ストラヴィンスキーのバレエ音楽。 『火の鳥』、『ペトルーシュカ』と併せて、ストラヴィンスキーの三大バレエ音楽と呼ばれる。 ロシアの土俗的なリズムやメロディー、そのそこに潜む狂気にモチーフを得ている。 『生贄の踊り』に見られる極端な変拍子の多用、それまでの管弦楽の常識を凌駕する極大編成、不協和音や難解なパッセージの連続、あまりにも唐突な幕切れなど、現代音楽への扉を開いた記念碑的な作品。初演時に観客が暴動を起こした事件は、オーケストラ音楽史上の事件として語り草になる。
2024年2月25日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホール指揮 チョン・ミョンフンベートーヴェン 交響曲第6番 田園ストラヴィンスキー 春の祭典 先日、暗譜の必要性について記事を書いた。「あえて、わざわざ『暗譜する』という作業を行って、公演に臨む」その必要性について、疑問を呈したわけである。 本公演でチョン・ミョンフンは、ベートーヴェンもストラヴィンスキーも、暗譜で指揮を行った。いささかの揺るぎもない確信のタクトを見て、思った。彼の場合、「一生懸命覚えました」ではなく、長年に渡って作品に取り組み、スコアを見続け、公演を重ねてきたその積み上げの経験によって、もう頭の中に完璧に入っちゃ…
◆昨年は無観客・YouTube配信になりました 会場まで歩いて行けるという夢のような状況に、早速チケットを購入し、「デュトワ×火の鳥」を楽しみにしていましたが、コロナで払い戻しとなりました。残念。 サイトウキネン・オーケストラは、CDやTVでしか聞いたことがなく、ただ、その圧倒的な演奏やアンサンブルに、「一度は生で」が昔から夢でした。 ◆昨晩は、オーケストラ演奏会初日 今年は、「デュトワ×春の祭典」にグレードアップ(笑)したわけで、これは聞き逃せません。チケットを購入しようと音楽祭のホームページを見ていると、気づいたことが…。 それは、県内外で、同時中継のライブ会場があること。松本城もその会場…
昨年に引き続き、今年も私が非常勤講師として勤務している学校の音楽の授業で、 ストラヴィンスキーの「春の祭典」を音楽鑑賞教材として取り上げています。 今年度は対象学年は中学2年生と高校2年生。 今日で中学2年生の授業での取り扱いが終了。 ちなみに、昨年のBlogに、以下の記事を書いています。 参考までにご覧ください。 hiratea.hatenablog.com 不思議なことですが、今年の生徒たちも、この曲はなかなか好印象。 気に入っている様子です。 それにしても、こんな現代音楽の作品を、こんなにも気に入るのでしょうか? 理由を探りました。 理由①:バレエ音楽として斬新だから →バレエ音楽の代表…
近頃、まとまったブログを書く気力がなく、方々にメモしたものを寄せ集めただけになっているが、それでもなんとか記録をとっておこうと思う。 ___ 名古屋芸術劇場でイスラエル・ガルバンの「春の祭典」を観た。 danceconcert.jp イスラエル・ガルバン、観たかったがいろいろ合わず断念。(わたしはたぶんこの代わりに昨年末のフランソワ・シェニョー&ニノ・レネ『不確かなロマンス—もう一人のオーランドー』を観たのだ。きっとそうだ。) — 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年6月19日 イスラエル・ガルバンって誰?という方に。わたしも知らなかったので…
2021/06/19 KAAT 神奈川芸術劇場 大ホール (映り込みが激しいことで、私の中では有名なKAATのやつ…斜めから撮ったのしか上げられないね…。) なんか去年講義受けてた先生がTwitterで発狂しておすすめしてたから、そんなにすごいのかと思って観に行ってきました! 安かったし!!1500円で観られたし!!学生最高だね!!! KAAT遠くて行きづらいくせに面白い公演ばっかりやるのほんとやめて欲しいよね!?神奈川県に引っ越したい。(学校正反対の方向になるから無理) にしてもあんまりにも綺麗な舞台だったので、これはスケッチ案件かと思ってたら写真があがっててホッとしました。衣裳とかよいよね…
非常勤講師として勤務している学校、 ある学年で極めて実験的な音楽鑑賞をしました。 その曲、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。 20世紀に生まれたクラシック音楽の中でも傑作中の傑作、 ここから20世紀が始まったとも断言してもいい作品。 ですが、初演の大騒乱に示されたように、20世紀最大の問題作でもあるのです。 ところで、この曲、なんと中学校2・3年生の教科書に音楽鑑賞教材として掲載されているのです。 高校の教科書にも掲載されていることも。 こんな難しい曲をどうやって扱うのか? 以前の私なら、完璧にスルーして、まず見向きもしなかったものです。 ところが、今年はストラヴィンスキー没後50周…
6月に来ると思っていたら5月にやってきた大乱闘 春イベスペシャルです。サクッとクリアしちゃいました。これでメダル4枚目です。 春の祭典 王位 超極ムズの編成 春の祭典 王位 超極ムズの特徴 春の祭典 王位 超極ムズの攻略 春の祭典 王位 超極ムズの感想 余談:序位~最上位攻略 春の祭典 序位 超上級 春の祭典 中位 激ムズ 春の祭典 上位 超激ムズ 春の祭典 最上位 極ムズ 【春大集合】のメダルゲット(コンプ) 春の祭典 王位 超極ムズの編成 春の祭典 王位 超極ムズの特徴 ゾンビが出てきますが、そこまでゾンビ対策による感じでなくても勝てます。ボス(?)の吹っ飛ばし攻撃が少しだけ面倒なくらい。…
2013年2月10日 2月9日、日経朝刊「ストラビンスキー」 ロシア人作曲家(後に米国に亡命)、イゴール・ストラビンスキー(Igor Fyodorovitch Stravinsky、1882 – 1971)によるバレー音楽「春の祭典」の初演(1913年、パリ)から今年で100年。 このことを記した日本経済新聞、2月9日(土)朝刊、文化欄の「輝き健在」、「沸き立つリズムで魅了」という見出しは「常識破りの楽曲・振付」「初演の劇場、怒号渦巻く」と続き、そのセンセーショナルな様子がビビッドに伝わってくる。 同記事で、音楽評論家諸石幸生氏は「古典と言い切ってしまうと価値が減じる、そんな独創性を備えた作品…
新潟県上越市を中心に、向こう2週間の上越地域の主要イベントをまとめました。感染症などで急に中止になる場合もありますので、お出かけ前に公式サイトなどでご確認ください。掲載希望は、催しの内容、ちらしのPDF、公式サイトのURLやSNSのアカウントなどを、上越タウンジャーナル宛てにメール (event@joetsutj.com)してください。イベント情報の公開は毎週木曜、ご連絡はイベント開催日の1週間前までにお願いします。FAXは025-526-4628(なるべくメールで)。 4月26日(金) 「アレクセイと泉」特別上映会 高田世界館(本町6) 18時〜21時予定 *映画製作関係者によるオンライン舞…
注1: 公式なイベント名があるわけではないので、私が勝手に「春の祭典」と命名してみた。特に深い意味があるわけではなく、音楽と結びついているわけではない。単なる思いつきに過ぎない。 満開のさくら 今年は特に東京近郊で桜の開花が遅れたそうで、上野公園では開花前の桜の木の下で花見というか、飲み会をしている姿がテレビで放送されていて、なんとも風情ある映像だな(!?)と感心していた。日本人なら、後日満開の桜を楽しめた人も多かっただろうが、海外から来た人には、天災と言えるくらいに大きなダメージだったかもしれない。 CoderDojo古河 CoderDojo古河の4月のレギュラー会にあわせてミニイベントを行…
ソメイヨシノはとうに散って、ヤエザクラも葉がちらほら見えてきた。気温も夏日の日が増えてくる、ああ初夏だ。プロオケは6・7月のシーズンオフが近い。 今日のお題は「交響曲といえば?」。弾きたい曲や、弾いた曲聞いた曲で印象に残っているものや演奏時のエピソードなどを語っていきたい。 交響曲といえば? 交響曲に対する思い 弾いた曲 ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品68 弾きたい曲 マーラーの交響曲全曲 聞いたことがある曲 モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 交響曲といえば? 交響曲に対する思い 演奏会のプログラムでメインの楽曲になっている以上、鑑賞でも演奏でも意識せざるを得ない。鑑賞…
あれやこれやがありまして 昨年の初夏、転がり落ちる様に岩本照さんのオタクになってから早くも1年が経とうとしている。 思い返せばこの約1年、色々なことがあった。 自担と出会って、就職が決まって、自担の舞台演出が発表されて、そうした内になんだか事務所がゴタついて。 それでもそんな中で10月、「少年たち」を初日に観劇しに行った。 凄い舞台だった。 従来の伝統を引き継ぎつつも、これまでとは全く別物の様で、それでいて本質はブレていない。 まさしく岩本照が創りあげた新たな「少年たち」だ。 几帳面に張り巡らせた伏線を一つずつ回収して寸分の狂いもない様に積み上げられた脚本は彼の生来の生真面目さが出ていたし、き…
新潟県上越市を中心に、向こう2週間の上越地域の主要イベントをまとめました。感染症などで急に中止になる場合もありますので、お出かけ前に公式サイトなどでご確認ください。掲載希望は、催しの内容、ちらしのPDF、公式サイトのURLやSNSのアカウントなどを、上越タウンジャーナル宛てにメール (event@joetsutj.com)してください。イベント情報の公開は毎週木曜、ご連絡はイベント開催日の1週間前までにお願いします。FAXは025-526-4628(なるべくメールで)。 4月19日(金) みずもり里山楽校〜シイタケのコマ打ち体験〜 〜20日 県立大潟水と森公園(大潟区) 各日①10時〜11時3…
今後の希望について。 不朽の名作RE_PRAY後、 何を期待するのか、とりあえず勝手なことを言っておきます。 (1)Originの再演 2018~2019年の一番大変な時期のプログラムで いい思い出はないかもしれません。 でも一度として負けてなかったです、記録はあれですが。 (2位で負け?) 上下の動きがあり、複雑なステップ、最後まで気が抜けないドラマチックさ 一番苦悩している姿が、もっとも卓越し美しかったです。 地鎮とか天と地を結ぶような人外のシャーマニックなプログラムだと感じました。 衣装も最強でした。 最初見た時から30代で演じてほしいと思いました。 年を取って厚みが出てからの演技をぜひ…
プログラム R.シュトラウス:「ヨセフの伝説」から交響的断章 R.シュトラウス:アルプス交響曲 プログラム 2019年3月31日(土) R.シュトラウス:「ヨセフの伝説」から交響的断章 R.シュトラウス:アルプス交響曲 指揮:パーヴォ・ヤルヴィ(NHK交響楽団名誉指揮者) 管弦楽:NHK交響楽団 R.シュトラウス:「ヨセフの伝説」から交響的断章 <エレクトランくばらの輸士ンナクソス島のアリアドネ>につく、オーストリアの作家フーゴー・フォン・ホフマンスタールとシュトラウスとの4つ目の共作。ディアギレフ率いるロシア・バレエ団の委嘱によるもので、シナリオは旧約聖書のエピソードに基づく。裕福な商人ポテ…
平井富司子さま主催🌸春の祭典🌸 美味しいランチをお楽しみいただいてから、森本隆子ちゃんの「春の声」J・シュトラウス ピアノby祥子で開幕🌸 富司子さまの「アヴェ・マリア」グノー、香里さまの「幻想即興曲」ショパン、隆子ちゃん「セミラーミデ」ロッシーニ、を交えて30曲あまり。 最後は富司子さま率いるチーム富司子でチャルダッシュ🎉 3時間強を感じさせない盛り盛り、ノリノリのコンサートでした🌸 桜色シスターズ🌸 アフターはいつでも楽しい✨ アフターのアフターも🥰
映画『オッペンハイマー』を鑑賞しての備忘録2023年製作のアメリカ映画。180分。監督・脚本は、クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)。原作は、カイ・バード(Kai Bird)とマーティン・J・シャーウィン(Martin J. Sherwin)の評伝『オッペンハイマー(American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer)』。撮影は、ホイテ・バン・ホイテマ(Hoyte van Hoytema)。美術は、ルース・デ・ヨンク(Ruth De Jong)。衣装は、エレン・マイロニック(Ell…
ガダルカナル島 ニューギニアの東隣にニューブリテン島があり、1942年1月に日本軍は英濠軍を破り占領した。ラバウルに要塞が造られ敗戦まで存続した。水木しげるはラバウルに送りこまれ、かろうじて生き残っている。 そこから1000km南東にガダルカナル島があり、オーストラリア攻略のためそこをも要塞化しようと日本軍は労働者(大半が朝鮮人)を送り飛行場を建設した。8月5日に完成したが7日に米軍が奇襲をかけて占領し、ヘンダーソン飛行場と改名した(地図上のAir Strip)。米軍の反攻は翌年までないと予想していたため、600名の守備隊しかおらず抵抗の余地もなかった。 以後ガダルカナル島をめぐり日米の攻防が…
あれよという間にそこここでいろんな花が咲き始めた。一週間前はまだつぼみの気配すらなかった道端の植え込みや近所のお宅の庭が、すっかり春の風景に早変わりである。 その様子は「うららか」というよりも、ストラビンスキーの『春の祭典』がぴったりくるような激しさだ。春の訪れのうちに既に夏への予感がある。 日本の四季では春と秋が好きなので、この二つの季節が最近は短く感じられるのが残念だなあ。 春といえば花。わたしは花の名前に無知である。朝顔ヒマワリはさすがに知ってますよ。でも木蓮とコブシの見分けもつかないし、ツツジとサツキの違いもわからない。園芸でもやれば多少は違うんだろうけど、あいにくわたしは育てるより枯…
3/26 雨の日が続く。買って5年くらいになる洗濯機の乾燥モードを初めて使ってみた。乾きにむらがある。アイロンをかけてから部屋干しした。 福留光保さんのYouTubeを見た。メイクしながらずっとしゃべっているのが見ていて飽きない。 3/27 ハンカチがぼろぼろなのでAmazonで新しいものを買う。ぱっと買ってしまえばいいのだけど、買うのに何時間もかかってしまった。 3/28 腰の痛みがだいぶ和らいできた。 3/29 『勇気爆発バーンブレイバーン』を見終わる。 udemyに登録し、いくつか講座を購入。 3/30 足の小指の副爪を切る。 ベランダの窓が少し開いた状態で開閉ストッパーが引っかかり、窓…
1909年から1929年にかけてパリで席巻したロシアのバレエ団「バレエ・リュス」について、舞台芸術のカラー図版を大量に交えて紹介する本。 バレエ・リュスについては、ピカソが舞台美術を描いていた、ということくらいは知っていたのが、逆に言うとそれ以上のことはよく知らず、なんでピカソがロシアのバレエ団の舞台美術をやってたんだ、というぼんやりとした謎であった。 ただ、最近、改めてこの時代について調べようと思ったときに、明らかに重要な存在だなと気づき、この本を読むことにした。また、 青柳いずみこ『パリの音楽サロン――ベルエポックから狂乱の時代まで』 - logical cypher scape2、海野弘…
【日時】2024.3.31(日) 15:00〜 【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール 【管弦楽】音楽大学フェスティバル・オーケストラ(首都圏9音楽大学選抜オーケストラ) 【指揮】シルヴァン・カンブルラン <Profile> 1948年、フランス・アミアン生まれ。2010年から9年間、 読響常任指揮者を務め、古典から現代まで幅広いレパー トリーを演奏し、高い評価を得た。17年11月にはメシ アン〈アッシジの聖フランチェスコ〉を披露し、サントリー 音楽賞を受賞するなど絶賛された。19年4月から桂冠指 揮者に就任。22年12月には、一柳慧の新作やヴァレーズ 〈アルカナ〉などを指揮し、文化庁芸術祭大…
ガイ・バード、マーティン・J・シャーウィンによるピューリッツアー賞受賞作『オッペンハイマー(原題:American Prometheus)』(ハヤカワNF文庫)を原作とした映画『オッペンハイマー』は、クリストファー・ノーラン監督の12本目の長編作品だ。 映画『オッペンハイマー』は、第二次世界大戦中にアメリカの原子爆弾開発を主導し「原爆の父」と呼ばれる理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの人間としての選択と葛藤を描いた3時間以上に及ぶ伝記映画で、ノーラン監督作品常連のキリアン・マーフィがオッペンハイマーに扮し、ノーラン作品で初めて主演を務めた。 youtu.be 原子力委員会委員長のルイス…