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地上デジタル

(テレビ)
ちじょうでじたる
  • デジタル変調やデジタル圧縮を使用したテレビやラジオの地上放送のこと。地デジ。「地上波デジタル」とも。

地上デジタル化のメリット・デメリット

メリット

  • 映像はMPEG-2 TSで圧縮されており、1125i(1080i)のハイビジョンで送信されているため、高精細な映像で視聴可能
  • 音声はMPEG-2 AACで圧縮されており、アナログ放送では1チャンネルモノラル、2チャンネルステレオ、1チャンネルモノラルでの多重音声放送が限界であったのに対し、ディジタル放送では2チャンネルステレオによる多重音声放送や5.1チャンネルサラウンド音声の送信も可能
  • 信号がディジタルであるため、必要な受信レベルが得れていれば電波障害による画質や音声の劣化はほぼ発生しない
  • 標準画質で最大3チャンネルのマルチ編成が可能。ハイビジョンでのマルチ編成は不可能。一方でスポーツ中継の延長を放映しながらもう一方のチャンネルでは本来放映する予定であった番組を放映するという編成が可能となる
    • ただし、民間放送ではハイビジョンで製作されたCMの放映が困難になるなどの理由からあまり利用はされていない
  • デジタル番組表で8日分の番組情報を見ることができる、番組表の更新頻度が高いため、スポーツ中継の延長などで番組放映時間の変更や番組そのものの中止が行われた場合でも録画機による追随が可能となる
  • テレビ番組の放映と同時にデータ放送の送信も可能、基本はその放送局が用意したデータの視聴が可能となっているが、一部の番組ではその番組に連動した情報の送信が行われている
  • チューナを電話回線やWebに接続することにより、双方向サービスが利用できる(リモコンで投票、クイズの回答・テレビショッピングなど。例:紅白歌合戦の投票)
  • 字幕放送機能が標準でチューナーに搭載されている
  • 携帯電話やモバイル機器での視聴を前提とした放送が行われている(ワンセグ)
  • 親局と中継局で同一の周波数を用いて放送を行うことが可能(SFN)、それにより電波の効率的な利用が可能となる。特に近畿広域圏で多く見られる

デメリット

  • 信号の変調/復号に時間がかかるため、それによる遅延が発生する
    • それにより、時報や定時スタートの番組が減少した
    • 緊急地震速報を行う場合、アナログ放送と比較して2秒ほど遅れることが分かっているが、現在改良が検討されている
  • UHF帯を利用するため、VHF帯の機器しか用意していない家庭では視聴することが困難、そのような場合、UHFアンテナの設置などの工事が必要となる
  • UHF帯とVHF帯の電波特性の違いにより、今まで良好に受信できていた場所であっても難視聴地域となる可能性がある、その他の無線や前述のSFNの影響により難視聴地域となる場所も存在する
  • 前述のメリットに記述したとおり十分な受信レベルが確保できれば高画質で受信できるものの、アナログのように十分な受信レベルが確保できない場合であってもノイズが乗りながらも視聴できるという状況にはならない
  • B-CASカードがなければ視聴できない
  • 一部の番組を除いて著作権に配慮することを目的としたコピー制限が行われており、ダビングや編集に対して制限を受ける
    • このコピー制限はARIB運用規定に準拠していないFriioやPT1/PT2といったチューナを用いることにより解除を行うことが可能

地上デジタル化される理由

電波の有効利用

携帯電話やブロードバンドサービスの普及により、使用可能な電波の周波に空きが無くなってきたことが背景。
テレビ放送をデジタルに統一することにより、現在主に使われているVHF帯・UHF帯の一部に空きを作り、電波周波数を有効活用するため。

アナログからデジタルへの時代の流れ

ビデオテープからDVD/HDDへ、デジタルメディアが主要になり、より時代にあったテレビ放送を行うため。

情報化の促進

子供からお年寄りまで幅広い層に身近なメディアであるテレビを、より便利に、情報収集できる環境を整えるため

地上デジタルテレビ放送開始スケジュール

  • 2003年12月1日:東名阪で放送開始。
  • 2004年10月1日:NHK水戸・富山、北日本放送
  • 2004年11月1日:NHK岐阜
  • 2004年12月1日:tvk、NHK神戸、サンテレビ
  • 2005年4月1日:岐阜放送、NHK津・大津・京都・奈良、三重テレビ、KBS京都
  • 2005年6月1日:NHK静岡・和歌山、静岡放送
  • 2005年11月1日:テレビ静岡、静岡朝日テレビ、静岡第一テレビ
  • 2005年12月:NHK青森・盛岡・仙台・秋田・山形・福島・宇都宮・前橋・平塚、東北放送、仙台放送、ミヤギテレビ、山形放送、テレビユー山形、とちぎテレビ、テレビ埼玉
  • 2006年4月:携帯端末向け放送「ワンセグ放送」開始。NHK甲府・新潟・長野・福岡・沖縄、ちばテレビ、新潟放送、新潟総合テレビ。
  • 2006年5月:NHK福井、福井放送、福井テレビ
  • 2006年6月:NHK北海道、札幌テレビ、北海道放送、北海道文化放送、北海道テレビ、テレビ北海道、秋田放送、さくらんぼテレビジョン、山形テレビ、東日本放送、福島中央テレビ、テレビユー福島、福島テレビ、福島放送
  • 2006年7月:NHK金沢、青森放送、青森テレビ、青森朝日放送、山梨放送、テレビ山梨、テレビ金沢、北陸放送、石川テレビ放送、福岡放送、RKB毎日放送、テレビ西日本、TVQ九州放送
  • 2006年9月:群馬テレビ
  • 2006年10月:「デジタルラジオ」開始。NHK鳥取・松江・広島・山口・徳島・松山・高知、テレビ岩手、IBC岩手放送、岩手めんこいテレビ、岩手朝日テレビ、秋田テレビ、秋田朝日放送、テレビ新潟放送網、新潟テレビ21、テレビ信州、信越放送、長野放送、長野朝日放送、チューリップテレビ、富山テレビ、北陸朝日放送、日本海テレビ、山陰放送、山陰中央テレビ、広島テレビ、中国放送、テレビ新広島、広島ホームテレビ、山口放送、テレビ山口、山口朝日放送、四国放送、南海放送、テレビ愛媛、あいテレビ、愛媛朝日テレビ、高知放送、テレビ高知、高知さんさんテレビ
  • 2006年12月:NHK岡山・高松・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島、びわ湖放送、奈良テレビ、テレビ和歌山、山陽放送、岡山放送、テレビせとうち、西日本放送、瀬戸内海放送、九州朝日放送、サガテレビ、長崎国際テレビ、長崎放送、テレビ長崎、長崎文化放送、熊本県民テレビ、熊本放送、テレビ熊本、熊本朝日放送、テレビ大分、大分放送、大分朝日放送、テレビ宮崎、宮崎放送、鹿児島讀賣テレビ、南日本放送、鹿児島テレビ、鹿児島放送、琉球放送、沖縄テレビ、琉球朝日放送
  • 2008年10月1日 総務省テレビ受信者支援センター(総務省と社団法人デジタル放送推進協会による地上デジタル放送の相談窓口)を設置*1
    • 総務省では、地上デジに関する情報を「地上デジタルテレビ放送に関する公開情報」として一般公開している。*2
  • 2009年、政府は、ケーブルテレビ(CATV)利用世帯を対象に、2011年7月の地上デジタル放送(地デジ)完全移行後も、アナログ放送を受信できるようにする措置を取る事を決めた。景気悪化の影響で地デジ対応機器の普及が遅れているためで、移行後3〜5年間の時限措置とする方針。
  • 2010年2月22日:地理的要因や混信をはじめとした電波状況により地上波の受信ができず、中継局や共同受信設備の整備に時間がかかるなどの理由で地上波でテレビ放送が受信できない家庭や施設を対象として放送衛星を利用して東京キー局の再送信を行う地デジ難視対策衛星放送の試験放送を開始。
  • 2011年7月24日:アナログ放送停波(※岩手、宮城、福島を除く)。
  • 2012年3月31日:岩手、宮城、福島におけるアナログ放送停波予定。

2009年にはアナログテレビに取り付けてデジタル放送を視聴できる5,000円程度の「簡易チューナー」を発売した。なおビル陰や山間部など地域によってはケーブルテレビに加入しないと見られない場合があり、その場合、加入料・工事費などで6万円から10万円ほど必要な場合もある。

地上デジタルラジオ

全く注目されていないが、ラジオもデジタルが開始される。(アナログの停波予定はない)
2003年10月、東京などで試験放送を開始した。
アナログテレビと同じ2011年7月に試験放送終了、その後2013年に開始予定。

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