The Boys from Brazil
アウシュビッツ収容所で「白衣を着た悪魔」と言われたメンゲレ博士とナチの残党は、南米に生き延びていた。彼らはアメリカとヨーロッパにいる94人を殺害するという計画を実行に移し出す。一方、彼らの計画を嗅ぎ付けたナチハンターの老人リーバーマンは、殺害対象人物の共通点を分かりかねていた。どれも平凡な小市民ばかりで、年齢的にも中高年ばかり。しかしその共通点に気付いたとき、計画の恐るべき実態が正体を表し出す。
アイラ・レヴィンのSF風味のスリラーを豪華キャスト&スタッフで映画化。グレゴリー・ペックの冷酷非情なメンゲレ(実際に南米に逃げ延びていたと後に判明する)と、ローレンス・オリヴィエの飄々たるナチ・ハンターの対象。フランクリン・J・シャフナーのスリリングな演出。アンリ・ドカエの端正な撮影。ジェリー・ゴールドスミスの流麗且つ緊張感みなぎる音楽。見所・聴き所が多く、作品の評価も高かった。