「お水取り」が終わったので、明日から春 3月14日夜。奈良・東大寺で行われていた修二会の行が満行を迎えた。 修二会は東大寺の僧侶が過ぎ去った年の穢れを払い、国家安泰や豊穣、幸福を祈願する重要な法要として1200年以上続いてきたもので、毎年3月1日からの2週間、行われる。 しかし、庶民にとって修二会は春を呼び込む行事という印象のほうが圧倒的に強い。特に、12日目から行われる香水を汲み上げる「お水取り」の足元を照らすお松明が二月堂の大廊下を火の粉を撒き散らしながら駆け巡る法要は関西の人々にとっては春を迎える行事として欠かすことのできないものになっている。 私のように遠く離れた所で暮らす人間も含めて…