ここ数年、横浜能楽堂では毎月第2日曜日を「狂言の日」として、気軽な値段(2200円)で楽しめる公演を提供している。ここのところは、10月、11月と続けて楽しませてもらっている。9月はコロナ禍で席数が制限されていて席を取り損ねたが(動き出しも遅かったが)、少し取りやすくなったか。 11月の公演は、大蔵流の山本家。いわゆる普及公演なので、始まる前に演目の解説があるのだが、この日は解説が後回し。「鶏聟」「六地蔵」と分かりやすい内容だったので、記憶が新しいうちの後付けの解説もいいと思った。というのも、解説のために舞台に立った山本東次郎さんのインパクトが強かったためだろう。亡くなった瀬戸内寂聴さんの思い…