ニューヨーク州出身のギタリスト。1960年6月6日生まれ。 バークレー音楽院にて音楽理論を学び、1984年にアルバム「Flex-Able」でソロデビュー。 ソロ以外にもFrank Zappa、Alcatrazz、David Lee Roth、Whitesnake等での活動経験有り。 そのエキセントリックで芸術的なプレイに魅せられるファンは多い。
以前のインタビューでヴァイ先生がこの秋に「あるバンド」に参加するという話をしていましたが、そのバンドが80年代の King Crimson を演奏する BEAT であること、そしてこの秋のツアーが発表されました。 先生が話していた前振りのインタビューはこちら staytogether.hateblo.jp 9月から始まる北米ツアーの詳細はバンドのウェブサイトでチェックできます。 beat-tour.com ツアー発表に合わせて、音楽プロデューサーの著名YouTuber、リック・ビアトさんの番組にメンバー全員が集まってのインタビューが公開されました。 音楽的に高尚そうなバンドのお披露目に音楽IQ…
3月22日(現地時間)から遂に初の Satch/Vai ツアーが始まりました!そこでは初の共作曲 "The Sea of Emotion, Pt.1" がライブでお披露目されましたが、29日には曲のMVも公開されました! "The Sea of Emotion, Pt.1" は2人がティーンの頃に何度も訪れては、広大な土地を見ながら何時間も様々なことを語り合った学校側の空き地のこと。2人でそんな名前を付けていたなんて詩人のようです。サッチが運転する中古のフォルクスワーゲンで過ごした時間もたくさんあったことでしょう。ヴァイ先生によると、この曲は Part 3 まであるそう。 (以下の過去記事参照…
今週はG3ツアー出発の1週間前に行われた先生のインタビューです。 Satch/Vai ツアー向けの新曲や先生が秋に参加するバンドについて興味深い話が聞けます。その辺りの概要をまとめました。 =========== 今は何をしていますか? 忙しいのは良いことさ。ジョーとの共作曲に一心に取り組んでいるよ。ジョーが2曲を送ってくれてね、素晴らしかった。 子供の頃、ジョーは私にとってインスピレーションの源だった。ジョーとはレッスンの後で学校の広大な空き地に面する駐車場に行っては、そこでただ座って、何時間も語り合ったんだ。ジョーの小さなホルクスワーゲン(ビートル・バグ)に乗ってね、私は運転できなかったけ…
『Flex-Able』ライナーノーツの最終回です。 先生の中で、自分の過去作品を最新の機器で可能な限り高音質にして再リリースするというプロジェクトが今後進むのかも知れません。 =========== 36th Anniversary Mastering Update CDを製造するため、アナログのマスターテープからデジタルへの変換は80年代初頭に始まった。当時のコンバーターは私たちにとってはイカしたものだったが、現在のクオリティと比較するとヒドイ代物だ。この変換技術は長年のうちに進化した。 『Flex-Able』が25周年を迎えたとき、私は最新のコンバーターでデジタル化し、リマスターしようと決…
『Flex-able 36th Anniversary』ライナーノーツ続きです。 『Flex-Able』の販売は予想を大きく上回り、米国でも更には欧州でも軌道に乗ります。自分の楽しみで制作したアルバムは、権利を保持したまま販売に漕ぎつけたことで、後々に収益を生み、次の創作活動につながりました。 ============== Light Without Heat 私は会社設立の一部始終を学んだが、それは基本的に何枚かの書類を提出し、比較的良心的な料金を払うことと、毎年税務申告をすることだった。 Light Without Heat という会社の設立登記をした。過去40年間で私は恐らく1ダースほど…
『Flex-able 36th Anniversary』ライナーノーツの続きです。 完成したLPを手にしたヴァイ先生は、次にそれを販売する方法を考えます。そして一般的なレーベルとの契約に納得がいかず、独自の方法を模索します。先生のビジネス脳が常識を打ち破る! =========== 『Flex-Able』の誕生 プレス工場から届いた最初の『Flex-Able』LP1箱を受け取ったときのことは生涯忘れないだろう。それを腕に抱き、甘美な達成の喜びを味わったのだ。遂にできた。全て簡単で楽しかったと思えた。 このLPが私を金持ちで有名にしてくれるなどという妄想じみた期待を全くしていなかったからだと思う…
『Flex-able 36th Anniversary』ライナーノーツの続きです。 楽しい録音の日々のうち、自分のレコードを出版する夢を思い付いた先生、今のようなインターネットの情報源の無い時代に電話帳1つから情報収集に乗り出します。そして遂には自分の出版社となる SyVy Music を設立します。 =========== Stucco Blue Studio, Sylmar CA (つづき) あらゆる種の音を捉えようと、私は手近な人々の声や動物や何でも録音した。まるで自由の爆発に着火したようだった。常識の範囲内であればタブーは無しだ。私にとって創造力が美しく開花した時期だ。時には意識の流れ…
『Flex-able 36th Anniversary』ライナーノーツの和訳続きです。 ヴァイ先生はザッパとの仕事で得たお金を元手に住宅を購入し、様々な同居人を迎え入れ、第2のスタジオを手造りします。 ========== Stucco Blue Studio, Sylmar CA ハリウッドでフランクの仕事をしていた3年間、私は出来る限りの貯金をしたので、なんと $14,000 を貯めた。これは当時の私にとって莫大な金額だった。その金は全て、カリフォルニアのシルマーにピアが私がフランクと欧州ツアーに出ていた1982年に見つけた家の頭金に当てた。 ハリウッドから車で25分の場所だ。マイク、マー…
2021年の『Flex-able 36th Anniversary』は現在のところ、輸入盤しか発売されていないので、分厚い先生書下ろしのライナーノーツが気になっているファンも多いかも知れません。 先生にとってこの作品に立ち返り、リマスターして当時の音と記憶に浸ることは感慨深いことだったでしょう。 2024年はこのライナーノーツ和訳を複数回に分けてブログ掲載していく予定です。長く続くシリーズになりそうなので、気長にお付き合いください。 ========== アルバム概要 このアルバムは Fostex 1/4-inch 8-trackマシンを使用し、15 IPS (Inch Per Second)…
今年のヴァイ先生日本公演時に行われた有料イベント Evo Experience ではコアなヴァイ・ファンの方々に会うことができました。その時に私が持参してご興味のある方に見て頂いた、ヴァイ先生直筆の書類等があります。 これらはヴァイ先生がチャリティーオークションに出品した物品の落札品で、中にはなかなかに興味深いものがあったので持参しました。 チャリティーオークションの詳細はこの過去記事で。 staytogether.hateblo.jp 今週は当日持参した書類の中から数点を選んでブログに掲載したいと思います。 1.手書きスコア "All About Eve" 2.プロジェクト プロジェクト 1…
オランダのAyreonはギタリストのArjen Anthony Lucassenが主宰する、ロック・オペラ・プロジェクトですが、本国オランダを含むヨーロッパのほとんどの国では「Ayreon」名義で通っているものの、アメリカでは「Arjen Anthony Lucassen」名義という不思議なグループのライブ音源を収録したシングルから。といっても10分超えの2曲が収録されています。 open.spotify.com ドイツの9人組メディエヴァル・フォーク・メタル・バンドSaltatio Mortisの最新シングルから。異教のフォーク、ダークウェーブ、中世の音楽を演奏するFaunというバンドをフィ…
別件で某所の動画を眺めて↓ BEAT: Performing the 80s Music of King Crimson ↑こちらと出逢う。ホームページらしきこちらを見ると↓ Former King Crimson members ADRIAN BELEW and TONY LEVIN band together with guitar virtuoso STEVE VAI and explosive Tool drummer DANNY CAREY for the first time to create BEAT, a creative reinterpretation of the th…
元Genesisの創設メンバーで、イギリスのギタリストAnthony Phillipsの最新アルバムから。カナダの作曲家James Collinsとのコラボで、タイトル的にはドキュメンタリー映像のサウンドトラックのような感じ。情景が浮かびます。 open.spotify.com フランスを代表するキーボード奏者Jean-Michel Jarreの最新シングルから。といってもオリジナルは1972年のものです。今回は多少リミックスされた感じで。若干演奏速度がゆったりしているような感じです。 open.spotify.com カナダ出身のシンガーソングライター、ケルティック・ハープ奏者Loreena…
www.interfm.co.jp 【目次】 Jimmy Cliff「The Harder They Come」 Eric Clapton「Anyday」 Mark Knopfler’s Guitar Heroes「Going Home (Theme From Local Hero) 」 Natascha Rogers「See」 Otis Redding「Try a Little Tenderness」 Florence Chitacumbi「No Compromise」 Mulatu Astatke「Blue Nile」 Julian Lage「Serenade」 Jimmy Cliff「T…
NO PAROLE FROM ROCK'N'ROLL: EXPANDED EDITION アーティスト:ALCATRAZZ Hne Amazon 1983年デビューアルバム 収録曲 メンバー 感想 参考音源 収録曲 1. Island in the Sun2. General Hospital3. Jet to Jet4. Hiroshima Mon Amour5. Kree Nakoorie6. Incubus7. Too Young to Die, Too Drunk to Live8. Big Foot9. Starcarr Lane10. Suffer Me メンバー Graham B…
ジェイコブ・コリアーの「わかりすく、難しことをやる」 このジェイコブ・コリアーの Djesseシリーズ最後の集大成的アルバムを聴いて、 久しぶりに若かりし頃の音楽的戦慄の感覚が蘇ってきた。 「戦慄」を辞書で引くと、「怖くて震えること。おののくこと」とある。 怖くはないので、少しニュアンスは違うが、 「身体が震える」とか「血がたぎる」とか「おののく」といった表現は しっくりくる。 私にとっても洋楽の初体験であった、クイーンの第5作までの初期作品群や、 EL&Pの「恐怖の頭脳改革」、ツェッペリンの映画「永遠の詩」など、 十代の頃の音楽体験はあまりにも強烈で、まさに戦慄して聴いていた。 ジャズでは、…
家の掃除してたら見つけた。 YOUNG GUITAR 2015年1月号 – YOUNG GUITAR ヤングギター2015年1月号の付録のランダム封入の手形 The Master Hands 2015★Akira Takasaki 高崎 晃 ★George Lynch ジョージ・リンチ ★Paul Gilbert ポール・ギルバート ★Slash スラッシュ ★Steve Vai スティーヴ・ヴァイ ※この中から1つをランダム封入(公式HPより引用) 最近、ふとした時に両手を眺めてたら指が両方合わせて11本の時がある。 そんな幻覚症状と、この付録の手形のスティーヴヴァイ先生が6本指になってると…
私が恋してやまないメタル・バンド、Meshuggahの全力プレゼン第二弾。 昨日はまずメンバーについて軽く紹介した。 一応、改めて書くと、Meshuggahは以下の5人からなる。 Jens Kidman(ボーカル) Fredrik Thordendal(リードギター) Mårten Hagström(リズムギター) Dick Lövgren(ベース) Tomas Haake(ドラム) これからの記事には文章の読みやすさのためメンバーの名前に担当楽器を付記したりそういうことはしないので、まだ把握できていない方はより詳細な情報もある前回の記事に目を通すことをオススメする。 今回はその特異な音楽性の…
2023年ベスト&2023年に聴いた旧譜ベストです。 前提 ・新譜と旧譜それぞれ20作選出。・1アーティスト/バンド/ユニットつき新旧合わせて1作。・当該アーティストの旧作や文脈、ジャンルのトレンド等を把握しないまま選出している作品も多い一方で「当該アーティストの文脈を踏まえるならば傑作」という作品もある。評価基準は正直バラバラ。・旧譜については有名無名問わず。伝説的名盤とかも今年始めて聴いてよかったものであれば平気で載せる。・作品ごとの文章量は当該作品の評価の高低に比例しない。・順位は無し。順番はただ単にアルファベット順→五十音順。・アルバムだけでなくEP、スプリットを含む。・リイシュー作品…
本日もご訪問ありがとうございます。 本日は音樂のお話です。 わたしの本分ですね。 タイトルの通り、八十八ヶ所巡礼さんについての記事です。 これまでも色々と書いてきました。 音源のレビュー・自己解釈やライヴレポ、色々ですね。 floodinhead.hatenablog.com 見返したところで、「本当に変なことを言っているなぁ」としか思わないと予想ができるので、見返しません。 一応全部のアルバムを自分なりに解釈してレビューを行なったわけですが、前から思っていたことがありました。 『音源が発表された時系列順に歌詞を読みながら聴きたい!』 そうなのです。 2023年現在で入手できる音源は全て持って…
今年も当ブログにお付き合いいただきましてありがとうございました。今年はパンデミック後、初めて海外アーティストの来日公演が本格的に回復した年となりました。 20年から3年もライブがほぼ途絶えた世界だったんですね、その反動で今年は大物アーティストの来日が多数、集中的に発生して、音楽ファンには歓喜の中、経済的負担がのしかかる楽しくも辛い1年だったかも。(笑) 個人的にはヴァイ先生の単独来日公演が今年最大のイベントでしたので、それ以外は名古屋公演があったものを主に参加しました。 2023年 参加ライブ 02月 The Aristocrats04月 Animals As Leaders05月 Dream…
今年は楽器・ギター再熱したこともあって、機材をちょこちょこ買って楽しんでました。 買ってとても良かったなぁ、っていうものをピックアップ。 Ibanez RG5328 8弦ギター www.ibanez.com Meshuggahを弾きたくて、そのために買ったと言っても過言ではないんですが、 10年ぐらい前にIbanezのRG2228というEMG搭載のものを所有していたんですが、 これはまたその時のものとブリッジがロック式ではないとかありますが、 ゴトーのマグナムロックのおかげでチューニングも狂わず、 ロングスケールなこともあり非常に弾き心地が良い! 元からついているDiMarzio Fusion…
あっという間に日本公演を終えて、ヴァイ先生の Inviolate tour は11月からオーストラリア・ツアーで、この先12月にはインド・ツアーが待機しています。世界中を周る今回のツアーでは先生をまだ様々な体験が待っていそう。 今回の中国ツアーは先生のこれまでの同国訪問で最も大規模で、余裕のある日程で組まれていた模様で、先生に多くの印象を残したようですね。2公演しかない日本では何かをじっくり体験することもなかったでしょう。次はゆったり滞在して欲しいものです。 今週は10月20日に先生がSNSに投稿した中国ツアーを振り返ったコメントを以下にとりあげます。 この投稿をInstagramで見る St…