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アクリルアミド

(サイエンス)
あくりるあみど

[英] acrylamide

[]アクリルアミド[](化学式 C2H3CONH2)は、アクリル酸を母体とするアミドの一種。

分子量は71.08、融点は 84.5℃、常温では無臭白色の結晶で、水、アルコールへの可溶性がある。

用途

主に紙力増強剤、合成樹脂、合成繊維、排水中等の沈殿物凝集剤などの原料として用いられている。

性質

毒物及び劇物取締法上の劇物に指定されているため、取扱いには留意する必要がある。また、国際がん研究機関(IARC)も、1994年に発がん性分類においてグループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある物質)に分類している。

食品

食品中のアミノ酸アスパラギンと還元糖(ブドウ糖や果糖など)に対して120度以上の加熱が行われると、化学反応により生成されることがわかっており、炭水化物を多く含む食品を高温で加熱したものに多く含まれる傾向にある。こうした食品中のアクリルアミドは、2002年4月、スウェーデン食品庁とストックホルム大学が、一部の食品にアクリルアミドが多く含まれていると世界で初めて発表したことを機に、世界で注目されるようになったが、当初から遺伝毒性発がん性があるだろう、とされていた。日本でも食品安全委員会ができる前、厚生労働省が同様の評価を下している。
なお、近年になって、特にポテトチップスは重量当たりのアクリルアミドが高いことがわかったため、発がん性との因果関係について注目を浴びるようになったが、これまでのところ、日常生活の範囲でアクリルアミドを摂取していることに起因して、発がんリスクが高まったという研究結果は出ていない。また、加工食品のみならず、人が火を使って食品を調理するようになって以降、食品中の副産物として微量に含まれているアクリルアミドを知らないうちに摂取し続けているわけであり、農林水産省もバランスのとれた食生活を送ることが重要であるとしている。

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