明治政府の基本方針を示す五つの条文。明治元年(1868年)発表。
一、広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ 一、上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フヘシ 一、官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメンコトヲ要ス 一、旧来ノ陋習ヲ破リ天地ノ公道ニ基クヘシ 一、智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スヘシ
異表記としては、「五箇条」が「五カ条」だったり「五ヵ条」だったり、「御誓文」が「ご誓文」だったりする。原文には「五箇條ノ御誓文」と出ている。
今日はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 『昭和天皇の研究_その実像を探る』を読んで学んだことをメモにする。 昭和天皇の研究 その実像を探る (祥伝社新書) 作者:山本 七平 祥伝社 Amazon 8 第5章を読む_後半 前回は、太平洋戦争の敗戦直後、マッカーサーとの単独会見に臨む昭和天皇についてみてきた。 今回は、単独会見を実践した昭和天皇の背景についてみていく。 では、昭和天皇は何に基づいてマッカーサーとの単独会見に臨むことができたのか。 この点、基本の部分に「五箇条の御誓文」と「億兆安撫国威宣揚の御宸翰」があっただろうし、「教育勅語」があったと言えなく…
今日はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 『昭和天皇の研究_その実像を探る』を読んで学んだことをメモにする。 昭和天皇の研究 その実像を探る (祥伝社新書) 作者:山本 七平 祥伝社 Amazon 7 第5章を読む_前半 第5章のタイトルは、「『捕虜の長』としての天皇」。 前回まで、「憲法遵守」という昭和天皇の自己規定を基礎づけた杉浦博士と白鳥博士についてみてきた。 今回から、敗戦直後の昭和天皇の行為についてみていく。 本書は、昭和天皇が天皇家の神祇のまじめに実施されていたことから話が始まる。 このことは、大宝律令において「天皇が太政官と神祇官の長であった」…
この日記は明治元年四月一日から始まっています。この年は九月八日に明治と改元されました。それまでは慶応四年でした。 この年は次のような出来事がありました。 一月三日 鳥羽、伏見の戦い。 三月十四日 西郷隆盛と勝海舟が会談し江戸城開城の了解なる。五ケ条の誓文発布(十五日、五枚の立札を掲示)。 三月二十一日 天皇が大阪行幸。閏四月八日京都へ帰る。 四月四日 江戸城開城し、十一日徳川慶喜水戸に屏居謹慎し、榎本武揚が幕府の軍艦を率いて北海道へ向かう。 四月二十五日 近藤勇、江戸下板橋で斬られる(三十五歳)。 閏四月八日 天皇が大阪行幸から京都へ帰る。 閏四月三日 福沢諭吉、芝に英学塾を移転し慶應義塾と改…
今日はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 『昭和天皇の研究_その実像を探る』を読んで学んだことをメモにする。 昭和天皇の研究 その実像を探る (祥伝社新書) 作者:山本 七平 祥伝社 Amazon 5 第4章を読む_前半 第4章のタイトルは「天皇の教師たち(2)」。 この章では、「憲法遵守」という昭和天皇の自己規定の形成に貢献した白鳥博士についてみていく。 この点、前章までの杉浦博士の担当は「倫理」であるところ、白鳥博士の担当は「歴史」である。 ja.wikipedia.org 本章は、帝国臣民やアメリカ人が天皇陛下をどう見ていたか、という点から話が始まる。…
今日はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 『昭和天皇の研究_その実像を探る』を読んで学んだことをメモにする。 昭和天皇の研究 その実像を探る (祥伝社新書) 作者:山本 七平 祥伝社 Amazon 4 第3章を読む 第3章のタイトルは、「『三種の神器』の非神話化」。 この章では、前章に登場した杉浦博士の倫理学講義の内容について触れられている。 本章は、杉浦博士が昭和天皇に対する教育のために作成した『倫理御進講草案』(以下「御進講」という。)の冒頭に書かれた趣旨の話から始まる。 具体的に見ると、「御進講」の趣旨は次の3点にあるらしい。 (以下、本書の第3章、6…
目次 ムメカン五箇条の御誓文 ①本を出版する ②助成金を受けた研究を進めていく ③更なる助成金の獲得 ④とある訪問看護ステーションをサポートする ⑤ムメカン活動 2024年4月新年度。 教授になるためにやるべきことをやる。 昨年度がどんなに苦しくとも やることに何も変わりありません。 突き進むだけ。 これは不器用な生き方しかできないムメカンが教授になるまでの 苦労や葛藤を描くリアルストーリーである。 僕の生き方や考え方が少しでも誰かの役に立てれれば幸いである。 ムメカン五箇条の御誓文 新年度1発目! 今回は今年度の目標でも書こうかなと。 ①本を出版する 2月ぐらいに呟いたと思うけど、 この気持…
【大林ミカ会見 4つの疑惑】自然エネ財団を徹底検証【河野太郎の元秘書】財団とソフトバンクに転職してた話さささのささやん チャンネル登録者数 18.8万人 www.youtube.com 内閣府の会議資料に中国企業ロゴ 極めて深刻な問題です 玉木雄一郎が解説たまきチャンネル チャンネル登録者数 20.2万人 www.youtube.com 【河野太郎6年前から】大林ミカと蜜月な仲!【奈良メガソーラー】白紙撤回!維新の知事がグダグダすぎるさささのささやん チャンネル登録者数 18.8万人https://www.youtube.com/watch?v=3pYNEvpB6Uo 再エネタスクフォース会議…
日本史 今日から明治維新について学んでいく。 戊辰戦争 戊辰戦争とは、以下の戦いである。 新政府軍(薩長) vs 旧幕府軍 その流れを以下に記す。 1868年(明治元年) 1月 鳥羽・伏見の戦い 京都近郊で、旧幕府軍が敗退する。 4月 江戸無血開城 西郷隆盛・勝義邦(勝海舟と呼ばれる男)の会談により実現。 10月 五稜郭の戦い 榎本武揚ら旧幕府が立てこもる。 新政府の動き 戊辰戦争が起こっている裏側で、新政府は新しい政治をスタートする。 1868年(明治元年) 3月 五箇条の御誓文 天皇が神に誓う政府の基本方針。 3月 五榜の掲示 政府から庶民へ出されたもの。 ex. キリスト教の禁止等 9月…
前回は、大阪市の北浜から天神橋筋を目指して歩きました。 今回は、いよいよ日本一長い天神橋筋商店街に入ります。 1丁目から始まるアーケード。 天神橋筋は、古くから大阪天満宮の表参道として栄えていたようです。 江戸時代には、天下の台所を支えた大坂三大市場の一つ天満青物市場や、寄席などの歓楽街として賑わっていたとのこと。 1.9kmの商店街ができたのが、明治初期。 アーケードが設置されたのが、1957(昭和32)年。 現在のアーケードの長さは南北2.6kmで、歩いて約40分かかります。 まずは、生そばの「天一更科」。 大阪らしく、出汁が利いていそうですね。 赤い切り文字で「萬(よろず)金物百貨」と書…
『陰陽』は陰陽士会編輯部発行、大正14年1月発行号が創刊号。約90ページ。易占者の機関誌で、松岡若翁理事長の日本陰陽士組合と佐藤了翁理事長の東京占業組合が大同団結して陰陽士会が発足した。その経緯や祝辞などが載ってゐる。創刊の名刺広告には新井石禅や大西良慶、徳富蘇峰、内田良平、柴田徳次郎らの名前もある。 編輯兼印刷人の小林宜園が「天地の公道と大和民族」を巻頭に置いてゐる。明治天皇は五箇条の御誓文で「旧来の陋習を破り天地の公道に基づくべし」と仰せになった。これをただ盲目的・信仰的に唱へるだけでいいのだらうか。科学的説明が必要である。それは陰と陽の理を根本とした易にほかならない。 易に於ては此太陽対…
今日はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 『昭和天皇の研究_その実像を探る』を読んで学んだことをメモにする。 昭和天皇の研究 その実像を探る (祥伝社新書) 作者:山本 七平 祥伝社 Amazon 2 第1章を読む 第1章のタイトルは「天皇の自己規定_あくまでも憲法絶対の立憲君主」。 なお、各章には御歌も掲載されており、全部で15個の和歌が掲載されている。 本章の話は、昭和天皇に対する言及が非常に多いこと、それと比較して「昭和天皇の自己規定の研究に関する言及がないこと」から始まる。 この点、昭和天皇自らが「私はかくかくしかじかの規範に従って、かくかくしかじか…
0 はじめに 昨年末、「旧司法試験過去問の再検討」のシリーズが終了した。 このシリーズは、「平成元年度から平成20年度までの旧司法試験の二次試験・論文式試験・憲法第1問(人権)の過去問を検討する」というものであり、20問の過去問検討に約3年間を要し、ブログの記事数は120を超えることになった。 hiroringo.hatenablog.com そして、現在継続しているシリーズとして「『小室直樹の中国原論』の読書メモ」がある。 また、「今後も継続しよう」と考えている「AML/CFTに関する勉強」については、去年の12月にマネロン関係の資格をあっさりと取ってしまった(詳細は次の記事参照)ため、この…
2023年12月17日、インド太平洋研究会として、京都寺町通りにある横井小楠殉節の碑の清掃を実行した。京都市長選挙の二之湯候補から寄らせてもらいます、との連絡をいただいた。 外交辞令で来ないだろうと思っていた。が、本当に来てくださり、北風に凍える私を横目にほぼ二之湯候補が小楠の碑の清掃をしてくれたのである。 二之湯さん「京都市教育会っていつできたんでしょうね」 私「京都の歴史研究家、中村武生氏によると1902年創立。この碑は1932年に。政府組織ではないと言うことなので、元祖NPOみたいなものでしょうか?今批判されている公金チューチューではなく、京都の篤志家がお金を出して講演会、勉強会、通俗事…