18世紀(1719年)に世に出たイギリスの小説。ダニエル・デフォー作。
生涯に多くの冒険を経験するが、27歳のときにアメリカ大陸オリノコ河口付近で難破し、孤島にて28年におよぶサバイバルをする漂流譚が、有名。
イギリスのヨーク生まれのロビンソン・クルーソーは若いうちにブラジルでの農園経営に成功し、アフリカへ奴隷の買い付けに赴く。その途中で漂流し、孤島にひとり取り残される。しかし彼は絶望することなく、合理的行動と敬神の念を支えに28年間にも及ぶ孤独の生活を生き抜く。収穫した農作物を貯蔵し、道具を一つずつつくり、家畜を管理する。そして一日三回の礼拝を欠かさずに行う。途中、「人食い人種」が現れ彼らと戦って、忠実な「土人」の従僕フライデー*1を得る。
18世紀イギリス中流階級の世界観、精神史を研究する上で格好の資料である。
*1:金曜日を意味する。人間につける名ではない。完全に人間扱いしていない