Pasteurized Milk (英)
普通の牛乳よりも低い温度で殺菌した牛乳のこと。
理屈の上では無菌状態で牛を飼育して、そのまま生乳をパッケージングして無菌状態を維持する技術があれば殺菌処理などやらなくていいことになる。が、現実にそれをやるのは困難なので、何らかの手段で生乳に含まれれている(可能性のある)有害な細菌類を除去しなくてはならない。
現在日本で市販されている通常の牛乳は130℃2秒間殺菌となっており、これは技術的には超高温瞬間殺菌*1と呼ばれる。
この殺菌を行ったものは単に「牛乳」と呼ばれているが、統計上、低温殺菌牛乳と区分する場合に「普通牛乳」と呼ぶこともある。
そして、それよりも低い温度で殺菌した牛乳を一般に低温殺菌牛乳と呼んでいる。
殺菌法としては他に低温保持殺菌(65℃、30分間)、高温短時間殺菌(75℃、15秒)などがあり、市販されている低温殺菌牛乳とは、基本的にこの2種類の殺菌法で処理された牛乳のことである。
超高温殺菌を行う場合との違いは、大雑把に言って以下の3点である。
*1:LL牛乳と呼ばれる長期保存可能のものは、これよりもさらに高温で処理して、滅菌状態のままで特殊な容器に封入することでロングライフを実現している