基本的に、スキャンダル発覚後に開かれる記者会見というのは、釈明の場である。 したがって、たいがいはその多くに「全くの事実無根です」、あるいは「この部分は認めますが、ここは全然違っています」といった、否定の言葉が出てくることが常だ。 ところがテレビカメラ16台、報道陣120人を前にした記者会見で、のっけから「記事に関してはおおむね事実です」「記事が出てすぐにお詫びすべきでした」「隙だらけなんでしょうね」「こんな男ですが、もう一度自分を見つめ直して前に進んでいきたい」と、恐ろしいほどの低姿勢で不倫の事実を認め、平身低頭で再起を誓った男がいる。 「世界のケン・ワタナベ」こと渡辺謙だった。2017年7…