weak ties
グラノヴェッターがネットワーク分析の過程で見い出した知見.身近でなく,やや疎遠,もしくは日頃はそれほどの交流のない人々との絆のことを指す.
そのような人々は日頃の付き合いの弱さという点で弱い絆と呼ばれる.しかし,自分にとって身近にない存在であるが故に,身近な絆の範囲にはない,より異質な情報を持った存在である.
グラノヴェッターのアメリカでの研究では,転職の際に「弱い絆」からの情報で転職を行った方がより転職への満足度が高い,などの結果が見られている.自分にとって身近にない存在であるが故に,身近な絆の範囲にはない,これまでに得られなかった異質で新しい情報が得られるため,と説明されている.
しかし日本ではこの現象は必ずしも見られない,とする研究もあるらしい.
最近労働経済学者の玄田有史東京大学社会科学研究所助教授が,この「弱い絆」を重視しており注目される.
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