1932年、岐阜県生まれ。アメリカの大衆文化をふまえたアメリカ文学者。 1955年、東京大学文学部英文科卒業。文学博士。東京大学名誉教授、岐阜女子大学教授。専攻はアメリカ文学、比較文学。著書『近代文学におけるホイットマンの運命』(日本学士院賞受賞)、『サーカスが来た!アメリカ大衆文化覚書』(日本エィセイストクラブ賞、日米友好基金賞受賞)、『アメリカン・ヒーローの系譜』(大仏次郎賞受賞)ほか多数
亀井俊介 さん 東京大学名誉教授。 1932年(昭和7年)8月14日、生まれ。2023年(令和5年)8月18日、死去。 訃報 亀井俊介氏が死去 東京大名誉教授 - 日本経済新聞 東大名誉教授・亀井俊介さん死去、91歳…「アメリカン・ヒーローの系譜」で大仏次郎賞 : 読売新聞 亀井俊介さん死去 東大名誉教授、米文学:東京新聞 TOKYO Web
2019年5月、五柳書院から刊行された岸田将幸(1979~)の詩論集。装幀は大石一雄。五柳叢書107。著者は愛媛県生まれ、刊行時の職業は農業。 いま書かれるべき詩の場所はどこか。また、書かれた詩はどのような解放感を詩にもたらしているのか。タイトルの「詩の地面詩の空」にはそのような問いの意味を込めている。その問いは他方で、詩は空が見上げられるべく書かれなければならない、という願いのものでもある。思うに、空が見上げられなければならない理由は詩だけが知っており、きっと「詩の空」は無言でその理由を抱きとめ、高く澄んでいる。各稿の散文的な結論は別にして、そんな詩の風景がいくらかでも叙述できていればと願う…
個人的な記録として続けている。 自分の知っている人、影響を受けた人、なんとなくそれを記録して覚えておきたいとそんな感じだろうか。 例によって朝日新聞12月31日、18面「2023年亡くなった方々」よりチョイスして一部追加している。 2023年に亡くなった方々:朝日新聞デジタル 訃報 2023年 - Wikipedia 1月10日 ジェフ・ベック(78) 年明け早々、ジェフ・ベックの訃報に接したわけだ。ヤードバーズの三人のギタリストの一人。クラプトンが2代目、3代目がジェフ・ベック、そして4代目がジミー・ペイジか。ヤードバーズの名前はチャーリー・パーカーに由来するなんて知らなかったな。 1月11…
毎年、備忘録的に書き残しているものですが、2023年に亡くなった方々を、列記しておきます。中には、2023年に死去されていたことが分かった方々もいらっしゃいますが。あくまでも、個人的に少しでも心に引っかかった人を列挙しています。著名人でも含まれていない方はいますので、その点は悪しからず。いつもは年末に更新してきたのですが、今年は間に合わず、年を越してしまいました。もしも、万が一、期待して待っていた方が、万万が一いらっしゃったとしたら(くどい)、ごめんなさいでした。 2021年 9月21日、白鳥みづえさん、歌手、77歳。 2022年 1月18日、小田久郎(おだ・きゅうろう)さん、詩人/「思潮社」…
抜群に面白い日本詩史の本があったので、読書メモ代わりに紹介しようと思う。 www.amazon.co.jp 亀井俊介『日本近代詩の成立』南雲堂、2016年 亀井俊介(1932-2023年)は『アメリカン・ヒーローの系譜』や『対訳 ディキンソン詩集』などで知られる、比較文学・アメリカ文学研究者だ。今回取り上げる『日本近代史の成立』は、彼が本業の傍らで書いていた日本近代詩を扱う論考(最古の初出は1957年)をまとめ、大幅に加筆修正を加えたものになる。 84歳という高齢で上梓された本文530ページもある厚い本だが、明晰かつ信頼できる内容で、するする読めて面白い。語り口・文体のちょうどよさ、テクスト読…
日本の人文系の博士号について、ちょっと説明しておく。夏目漱石の博士号辞退などを想起する人もいるようだが、あれは漱石が博士論文を書いたわけではなく、文部省が一方的に授与しようとした名誉称号だから、今言っている博士号とはまったく別のものである。 1990年ころまで、大学の人文系の学者には、博士号をとるという習慣がなく、学者は教えていればいいという風潮があった。しかも、国文学や国史学なら日本でとってもいいが、英米、フランスやドイツの文学を専攻するなら、現地でとらなければ本物ではないという意識があった。だがそれは当時は極めて困難なことで、東大で初めてフランスで博士号をとったのが福井芳男、二番目が蓮實重…
Emily Dickinson 《 Hope is the thing with feathers 》 “Hope” is the thing with feathers – That perches in the soul – And sings the tune without the words – And never stops – at all – And sweetest – in the Gale – is heard – And sore must be the storm – That could abash the little Bird That kept so many…
癸卯年九月初一。気温摂氏12.0/16.4度。雨(38mm)で夕方より晴れる。 リバティアイランド(川田騎手)が春の桜花賞、オークスに続き秋華賞で三冠はあまりにも堅いところ。さて馬券は何うしようか。三連単にしてもリバティ入れたら配当は下がるわけでリバティ優勝前提に二着、三着のワイドが狙ひ目か。オークス2着で2番人気のハーツクライ産駒ハーパー(ルメール騎手)ともう一頭はルーラーシップ産駒のマスクトディーヴァ(岩田望、4番人気)を選んでワイド1点買ひ。結果リバティが安定した勝ちレースでマスクト2着、ハーパー3着🎯で配当は1,090円。結果的にリバティ外したワイドで10番人気の高配当とは我ながら馬券…
先ごろ亀井俊介先生が亡くなり、1987年に岩波新書から「マリリン・モンロー」を出したことが話題となっている。お硬い岩波がモンロー、というのは驚きであった、みたいな話である。だが、私はその当時から、これが驚きだとも、新しいとも思わなかった。何しろマリリン・モンローなんて、私が生まれる前に死んだ昔の人で、セックス・シンボルだったと言われたって、87年当時はアダルトビデオの全盛期で、黒木香もいたのだから、モンローなんてのはいかにも1920-30年代生まれのおじさんが好きそうだなと思っただけであった。 実際、1925年生まれで、三島由紀夫と同年の丸谷才一は、石川淳や大岡信とやった連句で「モンローの伝記…
英語学習とその心構え https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/116997/a9e9aab292346c1a0062ad348ba323ff?frame_id=798144 とくに「メンタル」以降にすごくいいことが書いてある。 井奥の『近代美学入門』について https://9bit.99ing.net/Entry/112/ 『近代美学入門』の書評記事。来所の比較とかも参考になる。たしかに『美学への招待』は名著で、『西洋美学史』は入門というにはすこし敷居が高いよね。 リスト ◾️ノーベル経済賞、そろそろアセモグルじゃね?と坂井豊貴が予想して…
ちょっと機縁があったので近所の図書館にはなかったが北区図書館から取り寄せてざっとななめ読みした。著者は生年が書いていないが恐らく私より年上で、これは一橋大学の2010年の博士論文で2012年刊行だから著者は50歳を超えていただろう。実にものすごい量の文献を読破していて、これは十年がかりである。力作である。 島田謹二(1901-93)は文化功労者の比較文学者で、東北帝大の英文科を出たあと台北帝国大学教授となり、敗戦直前に香港へ渡ったが敗戦後日本へ引き上げて東大教養学部の英語教授となり、1954年比較文学比較文化の大学院を設置し、芳賀徹、平川祐弘、亀井俊介、小堀桂一郎らを育てた人で、私はいわばその…
大衆文化を含めた幅広い視野から、ユニークなアメリカ文学研究や比較文学研究を展開した東京大名誉教授の亀井俊介(かめい・しゅんすけ)さんが18日、病気で死去した。91歳。 東大名誉教授・亀井俊介さん死去、91歳…「アメリカン・ヒーローの系譜」で大仏次郎賞(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース 大衆文化を含めたアメリカ文化研究の亀井俊介先生がお亡くなりになりました。
私の好きな詩を訳し、説明を加えました。余白の書き込みが何層にも重なります。ぜひ。 ■概要原題: My Father’s “Norton Introduction to Literature,” Third Edition (1981)タイトルの訳: 「父の『ノートン 文学入門』第3版(1981年)」作者: HAI-DANG PHAN 父親が大学時代に使っていた文学入門の教科書を、息子が偶然見つけて読む。「父親が教科書の余白に書き込んだメモ」、「『読む』という体験」、「一家の過去の記憶」、「文学作品の一節」「2か国語」を、息子がキルトのように繋ぎあわせてつくった詩。2015年の作品。2016年の…