◆『輝く断片』シオドア・スタージョン 再読。 「取り替え子」 遺産相続のため、赤ん坊の世話をして家庭的なところを親戚に見せなくてはいけない夫婦。偶然現れた赤ん坊はで、というコメディ。切れの良い会話が楽しい一作。 「ミドリザルとの情事」 冒頭いきなり怪我人を助ける夫婦の描写から全く思いもかけない方向に転がっていく。先駆的なテーマを含め、スタージョンの特質がよく現れている。ティプトリージュニア「男たちの知らない女」も連想させる。 「旅する巌」 時によくわからない作品があるスタージョンだが、これもそうした部類。解説にあるように無理矢理SFにしたと考えると納得がいく。ただ、ヒット作後に書けなくなった作…