さくら隊
(一般)
【さくらたい】
第二次大戦中に全国を巡演した移動演劇隊のひとつで、築地小劇場などで活躍した丸山定夫を隊長
とし、宝塚出身で『無法松の一生』など映画女優としても活躍していた園井恵子を中心に、総勢９名で編成されていた。さくら隊は1945年の夏、広島を拠点として中国地方を巡演、次の巡演に向けた準備中に８月６日を迎えた。彼らが滞在していた場所は爆心地に近く、５名が即死、生き残った丸山定夫、高山象三、園井恵子、仲みどりも、丸山定夫が厳島で１６日に、高山象三と園井恵子は宝塚でそれぞれ２０日と２１日に亡くなった。仲みどりは東京に逃れ、「原子爆弾症第一号」として東大病院で治療を受けたが、２４日に亡くなった。このさくら隊の悲劇を記憶にとどめるため、東京目黒の天恩山五百羅漢寺と広島市内に碑が建てられている。
