ヤングキングアワーズ(少年画報社)で連載されていたアニメーター漫画。作者は石田敦子。
あえてカテゴライズするのであれば業界物+成長小説であるが、安易なサクセスストーリー的な要素は排除されており、基本的には「ものを作る」という行為への情熱と情熱だけではどうにもならないところであるとか、商業作品を作るということから不可避的に発生する理想と現実であるとか、業界の体質であるとか、「女って怖ぇえ」であるとかが丁寧に*1描かれている。
一応、広島県出身の双子のアニメーター姉弟*2が主人公であるが、その他の登場人物もほぼ例外なくそれぞれに問題や情熱を抱えて生きており、群像劇的でもある。
同じ雑誌の「コミックマスターJ」をスーパー系とするならば、こちらはリアル系。なお、雑誌掲載時には隣のページに小林治氏のアニメコラムが配されており、これもまた興味深いところである。