー賞長編アニメーション部門を受賞したというニュースです。 www3.nhk.or.jp 私もこの作品が大好きなので、心の底から喜びました。 そしてお昼のワイドショー番組『ゴゴスマ』でこのニュースを確認しました。 しかし、この番組を見てなんだか嫌な気持ちになりました。 それは番組出演者ほぼ全員が、 「内容はよくわからないが映像はすごい」 …

⬛️薩摩半島の山奥の限界集落にある《 古民家哲学カフェ》で、江藤淳を読む。 江藤淳と山川方夫は、似た者同士的ではあったが、何処か微妙に違っていた。江藤淳と山川方夫の差異は、《挫折》から立ち直る生活力と生命力にあった。江藤淳も山川方夫もともに深い深刻な《挫折》をあじわっていたが、その《挫折》に対する対処の仕方に微妙な違いがあった。山川方夫には《挫折》に酔うところというか、甘えるようなところがあったが、江藤淳には、それがなかった。しかし、それは、必ずしも江藤淳が生活力があり、生命力が旺盛だったからではない。江藤淳も、高校時代から大学時代へかけて、《 肺病》という病を抱え 、たびたび休学や留年を余儀…

本を読んでいて思い出したんだけど、たしかに一時「ニヒルな男」という言葉が流行ったことがある。 ああ、確かに（笑）＞ そもそもニヒリズムとはどのような意味だろうか。ひと昔前は「ニヒルな男」などと言って、ちょっとした流行語にもなっていた。via 『ポスト・ヒューマニズム』（岡本裕一朗）https://t.co/0PPOFoyMuo — maeda, h (@torisan3500) 2024年2月2日

北陸地方で昨日の午後４時過ぎに震度７の地震が起こり、その後震度５前後の地震が多発した。家族団らんの正月元旦に発生した地震は津波警報が出たことと相まって自然の恐ろしさを改めて日本中の人が感じたのではないか。 パレスチナのガザ地区ではイスラエル軍の空爆で右往左往しているようだ。 ウクライナでも戦争が継続して人々が右往左往しているのだろう。 戦争とは人々の命を奪い、人々の生活が正常ではなく権力者によって右往左往させられている。権力者による意志で戦争という悲劇を起こさなくすることはできるはず。 自然災害だけは人間の力では制御することは不可能だ。せいぜいいくらかの予防をするくらいだ。人が人を襲う愚だけは…

教養として学んでおきたいニーチェ 岡本裕一朗著 今回ご紹介するのは、岡本裕一朗さんの「教養として学んでおきたいニーチェ」です。 本書は、単なるニーチェについての解説だけでなく、著者自身のニーチェに対する解釈も示されています。ニーチェの本を直接読んでも、すぐに理解するのは難しいです。 本書はポイントを絞って、わかりやすく、明快に解説されており、ニーチェを読むうえでかなり助けとなる一冊であると思います。 本書の内容の一部をご紹介します。 〇ニーチェのどこに魅力があるのか フリードリヒ・ニーチェは19世紀ごろ、ニヒリズムの到来を予言した哲学者で、現在でも大きな影響を及ぼし続けています。 主張は極端な…

応募総数約10000人越えのJYP・ソニーミュージックアーティスツ共同企画、虹プロジェクトシーズン2。 東京合宿で20人、韓国合宿で12人、ファイナリスト9人、そしてデビューメンバー7人。 数字で見るだけで目が回りそうな奇跡と残酷さだが、2023年夏から師走までの長期間で約2年間のオーディションをじっくり放送していただき、2023年下半期の私の体力と感情全てを虹プロ2に捧げました。視聴は楽しいだけでなくガチで落ち込んだ回もあったし、感情移入して辛くて都営線でボロボロ泣いたりしました、2回も。 そして2023年12月15日、デビューメンバー決定。私の好きな男2人がどちらもデビューするっていうあり…

仏道修行は他でもない、四諦・八正道だ。このことははっきり決まってる。解脱につながる唯一の道だ。これ以外は全て、出口の無い部屋の堂々巡りに過ぎない。堂々巡りだから、しばらくすると嫌悪の対象が一周して好ましくおもえるようになる。下品が上品なり、上品が下品になる。修行しないなら、意味のないことを面白がるしかないからだ。そうやって死ぬまで暇つぶしをしてるしかないからだ。人間は仏道修行しないなら、絶望してる自分に気づかないようにする必要がある。そうしないと生きていられなくなるからだ。そのためには、生命や労働は尊い等の幻想に頼らざるをえない。そうなると世の中は矛盾だらけ不条理まみれで問題が頻発するが、それ…

Executive Summary トマス・ピンチョンによるオーウェル『1984年』への2003序文。本書が単なる反ソ反共小説ではない。オーウェル自身、立派な左派社会主義者ではあった。だが彼は、制度化された社会主義が己の権力にばかりこだわり、スターリニズムに目を閉ざし、むしろ肯定するのに絶望していた。本書の批判は、そうした社会主義が己の権力温存のために使う手段の戯画化である。世界分割はヴェルサイユ講和会議や第二次大戦後の戦後体制の戯画化でもある。本書の批判はもちろん、現在のネット監視社会の予兆めいた部分もある。その一方で、宗教的な狂信は登場せず、反ユダヤ主義的な面もほとんどない。オーウェルは、…

ブルーアーカイブはキャッチコピーの一つに「物語」を掲げているように、シナリオにかなり力が入れられており、ノベルゲーとしても高い評価を得ている。ブルアカには主軸となるメインストーリーの他に様々なシナリオが用意されているが、生徒一人ひとりの人物像を掘り下げる所謂「個別ルート」がある。それが「絆ストーリー」であり、フラグ生成過程(先生との関係性の構築)が丁寧に描かれている。これがブルアカが人気を誇る要因の一つとなっている。よってここでは各生徒の絆ストーリーを分析し、一覧としてまとめておくこととする。※ブルアカの年齢は年度初めのもの。そのため年齢と学年が合わないヒロインは留年説が匂わされている。該当す…

この土日は旅行に行ってます。 出発は10時半くらいだったか。昨日はブログ記事を投稿した後、勢いで色々読んだり考えたりぼーっとしていたら４時になり、それから寝て９時に起きた。眠い。 家から持って出たパンを食いながら、途中のコンビニで買ったコーヒーを飲む。 高速道路。渋滞はそんなでもない。停止はせずに進んでいる。 秋の空だ。雲が高く模様が綺麗。 13:20頃、サービスエリア。裏口から出たところの景色がいい。秋の刈り取り後の田園風景。うちの地元も昔はこんなだったと祖母が言う。 客層悪くなったか？ クソみたいな喋り方をする若い男の集団が目立つ。そうか、こいつら学生か。9月10月は大学は休みだけど世間的…