1960年代に若手が演奏していたジャズのスタイルに対して、アイラ・ギトラーが名づけた「new mainstream jazz」という言葉の邦訳。長らくスイングジャーナルの造語で日本でしか通用しないジャズ用語と思われていた。「mainstream jazz」と言う単語自体はもともと「中間派」の事であり、意味的には(すでに保守的と目されていた)バップと(急進的と目された)フリー/アバンギャルドの中間に位置する演奏スタイルくらいの意味と考えるとわかりやすい。本来「中間」とすべきところを「主流」と誤訳したのは岩波洋三といわれているが、彼はSJ誌上でこの言葉を(さらに狭い)「ブルーノート4000番台の若手ミュージシャンの一部作品」として振り回したために、いまだに「新主流派と言う演奏スタイルは存在しない」と強弁する者もいるが、上述の通りそれはそれは誤解であり、実態としての「新主流派的」演奏スタイルは後の新伝承派が受け継いでいる。
なお、中間派とは「スイング」と「バップ」の中間と言うくらいの意味。