積分される関数のこと.不定積分 であれば, が被積分関数である. 原始関数を求める際,被積分関数の形のわずかな変化で方針が大きく異なることがある.
被積分関数の分母が 2 次式であるような場合を考える.このとき,分母の式が 1 だけ違うだけで,積分の方針が大きく変わることがある.
分母は簡単な形に因数分解ができる.そこでこれを部分分数に分解して,個々に積分する.
分母は の平方である.
分母が実数の根をもたない. ここで とおく. であり,
「微分・積分」の勉強 高校の数Ⅱで、微分・積分を学ぶようになり、その勉強がつまらなくなり数学を学ぶのをあきらめて文系に進むことにする学生が多いらしい。そうなる以前に早めに数学がつまらなくなることを見切って早々と文系に進むことに決める学生も多いらしい。 そのため、このページでは、「微分・積分」をどうすればおもしろく勉強できるかというコツを考えます。(当ブログの結論) 高校2年生が微分積分を学習するのに適切な本は、高校生用の教科書や参考書なのでは無く、大学1年生向けの参考書:例えば:「やさしく学べる微分積分」(石村園子)書評「素晴らしいほどわかりやすい。 高校2年の知識があれば、すらすら読める。 …
ランキング参加中数学・科学・工学\begin{equation} I(a, b, d) = \int(ax^2 + b)^d \ \mathrm{d}x \ \ (|a| = |b| = 1) \end{equation} についてまとめます。積分定数は $C$ とします。また自然対数を $\ln$ と書きます。高校では $\log$ と書くことが多いです。 (1) $d = -1$ の場合 このとき、$a, \ b$ を両方 $-1$ 倍しても、被積分関数が $-1$ 倍になるだけなので、本質的には $2$ 通りです。 (1-1) $a = -1, \ b = 1$ の場合 これは数Ⅲの基礎…
読者の方からリクエストがあったため、先日行われた2024年の中央大学理工学部の数学の問題を解いてみました。 (もし今後需要があれば、2023年以前の問題についても解いていこうと思います)
今回は計算問題のお話。東大・京大レベルとなると数学といえば文章題がほとんど。問題の要求からどのようなアプローチをすればいいのか? ということをまず考え、自分が既に知っている手法を当てはめたり、思いつかなければ試行錯誤によってとるべき道筋を導き出し、計算や論証を駆使しつつ解答へと至っていく。そういうものだというイメージがあるでしょう。逆に単純な計算問題なんて簡単なものは出ない……?いいえ、計算力が非常に重要な分野がありますね。たとえば数Ⅲの積分を用いた求積です。軸に平行な面で立体を切断し、断面積を考えてそれを積分るっていうアレです。しかしこれも確かに計算が重要であることは間違いないのですが、断面…
2024年も大学入試のシーズンがやってきました。 今回は、東京医科歯科大学の数学に挑戦します。 今年の秋に東工大と合併し「東京科学大学」となるため、「東京医科歯科大学」としては最後の入試になります。
2024年も大学入試のシーズンがやってきました。 今回は、東京工業大学の数学に挑戦します。 今年の秋に医科歯科大と合併し「東京科学大学」となるため、「東京工業大学」としては最後の入試になります。
2024年も大学入試のシーズンがやってきました。 今回は、九州大学の理系数学に挑戦します。
2024年も大学入試のシーズンがやってきました。 今回は、早稲田大学理工学部の数学に挑戦します。
とおく。は三次以下の偶関数なのでとおくと、 であるから示された。 存在を示せばいいので求める必要はないが、計算して等号でつないでしまうのが手っ取り早い。試験場だと、線形性からの場合だけ考えれば十分として()を解くのが素直か。 問題の元ネタはGauss–Legendre公式。 参考: manabitimes.jp [元ネタに忠実な別解] とおく。 は二次式なのでとおける。ただし、は一次の多項式、は定数である。 ここで、が成り立つのでとなる。 さて、はで極小となり、その間で極大となるので中間値の定理よりは実根を二つ持つ。それらをそれぞれとおくと、はに関して対称なのでとなる。また、、同様に、これらよ…
モチベがあるうちにどんどんやります。第1問 この手のやつはまず、どっちがどういう変数なのかがわからなくなるので混乱するというのが大きなハードルです。これはまだいいですが、微分して解くタイプの積分方程式とかだとtとxどっちがどうなるんだ??? となりパニックになるのは慣れないうちはよくあること。この問題に戻りますが、これは絶対値の正負が0~1で変わる場合がややこしそうなのでそこで分けましょうっていう基本的な問題です。絶対値さえ外してしまえば被積分関数は簡単なので問題ないでしょう。 ただ作業するだけです。第2問 やってることのイメージはこんな感じ。0<a<1だといづれある点に収束するのでその点を求…
本記事は 日曜数学 Advent Calendar 2023 の4日目の記事です。 特に書きたい内容があったわけではないのですが、ノリで登録してしまいました。 その結果、書く内容を中々思いつくことができずにいたのですが、渡邉究先生の以下の投稿を見て、これで何か書こうと思い立ちました。 2003年の東大の入試問題「円周率は3.05より大きいことを示せ」は超有名問題だけど、以下の積分を計算すると、より良い近似値が得られる。皆さんご存知でしょうけど。初めて知った時は驚いた。 pic.twitter.com/CzpH7xNyYL— 渡邉究/数学科准教授/YouTube (@Kiwamu_Watanab…
メモ書き 「」
今日は$t$分布の期待値と分散を求めます。 期待値 分散 積分項を求める 分散を求める 自由度が$m$である$t$分布の確率密度関数は次の式でした。 $$ f _{m} (t) = \frac{\Gamma \left( \frac{m+1}{2} \right)}{\sqrt{\pi m} \cdot \Gamma \left( \frac{m}{2} \right)} \left( 1 + \frac{t ^{2}}{m} \right) ^{- \frac{m+1}{2}} $$ 結論から言えば、期待値、分散はそれぞれ次のようになります。ただし、分散は$m > 2$の場合にのみ存在します…
自由度$n$のカイ二乗分布の期待値と分散を求めてみましょう。 前提として、自由度$n$のカイ二乗分布の確率密度関数は次の式で表せました。 $$ f _{n}(x) = \frac{1}{2 ^{\frac{n}{2}}\Gamma \left(\frac{n}{2}\right)} x ^{\frac{n}{2}-1} e ^{-\frac{x}{2}} $$ 期待値 期待値の定義に基づいて計算します。 $$ \begin{align} E(X) &= \int _{0} ^{\infty} x \frac{1}{2 ^{\frac{n}{2}}\Gamma \left(\frac{n}{2}…
ガンマ関数は階乗の一般化で数学のあちらこちらで登場する関数です。階乗は自然数$n$に対して$n!=n\cdot(n-1)\cdot(n-2)\cdots 2\cdot 1$のように定義されます。例えば$3!=3\cdot 2\cdot 1=6$です。 これを正の実数に対して拡張したのがガンマ関数で下記の広義積分によって定義されます。$s\gt 0$として $$\Gamma(s)=\int_0^{\infty}e^{-t} t^{s-1}dt$$ この広義積分の収束は次のように分かります。$0\lt a \lt 1 \lt b$として $$\int_0^{\infty} e^{-t} t^{s-…