中学校教員をしていた父のことを調べる中で、『友愛』という文集を見つけた。表紙は右のようなものである。地球儀をはさむ6つのイラストはクラス内の各グループを表している。昭和39年5月28日が父の命日であり、その二ヶ月前、担任をした2年生のあるクラスがを進級したときの文集である。 私は高校に勤め、クラス担任を何回も担当した。特に退職前の10年はほとんど毎年担任を希望した。いつの頃からか、進級文集や卒業文集を作成させてきた。その文集が、全体的な傾向として年を追うごとに「稚拙」なものとなっていったことに気づいていた。受験勉強等のために時間がないという理由はあるだろうが、アンケートの形式などの安易に流れる…