リスト::文字と記号
フェニキア文字は、北西セム文字(原シナイ文字など)を基にして紀元前1050年頃生まれた文字である。古代地中海世界において現在のレバノン・シリア沿岸を中心に活動していた海洋商業民族であるフェニキア人によって北セム系言語であるフェニキア語を書くために使用されていた。フェニキア文字の前身は、原カナン文字であると推測されている。
紀元前3千年紀の青銅器時代に、エジプト、ヒッタイト、ミケーネ、アッシリア、バビロニアなどの古代国家は地中海世界にグローバル文明ともいえる国際交易体制を築いた。それぞれの王国、帝国は地域の覇権を巡って争い、陰謀をめぐらしつつ、同盟や縁戚関係を結び、食料や原材料や貴金 地中海世界における文明崩壊の原因として、以下の危機が挙げられてきた。 地震:この時期に地震があったのは明らかだが、社会は立ち直れるものだ。 気候変動:エーゲ海でも東地中海でも文献に飢饉の記述があり、また科学的に干魃や気候の変化があったことが分かっているが、社会はこれらの問題からはそのつど立ち直ってきている。 内乱:ギリシアその他で内…
先週の21日(日)に行ったワークショップセミナーに、昔、風の旅人の編集部で働いていた中山慶が参加してくれて、会が終わった後、ノンアルコールビールを何本も飲みながら夜遅くまで話し込んだ。 その時、彼が、最近読んだ本として、「生成と消滅の精神史』下西風澄著を紹介してくれた。 まだ30代の独立研究の哲学者の本で、ホメロス神話から古代ギリシャ哲学、そして近代西欧の哲学の変遷に、日本の万葉集と古今和歌集の変遷を重ね合わせ、さらに明治時代、西欧の近代的自我と東洋の思想のあいだに引き裂かれた夏目漱石の心まで語り尽くすという400ページを超える人間意識(心)に関する壮大な論考だ。 近年、全体を見渡すことを諦め…
カドモスは、ギリシャ神話に登場する人物である。フェニキアのティロスの王アゲノルの子である。フェニキア人というのは現在のシリアにいた民族で、アジア人だが、フェニキア人はギリシャ人と並び、地中海交易を生業として地中海各地に植民都市を建設していた。有名な植民都市として、共和政ローマと対決したカルタゴがある。同じアゲノルの子で、娘のエウローペーがいたが、神々の王ゼウスがエウローペーを見て恋に落ちた。ゼウスは白い牡牛に変身し、エウローペーに近づく。エウローペーがが牡牛に跨がると、ゼウスはエウローペーをクレタ島に連れ去った。エウローペーの名はヨーロッパの語源となった。アゲノルはキリクス、ボイニクス、カドモ…
ラテン語のしくみ (言葉のしくみ)作者:小倉 博行白水社Amazon i この本には,普通の語学書のような文法表がありません。また「これをクリアしなければ次の章に進めない」といったこともありません。むしろそれとは反対に,どんどん先へ先へと読み進めていってもらいたいのです。読み終わる頃には「ラテン語はどのようなことをするのか」イメージができあがっていることでしょう。そしていよいよ本格的な勉強に入ってください。でも,そのときには「えらいことになりそうだ」という漠然とした恐怖心はすでに消えているはずです。いやそればかりか,相手の出方がすでに分かっているので,浮き足だつことなく取り組めるのです。 1章…
フォロ・ロマーノ フォロロマーノはローマのものが有名だが、ローマの支配を受けた属州各地にもある。 カルタヘナもポエニ戦争終結後、ローマの植民都市になり、ローマ式の都市開発がなされ、前の記事の円形劇場だけでなく、フォロロマーノもちゃんと建てられていた。 フォロロマーノは政治とか集会がされる公共施設の集まりだが、ローマ風呂(テルマエ)もあるし、食堂もある。 遺跡があるなら歴史好きとしては行かないわけにはいかない。 フォロロマーノも円形劇場と同じく、博物館で展示品を見てから遺跡に進める形になっている。 場所はここ Google マップ 遺跡の東側にこんな感じの赤い壁があって、そこが博物館の入り口にな…
9/28アリカンテ 朝でもこんなに気温高い 朝食 バルで適当にカフェとパンでも食べようかと思って適当に市場周辺を探していたが、パン屋を発見した。 Google マップ パン屋でコーヒーとパンデチョコラテを買って、宿で食べることに。 最近はスペインでもこういうコップ型のパック飲料が売っているのだなと感心した。カフェといえばバルかカフェテリアで飲むものという認識だった。 アリカンテ中央市場 Mercat Central d'Alacant その後、市場内部を見て回った。 Google マップ 市場外観 入口。開場直後で人があまりいない。 魚介加工品コーナー。モハマ(マグロの生ハム)とか、カラスミと…
現地のシリアやパレスチナにあたる東地中海地域は、地中海への入り口であることに加え、エジプトとメソポタミアの中間地点にあり交通の要所として栄えた。 紀元前16世紀にはカナーン人が交流を行っていた。 →紀元前13世紀に海の民と呼ばれる民族系統不明の集団が増殖し、エジプトやヒッタイトと戦ってその間を弱らせた。 アラム人はダマスクスを中心に中継貿易で栄え、彼らの用いたアラム語は商業における国際語となった楔形文字に取って代わって、さらに後の満州文字などにも影響を与えた。 フェニキア人はシドンやティルスといった国家を建設し、地中海で貿易栄えた。 彼らの用いたフェニキア文字はギリシャに伝わる、独自の起源とな…
・紀元前1046年? 甲子の日、周王,発は殷軍と交戦して勝利し、晩には殷の都商を占領した。(利簋銘文) 〔参考〕殷の紂王,受(帝丁)は70万人の軍勢を動員したが戦意がなく受に逆らった。受は財宝を貯めた鹿台に登り、焼身自殺したという。(『史記』周本紀) 〔参考〕『国語』「周語下」には、周が殷を滅ぼしたとき、木星が鶉火の方位にあったとある。 ※利簋の銘文に「歳鼎」とあることと『国語』の記述を関連付けて、殷が滅んだ年を紀元前1064年とする説もあるが、『国語』内の逸話の信憑性に問題があることや、銘文が他の解釈もできることから、疑問も呈されている(佐藤信弥『周』)。 ※「紂」と「受」は音が似ていること…
W=ヘブライ語で6 www=666 wāwはフェニキア文字でワウ。 フェニキア文字 - Wikipedia corporate.wowow.co.jp www.wowow.co.jp 【コンピューターのWWW】アルファベットのWは、ヘブライ語で6を表すのでWWW=666となります。 blog.goo.ne.jp 潰された先駆者ロイヤル・レイモンド・ライフ博士とレイ・マシーン 作者:ケイ・ミズモリ ヒカルランド Amazon 潰された先駆者ロイヤル・レイモンド・ライフ博士とレイ・マシーン 失われた治療器を復活せよ! [ ケイ・ミズモリ ]価格:2,200円(税込、送料無料) (2023/12/9…
設計図を画く人、、、 キッチリと計算して、 隙間無く、仕上げる、、、 見た目は素晴らしい、、、(罵倒したい訳では無い) 然し、、、 "物"を作成した事の無い人は、 表題を考慮していない、、、 (因みに、大手ゼネコン建設で2~3%の誤差が発生する) この、、、すき間。 これがとても"重要"な要素を締める。 全ての物事は、 決して、シンメトリー(対称)とはなっておらず、 アシメトリー(非対称) その為、、クラドニ図形➡振動周波では、 違った構図を表現する、、、 、、、、 パソコンの世界は、、1・0で構成され、 その羅列によって、構築しているのだが、、、 所謂、、デジタル、、、 問題は、、、表題が考…
【今日のおすすめ絵本】(対象…低学年から大人まで) ◎当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。 『アメリカインディアンの えもじのえほん』 ロバート・ホフシンド金石教子 編 至光社 ブッククラブ国際版絵本 クリストファー・コロンブスがインドとかんちがいしたアメリカ大陸に古くから住んでいた人びとは、いまでもインディアン=インド人とよばれています。 彼らには自分たち独自のよびかたがあったと思われますが、その種族のほとんどが失われてしまった現在、外側からの人間が一方的につけた呼称しか残っていないので、私も彼らには深い敬意と同情を抱きながら、便宜上、アメリカ・インディアンの呼称を使わせていただき…
2023年のゴールデンウィークのトルコ旅行10日目(2023-05-05)の記録です。 この日はトプカプ宮殿などの見どころを主に徒歩で周ります。 本文中にも書いたのですが、トプカプ宮殿に行くなら中公新書の「物語 イスタンブールの歴史」(参考文献[2])はおすすめです。 朝食 トプカプ宮殿 全体概要 第1の庭園 第2の庭園(外廷) 厨房の展示など 円蓋下の間/議会の間 第3の庭園(内廷) 服 宝物室 聖遺物の展示室 図書館 第4の庭園 ハレム 泉亭と昼食 アギア・イレネー イスタンブール考古学博物館 棺 彫刻など 土器/陶器など 夕食 参考文献 トルコ旅行全体のまとめページはこちら amber-…
1783年の浅間山の大噴火(天明大噴火)で形成された鬼押出し溶岩。 この時の噴火で、関東一円に大量の軽石や火山灰が降り注いだ。大規模火山泥流は、利根川を流下して太平洋や江戸湾にまで到達した。また、火山灰が直射日光の照射を妨げて、天明の大飢饉の原因の1つになった。同じ年に、アイスランドでも巨大噴火があり、天候不順は、地球規模になった。フランス革命は1789年である。 現代人は、現代社会が人類の歴史でもっとも発展した時代だと信じている。 しかし、古代エジプトや古代ギリシャ・ローマに限らず、過去に高度な水準に達していた文明が存在していたことは明らかであり、人類は、階段を上るように文明社会を発展させて…
NHKの番組歴史探偵でギリシャをやっていたが、普段日本史をやっているときはいろいろな発見があって楽しいが、世界史になった途端、チープで教科書的になってしまうのはなぜだろうか。 さて、私は常々疑問に思っていたことがある。 教科書的な古代ギリシャのヒストリーへの不自然さ、である。元寇が神風が吹いて助かった(時期的に台風がくるわけがないのだ)というのと同じくらい不自然なストーリーで溢れている。 古代ギリシャで不自然なことはたくさんある。 そこには、ユーロセントリズムが横たわっているとしか思えない。 1.古代地中海史では、ほぼギリシャ語文献だけが引用されること。 紀元前5世紀以降、突然ギリシャ語文献し…
イラン、アゼルバイジャン、シリア、イエメンなどのシーア派について書いてきたが、シーア派というと、レバノン共和国の「ヒズボラ」を思い出す人も多いことだろう。 そのレバノンは、フェニキア人の故郷でもある。 古代地中海の歴史を俯瞰すると、フェニキア人の記載があると思われる。フェニキア人は、カルタゴ(現在のチュニジア)など、地中海各地に植民都市を作っていた。 カルタゴと言うと「ポエニ戦争」を思い出す。 さらには、「フェニキア文字」は、今使われているアルファベットの原形とも言われ、歴史好きには、堪らない場所がレバノンなのだ。 私は、シリアのタルトゥースから、陸路で国境を越え、「トリポリ(Tripoli)…