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ボエティウス

(読書)
ぼえてぃうす

(480頃-524/5)ローマ時代末期のイタリアの哲学者、政治家。「最後のローマ人にして最初のスコラ学者」と称される。
 彼の学問上の業績は哲学と神学とに跨っている。哲学に関しては、政務の傍ら、アリストテレスの論理学書およびポルピュリオスの『アリストテレスのカテゴリー論入門』(『エイサゴゲー』)のラテン語訳と注解、またキケロの『トピカ』の注解を完成させた。
 神学・哲学に関しては、『三位一体論 De trinitate』〔=『三位一体について』〕『カトリック信仰論 De fide catholica』『エウティケスとネストリウスとを駁して Contra Eutycken et Nestorium』『デ・ヘブドマディブス』(『七部書』)等小論が5篇程、ボエティウス作のものとして伝存的に知られている。その論理学的方法論や諸術語群を神学上の諸問題へと適用して理解(「知解」)を求めんとする試みは、スコラ哲学の先駆的模範ともなった。
主著に獄中にて物された『哲学の慰め』があり、これは哲学史的に重要であるだけでなく、文学史的にも極めて枢要な位置と意味とを有している。
また、我が国ではボエティウス研究は、残念ながら、必ずしも盛んに行われているとは言い難いが、代表的ボエティウス研究者として先ず、坂口ふみ女史の名を挙げることが実は、我々には出来るのである、と筆者は声高らかにさえここに、言って置きたい。

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