頭ではわかっていても気持ちが納得できないなんてことが私にはしばしばある。 お客たちは作品を見た後、さまざまな反応を示し、また自分なりの感想を私に伝えてくれる。無言のまま帰っていく人がほぼいないのは、ギャラリストとして大変嬉しい。 そう、一言でも感想を述べてくれるお客たちに私はいつもたくさんの元気と勇気、そしてやる気をもらうことができるのである。 ただ彼らの中には次のようなことを言う人たちがいる。 “作品をとても気に入ったから、夫(妻、あるいは恋人)とまた一緒に来ます!” “明日もう一度必ず来ます!” もう一度ギャラリーで作品を見たい、そうした彼らの言葉に偽りがあるとは思わない。ただ彼らが毎日の…