これまでの大賞句とそれにまつわるエピソードを紹介します。ただの自慢話ではありません。これらをはるかにしのぐボツがあったことをまず強調させてください。大賞をもらうために私は必死で努力をしましたし、何度も悔し涙を流しました。 1 「俺が先私が先で死にもせず」(平成25年4月20日) 初投句で初入選を果たしたあと、約1カ月間入選がありませんでした。そのあいだに私は予約録音ができるラジカセを買いました。紙と鉛筆で済むはずの川柳にしては高くついた初期投資です。これで仕事の日であっても録音予約さえしておけばあとで聞けるようになりました。そして4月、公開放送というものがあることもまだ知らない頃でした。NHK…