『心中天網島』(しんじゅう てんの あみしま)は、近松門左衛門作の人形浄瑠璃。享保5年、大坂竹本座で初演。全三段の世話物。のちに歌舞伎化もされる。
同年に起きた、紙屋治兵衛と遊女小春の心中事件を脚色。愛と義理がもたらす束縛が描かれており、近松の世話物の中でも、特に傑作と高く評価されている。
演出、撮影、美術、音楽。あらゆる面において豊かなイマジネーションを感じさせ、近松門左衛門原作の古典芸能と前衛的アプローチとを巧みに融合したハイブリッドな映像からは篠田正浩の才気がヒシヒシと伝わってくる意欲作だ 大阪天満の紙屋主人・治兵衛は妻子持ちの身ながら、遊女の小春と心中の約束をするまでの深い仲になっていた。商売に支障をきたすほど小春に入れあげる治兵衛を見兼ねた兄や叔母は何とか縁切りさせようとするものの、彼らの結びつきは案外強く、そう易々と関係が精算されるはずもなかった 遊女と床を共にするのにいくら必要だったのかはわからないが、曽根崎新地で引く手数多の相手となれば決して安くはないだろう。子供…
★ ☆ ★ ☆ 「 ヘッダー」の花 菜の花 寝屋川の北側の京街道と大川の東河畔を歩いた。「水の都」を実感した。「心中天網島」の舞台を満喫。 「YAHOO!地図」から ✔ は網島町大阪メトロ京橋駅を降りると京橋公園。公園の北西角に「延命子安地蔵尊」。 1号線の一つ南の通りをJR京橋駅に向かって歩く。京街道と古堤街道の分岐点に道標。 京街道から南に向かってカメラ。大阪城。 京街道から南に向かってカメラ。 京橋川魚市場跡。道路の奥は京橋、そして、その先は高麗橋。 地下道をくぐって、大川のほとりへ。川崎橋のたもと。 【左】川崎橋から西方向に寝屋川を撮る 【右】北方向に大川を撮る 地蔵尊の向こう側は大川…
★ ☆ ★ ☆ 「 ヘッダー」の花 菜の花 ランキング参加中邦画 アマゾンプライムビデオレンタルで鑑賞(400円)。 心中天網島 岩下 志麻 Amazon 映画.COMから 近松門左衛門の同名原作を「あかね雲」の篠田正浩と詩人の富岡多恵子と武満徹が共同で脚色し、篠田が監督した文芸もの、撮影は、「雪夫人繪圖(1969)」の成島東一郎が担当した。第43回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位。 1969年製作/103分/日本配給:ATG ストーリー大阪天満御前町の紙屋治兵衛は、女房子供のある身で、曽根崎新地紀伊国屋お抱えの遊女小春と深く馴染み、情死のおそれもあった。これを案じた治兵衛の兄粉屋の孫右衛…
< 男女共同参画が叫ばれている世の中って どう変わろうとしているんでしょうか > 「いや、どうも、ご無沙汰ですう。早いですね」 40代前半のサラリーマンがカウンターの背中から元気な声をかけてきました。その店での顔馴染です。その日は夕方6時半ぐらいから居酒屋のカウンターに陣取っていたんですね。で、その山田くん(仮名です)が隣りに座りました。時間は7時を少し回ったばかりでしたから、山田くんも早めです。 子どもさんはいなくって、時々共働きの奥さんと一緒に来て、テーブル席で3人で呑んだりすることもあります。山田くん1人の時と、奥さんと一緒の時と、半々ぐらいでしょうかね。 中肉中背の腰の低い感じの営業マ…
皆さんは,近松門左衛門の作品ではどれが好きですか。今回読み直してみて,私は「女殺油地獄」のリアルさに心震えました。以前はただ冗長と感じたものでしたが,よく味わって読むと「女殺油地獄」は実に傑出した作品だと思いました。今回はそのストーリーよりは書き込まれている神仏関係の内容に着目して当時江戸中期の庶民の神仏信仰について書いてみます。ご存じのように近松の主要作品は年代順に『曽根崎心中』(1703年)『冥途の飛脚』(1711年)『国性爺合戦』(1715年)『心中天網島』(1720年)『女殺油地獄』(1721年)となっています。『曽根崎心中』では序に観音巡りがあり,「まず一番に天満の大融寺から回り出す…
今年初の遠征は京都。南座の花形歌舞伎を観劇した。以前から観たい観たいと思っていた公演なのだが都合がつかず、今回初めて観劇出来たのが喜ばしい。令和の歌舞伎界を牽引して行くであろう、いや牽引して貰わなければならない若手花形三人の揃い踏み。しかも上方系の壱太郎はともかく、右近・隼人にとっては挑戦とも思える上方狂言。現在上方系の立役の役者で主役を張れる優は名人松嶋屋以下、鴈治郎・愛之助と来て、その後が中々続いていない。松嶋屋に心酔している幸四郎が上方狂言に意欲を見せているが、この世代の若手が上方狂言に挑む意欲があるのは、素晴らしい事であると思う。 まず最初は「乍憚手引き口上」。筆者が観劇した日は隼人で…
映画『妖刀物語 花の吉原百人斬り』がアマプラの東映オンデマンドで配信開始されているのを見つけた。 『妖刀物語 花の吉原百人斬り』 監督 内田吐夢 脚本 依田義賢 制作・配給 東映 公開 1960年9月 VHSあり/Amazon Primeビデオ〈東映オンデマンド〉、U-NEXTで配信あり 佐野次郎左衛門=片岡千恵蔵、玉鶴(八ツ橋)=水谷良重、越後屋丹兵衛=原健作、栄之丞=木村功、兵庫屋主人太郎兵衛=三島雅夫、橘屋お源=沢村貞子、太夫八重垣=千原しのぶ 妖刀物語 花の吉原百人斬り 片岡千恵蔵 Amazon あらすじ 野州佐野の絹商人・次郎左衛門〈配役=片岡千恵蔵〉は、大きな機織り場を経営し、絹織…
隼人くん推しのにゃん子につきあって、京都南座まで花形歌舞伎を観に行ってきました。正直あんまり期待してなかったけれど、「女殺油地獄」の隼人くんの与兵衛が素晴らしく、すっかり引き込まれて思わず涙をこぼれてきました。若さが生み出した体当たりの名演だったと思います。 南座花形歌舞伎4年目と、近松門左衛門没後300年 隼人くんの与兵衛がお見事!『女殺油地獄』 和事の柔らかみが足りない「河庄」 常磐津の大曲に乗せた舞踊劇「将門」 撮影タイムもあって楽しい〈乍憚手引き口上〉 公演情報 南座花形歌舞伎4年目と、近松門左衛門没後300年 新型コロナの最中の苦しい時に立ち上げた南座の花形歌舞伎も今回で4年目とのこ…
権太は、悪から善へと変じた人物なのだろうか? 私は当初、権太をそのように理解していた。前半は「実は小心者のゴロツキ」、後半は「親想いの善人」であるという解釈が正しいと。その転換点が「椎の木の段」の一度目の引っ込みと二度目の出のあいだ、あるいは「椎の木の段」と「すしやの段」のあいだにあると思っていて、その転換点をみるのが「高等な見方」だと思っていた。 しかし、文楽をしばらく観続け、さまざまな浄瑠璃を読むうち、権太の本来の性質は、はじめから終わりまで変わっていないのではないかと思うようになってきた。彼の性根そのものは一貫しており、変わったのは周囲の彼を見る目、受け止め方。その変化によって、彼が「善…
3/17(日)15:30~ @京都南座 〈乍憚手引き口上〉(はばかりながらてびきこうじょう) ↑左のゆるキャラは南座マスコット「みなみーな」。初めて知りました。 近松門左衛門歿後三百年近松門左衛門 原作近松半二 改作中村鴈治郎 指導心中天網島一、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)紙屋治兵衛 尾上右近粉屋孫右衛門 隼人丁稚三五郎 吉太朗河内屋お庄 菊三呂紀の国屋小春 壱太郎 二、忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)将門傾城如月実は滝夜叉姫 壱太郎大宅太郎光圀 隼人 Jホラー歌舞伎ですっかり大好きになった中村壱太郎さんの美しい滝夜叉姫が、SNSに何度もPRが表示されて「これは…行くしかないか」…
今朝も週末のユックリとした10キロのジョグ。 ↑ 今日は西風が強くて強くて・・・砂が舞っているのですが分かりますかね 行きは風が背中を押してくれるので海岸を走り、帰りは防風・防砂林の内側の道路を走って戻り。 洗濯機をまわして、乾燥機にかけ。 午前11時に政経塾を出て小田原駅へ。 今日から2泊3日で京都へ出張・・・政経塾に2月に来てから、宿泊出張は今回が初めて。 基礎課程Iの塾生が、今年度に積み重ねた茶道の稽古の仕上げとして、裏千家の宗家を訪問して最終の稽古を受けます。 明日の朝、お家元からご講話をいただくことになっているので、今日は京都に前乗りして前泊。 今日も小田原駅まで東海道線で移動して、…
「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎の世界」の近松シリーズ。その3回目が3月11日(月)に開催されました。 神楽坂での初開催 近松は何をテーマに創作をしてきたか 『心中天網島』の深掘りをしてみた 講座を終えて 神楽坂での初開催 会場は神楽坂にある赤城神社参集殿(あかぎホール)。雰囲気ありますよ~。 3回全出席の方には、受付で木ノ下さん田中さんのイラストがプリントされたクリアファイルがプレゼントされました。 かわいらしいイラストに木ノ下さんと田中さんも大喜びでした 満席の会場 近松は何をテーマに創作をしてきたか まずは配布資料の近松の略年譜全体を見ながら、近松の人生を3つのタームに分けての振り…
『木下蔭狭間合戦(このしたかげはざまがっせん)』の松本公演へ行った。 地方自治体の独立した自主企画公演だが、文楽座としては、3年前にロームシアター京都の企画で復活された同演目の再演という体裁になっている。これは、京都公演の際のプロデューサー的立場だった木ノ下裕一氏が会場「まつもと市民芸術館」の芸術監督に今春就任予定という縁での企画だと思われる。このホールで文楽が上演されるのは、20年ほど前の開場以来、初とのこと。 ◾️ 「まつもと市民芸術館」は、JR松本駅から大通り添いに15分ほど歩いたところにあった。公演当日の天候は雪。湿って冷えた空気に大粒の雪がふわふわと舞い散る中、会場に向かった。 外見…
ラジオを聴いていると、「初めて明かされるノリさんの真実!とんねるず誕生秘話!」......と 業務上過失運転致死恐怖症を常に抱え恐怖で震えながら運転している為に本日の僕の精神的な天気とか毎日の湿度に敏感に反応するようになってしまった僕の極めて敏感な福耳の地獄耳の鼓膜! そんな僕の可愛い福耳のブラウンバニーなトルコ嬢のような鼓膜の! その鼓膜の先端!先端カッティング エッジな状況を全く無視した広告が!広告アナウンスメンス情報がーー! そんな精神状態で徳川幕府の如きお殿様レベルのお客様企業の大事なお荷物を運んでいる途中にーーにーーっ!にーーいっ!そんなお客様の大事な処女膜とも言うべき徳川埋蔵金に!…
ATGの役割 かつて日本にはATGという映画会社があった。正式名称は日本アート・シアター・ギルド( Art Theater Guild )。主に非商業映画と呼ばれるアート系の作品を製作・配給してきた会社である。 劇場でしか映画を観られなかった60年代。良質だが芸術性が高く一般の映画館ではあまり上映されることのなかった外国作品を、日本の映画ファンはATGの配給で観ることが出来たのである。 さらに60年代後半に入ると、作家性の高い独立プロの監督に作品を発表する場を与え、衰退期を迎えていた日本映画界に刺激を与えることになったのがATGの活動だった。
松ちゃんや長渕や広末の話を雪婦人絵図にすなーーっ!みたいな感じで観ると、贅沢なマダムのお昼のひととき...ひととき融資感が味わえると思う。箱根の高級リゾートの高級旅館にお忍びで来る訳ありカップルというのを自分なりに想像してみる。余りにも!いや、余りにも高級な! そういう意味で日々のsnsにおける松本人志という固有名詞も全て長野の松本城のあるじみたいに言い直したり、更に変化を加えて長渕建設(屋号)所有の松本城の乱〜戦争未亡人ー広末公爵夫人などと肩書きをお好みで付度したり...日々のゴシップツイートのデコレイト投稿もこのように先鋭化。マッシュアップさせていくと、よりゾクゾクして実際の日々の生活にも…
[演劇] シェイクスピア『オセロー』 こまばアゴラ劇場 2月2日 (↑オセロ[佐藤滋]とデズデモーナ[伊東沙保]) 何よりもデズデモーナが伊東沙保なので観劇したが、彼女が一人二役でイアゴーも演じているのに驚愕。下記も、みな共役で、三人がそれぞれ、キャシオー、エミリア、ビアンカを演じるとともに、三人全員がロダリーゴーを演じている。 一人共役というのは非常に面白い試みだが、結論をいうと、シェイクスピアが表現しようとしたものとはかなり違った『オセロ』になった。伊東は、ずっとズボン姿のイアゴーのまま演じ、ぱっと振り向いたとたんにデズデモーナになり、デズデモーナの科白を語る。つまり瞬間で役を変わる。その…
こんばんわ。2月1日・木曜日の書き込みです。 阪神のスナパの壁に描かれている梅田に出てきた親子の絵。 ヨシオとセツコの2人が阪神に関係することをやりとりするような感じで書かれています。 大阪は南の方から来られたという設定で、南の方っててっきり苦手な泉州やと思ってたんですが、よくよく読んでみるとフジイデラから来られた模様。 まさか南河内からの設定やったとは・・・・ 藤井寺はうしさんがフランチャイズ置いてたころはよく行ってたもんです。 泉州ほど田舎やないような気もするんですがね。 ということで、1月31日・水曜日&2月1日・木曜日分の目次です。 【鉄道トピックス】 近鉄:デジタル駅スタンプ開始 大…
「女同士の義理?」 美紀はその聞き慣れない言葉の並びに、不思議そうな顔を見せた。 逸子はすっかり美紀に気を許し、この話がしたかったんだとばかりに身を乗り出して説明をはじめる。 「近松門左衛門の浄瑠璃に、そういう言葉が出てくるんです。文楽とかで上演される、『心中天網島』っていう有名な話なんですけど。観たことあります?」 美紀は頭をぶんぶん振って「知らない」と肩をすくめ、「どんな話?」と先を促した。 逸子は息を吸い、言葉を継いだ。 「あるところにろくでなしの男と、奥さんと、遊女がいて、男は遊女と心中しようとしているんです。道ならぬ恋に落ちた二人は、死んで来世で一緒になるっていう考えに夢中で。心中が…
シュトヘル(3) (ビッグコミックススペシャル) 作者:伊藤悠 小学館 Amazon 12月19日の視聴 ・『最後の講義「俳優 岩下志麻」』 →ここどこ?大学っぽいけど。女優かモデルみたいな女子がチラホラ。なんかこの空間だけで火花が散りそうだが。 →篠田正浩監督『心中天網島』(1969)。同『はなれ瞽女(ごぜ)おりん』(1977)。同『悪霊島』(1981)。篠田正浩の子飼いの女優なのかな? →『最後の講義』なのに、岩下さんの人生初講義!…あー、やっぱ俳優志望のメンバー集めたんだ。それもまた、つまらんな…。ゴリゴリの理学部生とかおらんのか? →なんかだいぶ足元怪しい気がするのは、着物のせいか、お…