角界で暴力行為が繰り返されている。問題の根は、どこにあるのか。日本相撲協会の構造と体質まで掘り下げた検証が必要だ。 大相撲春場所に暴力問題の影が差している。場所前に幕内北青鵬関が弟弟子への暴力行為により引退。協会は師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)に監督義務違反で2階級降格などの処分を下した。親方は師匠を外れ、伊勢ケ浜一門の別の親方が宮城野部屋の師匠代行を務めている。 部屋の所属力士は、次に問題を起こせば「全員クビ」と厳命され不要な外出を禁じられた。これでは暴力を受けた被害者まで“連帯責任”を取らされている格好だ。 4月以降は部屋を伊勢ケ浜一門が預かり、処遇を協会執行部と協議する。親方や力士を移籍…