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和氏の璧

(一般)
かしのへき

むかぁ〜しむかし、中国の楚(そ)という国に住む、和氏(かし)という男がいたそうな。


和氏は山〜の奥く深くで宝石の原石を見つけ、
「こんりゃぁ、すんごいものみつけただぁ〜!」と、
王様にこの宝石をあげようとしたところ、王様におつかえの宝石職人がその石をみて、


「ん〜!? こりゃただの石じゃねぇの! こんなの持ってくるなんて失礼な奴だね君は!!」
と、和氏さんは嘘つきだと大変叱られ、罰として左足を切られてしまったそうな。





そして、月日がすぎ王様がお亡くなりになり、新しい王様になったそうな。
和氏さんは、こんな素晴らしい宝石を王様にあげねば罰当たりだべっと、新しい王様にも届けようとしたそうな。


しかし、こんどの王様の家来も、それをみて、
「ふふん? こんなものどうみてもただの石でございましょうよ。」
と、言ったそうな。


なんということでしょう。
和氏さんは、また王様をだまそうとした悪い奴だということで、右足まで切られてしまったそうな。





そして、また月日はながれ、新しい王様になりました。
新しい王様になったと聞いて、和氏さんはその石を抱きながら、わんわんと泣きました。


毎日毎日、泣きつづけ、涙が血に変わるほど泣きつづけました。
あまりに泣きつづけたのでそのウワサはやがて王様まで届き、
「その者は何故それほどまでに泣くのか?両足を失ったことがつらいのか?」と、尋ねられたそうです。



「ちがいます。」
和氏さんは答えます。


「おらぁ、両足を切る罰をうけた事が悲しいのではねぇだすよ……。
こんな素晴らしい宝石をただの石だと言われ……、
正直であるのに嘘つきだと……、おらぁ悔しくて悲しくて……。」


それを聞いて王様はその原石を磨かせました。
なんということでしょう。ただの石が、いままでにみた事もないような大変立派な宝石になったではありませんか!
和氏さんは正直者だったのです。



王様はその宝石を「和氏の璧」と呼んで、とても大切にしたそうです。
和氏の璧はひとつの城と匹敵するほどの価値があったそうな。


ちなみに完璧っていうのはこの和氏さんの璧からできた言葉なんだよ。
「壁」と「璧」は漢字が違うから気をつけてねっ☆

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