アカデミー賞の中の一つで、最も優れていると考えられた外国語映画に与えられる賞のこと。
外国語映画の表彰は、1947年から1949年にかけては「特別賞」、1950年から1955年にかけては「名誉賞」として行われ、1956年から現在の「外国語映画賞」となった。よく「外国映画賞」と間違われるが、「外国語映画賞」である。
原題は「Утомлённые солнцем」(”疲れた太陽”という意味もある)で 1930年代にソ連で流行した、ポーランドのタンゴに由来 (原曲はポーランド語で「最後の日曜日(To ostatnia niedziela)」) 公開当時はスターリン時代の共産主義者(正しくは社会主義)による 大粛清に対する批判的な内容が認められ アカデミー外国語映画賞、カンヌ映画祭審査員グランプリの W受賞をしたのではないかと思うのですが 2022年、監督脚本をしたニキータ・ミハルコフ(現78歳)は プーチンを支持し「ロシアのプロパガンダを広めた」 と ウクライナ侵攻を正当化する発信をします リベラルなブルジョ…
どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。 昨日までの4回に渡って、「熊本地震シリーズ」をお話ししてきましたが、今年の「熊本地震シリーズ」はとりあえず昨日の(その4)で締めることにしました。 ということで、今日のブログでは久しぶりに最近読んだ本のことをお話ししますね。 今日ご紹介するのは、村上春樹著「女のいない男たち(文春文庫)」です。 「うん?どこかで聞いたことあるぞ?」 と思われた方も多いかと思います。 そうです。 監督・濱口竜介、主演・西島秀俊による映画「ドライブ・マイ・カー」の原作となった短編小説が入った一冊です。 映画「ドラ…
こんにちは。ロードムービーが意外と嫌いじゃないさじゃんです。皆さん、ウィル・スミスに今年の話題をさらわれてしまった今年のアカデミー賞ですが五十年ぶりの快挙なったドライブ・マイ・カーの受賞。まだ、見れてなかったのですがアマゾンプライムビデオで有料レンタルしてみた感想を今日はお届け出来たらと思います。 ノマドランドにも通ずるロードムービー 主人公の家福は俳優であり、妻の脚本家の音と仲良く暮らして居ましたが、娘の死をきっかけに大きく変わった夫婦関係をどこかで押し殺して生きている中年男性です。前半部分はやや違和感のある夫婦生活をただただ見せられます。いかにも東京のクリエイティブな夫婦としてのイメージが…
アカデミー国際長編映画賞に日本映画の「ドライブ・マイ・カ-」(濱口竜介監督)が選出された。 以前は「アカデミー外国語映画賞」と呼ばれていた。 つまり、英語圏以外の世界中の映画から選ばれる。 日本作品では、2008年の『おくりびと』(滝田洋二郎監督)が受賞している。 1975年には日本人監督である黒澤明監督の『デルス・ウザーラ』が受賞しているが、本作はソビエト連邦作品である。 長きにわたるアカデミー賞の歴史の中で、アカデミー外国語映画賞を獲得した、ぼく自身が忘れられない映画を3作品紹介させていただく。 あらすじについては、正確さを期すため、一部映画資料から抜粋しているものもあるが、ご了解願いたい…
イタリア映画界の巨匠フェデリコ・フェリーニ監督が、本日1月20日、生誕101年を迎えます。 今回は、1950年代から1980年代にかけて名作を生み出したフェリー二映画監督と、筆者の愛する彼のモノクロ映画2作品について綴りたいと思います。 目次 フェデリコ・フェリーニ 道 La Strada 甘い生活 La Dolce Vita 最後に フェデリコ・フェリーニ 「道」「カビリアの夜」「8 1/2」「フェリーニのアマルコルド」の4作品でアカデミー外国語映画賞を、加えてアカデミー名誉賞を受賞したフェリーニは、1993年に73歳で逝去後、国葬されました。長身で恰幅の良い体格からは想像できない早口の高い…
昨日、京都への2回目の引っ越しを終え、荷物の片付けは後にして、まずは出町座へ 「コット、はじまりの夏」米アカデミー外国語映画賞にノミネートされたアイルランド語の作品 アイルランド映画、監督・脚本:コルム・バレード(長編映画初監督)、原作:クレア・キーガン(原作:Foster=里親)、撮影:ケイト・マッカラ、コット役:キャサリン・クリンチ(映画デビュー)、ネタバレあります アイルランド語って、なまりのある英語かと思っていたら全く違う言葉だった。日本が開拓という侵略でアイヌ文化を奪ったように、映画のパンフレットによると、アイルランドもかつてイギリスに統治され、国民は経済に有益な英語を選択し、いまや…
これまた衝撃的。 「『灼熱の魂』:衝撃展開が止まらない、二度と観られない衝撃のラスト」 www.youtube.com レバノン出身のカナダ人劇作家ワジディ・ムアワッドの戯曲をドゥニ・ビルヌーブ監督が映画化し、第83回米アカデミー外国語映画賞にノミネートされたヒューマンミステリー。 心を閉ざして生きてきた中東系カナダ人女性ナワルは、ある日、実の子で双子のジャンヌとシモンに謎めいた遺言と2通の手紙を残してこの世を去る。手紙はジャンヌとシモンが知らされていなかった兄と父に宛てたもので、まだ見ぬ家族を探すためナワルの母国を訪れたジャンヌとシモンは、母の痛切な過去と向き合うことになる。 後にハリウッド…
Book Review 13-5戦争を扱った小説 #襲撃 『#襲撃』(ハリー・ムリッシュ著)を読んでみた。著者は、1927年オランダ生まれ。父は第二次世界大戦下、ユダヤ人からの没収財産を管理する銀行の頭取を務め、戦後、対独協力者として3年間投獄されている。一方、母はユダヤ人で、母方の祖母はガス室で殺された。1982年、本作を発表し、世界40か国以上で出版され、原作映画『追想のかなた』(1986年)は、アカデミー外国語映画賞受賞。映画鑑賞はDVDがなくVHSでしか手に入らないのであきらめた。 人が肉親を殺されたら、どのようになってしまうのだろうか。戦時下で起こった殺人について思いを引きずる男を描…
NHKドラマ「舟を編む」にサプライズ出演した松田龍平(右)。野田洋次郎(中央)、向井理と辞書について語り合う 【写真】エライザの“平成ギャル”姿が激カワ! 三浦しをんさんの同名小説が原作の「舟を編む」は、辞書「大渡海」作りに情熱を傾ける編集部の奮闘を描くストーリー。小説と映画版ではきまじめな編集者・馬締が主人公だが、ドラマ版では新米編集者の岸辺みどり(池田)を主人公にした物語が展開されている。 サプライズ登場した松田は辞書「大渡海」のデジタル版の開発者の役で登場。ドラマ版で馬締を演じている「RADWIMPS」の野田洋次郎とはプライベートでも親友と公言しているが、 撮影現場では、野田が「(松田が…
これは役所広司を観るための映画です。まるで、ダニエル・デイ=ルイスのように、一人で映画を全部背負っています。全てのシーンに登場してますし、彼のアップ映像が頻繁に使われます。意図的に説明を省略したヴィム・ベンダースのいつものスタイルですが、彼の感情あふれる表情がストーリーテリングになります。カンヌで主演男優賞を獲ったのも納得です。 いつの間に、こんな凄い俳優になったのでしょうか。昔、「失楽園」とかに出てた時は、トレンディ俳優なのか本格派なのかよくわからない中途半端な感じでしたが、年齢を重ねるうちに完全に化けましたね。日本人で、ダニエル・デイ=ルイスやケイト・ブランシェットレベルの「主役を張れる」…
「秘密への招待状」(原題:After the Wedding、2019)を埼玉会館小ホールで見る。埼玉映画ネットワークの2月定例上映会作品。 監督はバート・フレインドリッチ、主演はジュリアン・ムーアとミシェル・ウィリアムズ。本作は2006年公開のデンマーク映画「アフター・ウェディング」のリメイク作品。主人公の性別が男性から女性に変更されている。 ジュリアン・ムーアがオリジナル作品を気に入り、製作にも名を連ねている。タイトルとハリウッド2大女優の共演ということで期待したが、期待ほどではなかったのが残念。 ストーリー自体は、隠された真実があり、最後に明かされていくという展開で面白い。 <ストーリー…
血圧値 126/81/63 酸素飽和度 98% 体温 36.0℃ 体重 68.6キロ 「いやぁ、実は今の時間の上映はお客さんが0でした。厳しいなぁ」 「うちの館ではイベントにも力を入れていますが、平日のお客さんをいかにコンスタントに呼ぶか、というのはずっと課題なんです」 故郷にUターンして古い映画館を受け継いだ若き支配人のお言葉です。 このご時世、自主上映の映画館、やりくりは大変ですよねえ。 上映中なのに無人の映画館の客席、ってのも哀しいなあ。 シチリアつながりで、『ニュー・シネマ・パラダイス』を思い出して、さらにこの若き支配人さんを思いだしたのでした。 「平日に息抜きに映画館に来るってことが…
★この記事を読むと、「フェデリコ・フェリーニ」監督による1957年のイタリア映画『カビリアの夜』が観たくなります。 ★詳細はこちら→『カビリアの夜 - Wikipedia』 ★詳細はこちら→『フェデリコ・フェリーニ - Wikipedia』 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments…
〈2023年2月11日の記事〉 スペインを代表する巨匠監督 映画『カラスの飼育』や『カルメン』で知られるスペインの巨匠、カルロス・サウラ監督が10日に呼吸不全のためマドリード近郊の自宅で死去したことが、スペインのメディアから伝えられた。享年91歳。 サウラ監督は1932年生まれのウェスカ出身。15歳の頃から写真に熱中し、プロカメラマンとして働きながら52年にはIIEC(国立映画研究所)に入所。57年に卒業製作の短編『日曜の午後』で監督資格を取得し、同所映画部の教授となった。 在学中の55年から短編映画の製作を始め、59年のドキュメンタリー・タッチ作品『ならず者』で長編映画デビュー。これがカンヌ…
原題は「The Lobster」 冒頭、雨の中車が牧場に着くと女が降りて一頭のロバを撃ち殺します その後この「ロバを撃った女」は一度も登場しません 場面は切り替わり、主人公デヴィッド(コリン・ファレル)の面接シーン デヴィッドは妻が別の男と出て行ったため、ホテルに連行され ホテルの支配人(オリヴィア・コールマン)から 45日以内に新しいパートナーを見つけなければ 動物に変身させられると説明されます デヴィッドの飼っている犬は兄のボブで、事情をすぐに察します そして、もしパートナーを見つけられなければ 何の動物になりたいかという質問に 「ロブスターになるつもりです」と答えるのです 「100年以上…
平安時代劇第4弾はまたしてもグラン・プリ受賞作 おおまかなストーリー 映画の感想 ➀美しいカラー映像や俳優さんの衣装に目が眩む! ②ナレーションの部分で絵巻を映し出す演出がいい! ③慎ましい女性を演じる京マチ子さんが新鮮! ④劇中の和楽器の演奏が映画音楽の役割を果たしている この映画のエピソード ➀カンヌ映画祭やアメリカで評判となる ②大映の社長・永田雅一と衣笠監督が喧嘩! 最後に 平安時代劇第4弾はまたしてもグラン・プリ受賞作 平安時代劇紹介シリーズ第4弾は 前回紹介した黒澤明監督の「羅生門」に続き またしても国際映画祭グランプリ受賞作 衣笠貞之助監督の「地獄門」(1953年)です! (「地…
志愿军:雄兵出击(志願軍:雄兵出撃) 【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】 【スタッフ & キャスト】 【ストーリー】 【感想】 【トピック】 唐国强(タン・グオチャン) 王砚辉(ワン・イェンホイ) 刘劲(リュウ・ジン) 辛柏青(シン・バイチン) 张颂文(チャン・ソンウェン) 章子怡(チャン・ツィイー) 张子枫(チャン・ズーフォン) 黄晓明(ホアン・シャオミン) 纪焕博(ジ・ロック) 李光洁 (リー・グアンジエ) 朱亚文(チュー・ヤーウェン) 魏大勋(ウェイ・ダーシュン) 肖央(シャオ・ヤン) 王骁(ワン・シャオ) 魏晨( ウェイ・チェン) 陈飞宇…
製作 2023年 フィンランド 監督:アキ・カウリスマキ 主演:アルマ・ボウスティ、ユッシ・ヴァタネン 前作の『希望のかなた』が金熊賞間違いなしと言われたものの銀熊賞に終わってしまい、代わりにハンガリーの『心と体と』が受賞した、という小ネタが『心と体と』のパンフレットに書いてあったが、なんかカウリスマキが今度こそと思って『心と体と』のような映画を作ったようにも思えなくもない(たぶん違うw)。 まずもって色使いの美しさをあげるべきだろう。 アルマ・ボウスティの着ているライト・ブルーのコート、そして彼女が住む家の少しペンキの剥がれた黄色の外壁、内装の赤いカーテンなど、労働者階級でありながらオシャレ…
一条真也です。東京に来ています。17日の夜、新宿シネマカリテでスイス映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」のレイトショーを観ました。想像していた内容よりも深刻な物語で、暗い気分にはなりましたが、見応えがありました。 映画ナタリーの「解説」には、「短編映画『ボン・ボヤージュ』で注目された新鋭マーク・ウィルキンス監督の長編デビュー作。オランダのベストセラー作家、アーノン・グランバーグの小説を基に、安定した生活を夢見てNYで暮らす不法移民の母と息子たちが、過酷な環境下で生きる意味を見いだしていく。出演はマガリ・ソリエル、アドリアーノ・デュラン、マルチェロ・デュランら」とあります。 映画ナタリ…
※この記事は、2024年1月に更新しました。 フランス映画、イタリア映画、ポーランド映画・・・ 起承転結がはっきりしたハリウッド映画より、芸術性の高いヨーロッパ映画に魅力を感じる人もいるはずです。とはいえ、テレビ放送される映画も動画配信(VOD)も、ハリウッド映画か邦画ばかり。 そんな中、数多くのヨーロッパ映画が配信されているのがU-NEXT (ユーネクスト )です。U-NEXTには定額料金内で楽しめる「見放題」作品と、追加料金が発生する「レンタル」作品があります。 この記事では、見放題作品だけに厳選して、おすすめのヨーロッパ映画をご紹介します。 ヨーロッパ映画を配信で見るならU-NEXT!見…