京都市を中心に使われる、日本語の方言。
京都は長く日本の中心地であったことから、東京方言をベースにした「標準語」の亜種であるかのような「方言」という位置づけには反発を覚える話者もあり、この立場からは「京言葉」という名称も用いられる。
語彙や抑揚において他の関西地方の方言に近似性は見られるものの、元々は公家言葉であったため、非常に柔らかく丁寧な語調で、他の関西方言とは一線を画す。他地域の人から見れば女言葉に見えるような言葉でも、実は男女共通に用いられるというものも多い。また、敬語の多用も特徴の一つである。特に京都の人は、関西弁として大阪弁と一括りにされることを忌み嫌う傾向がある。ただし、関西地区以外に住んでいる人からすればその違いを聞き取ることはおそらく困難であろう。
いかなる時でも柔らかく丁寧な口調がほとんど崩れないため、時として非常に嫌みっぽく、またよそよそしく聞こえることもある。
京都弁を使う芸能人は意外と少ない。
彼らの話し方を想像されれば、京都弁が、アクの強い大阪弁と異なり、標準語の中にも比較的違和感なく混じりあえるソフトな言葉だということが分かるのではないだろうか。