・承和2年(835) 4.2 葛原親王は甲斐国巨麻郡の馬相野に、500町の土地を与えられた。(『続日本後紀』) ※「巨麻」という名が示すように、駒(馬)の生産地であり、馬を天皇に献上する牧が集まる場所であった。葛原親王は、常陸国における弓馬術に長けた有閑階級が拠り所とする王臣家でありながら、弓馬術の文化を支える牧の所有者という、2つの顔を併せ持っていた(桃崎有一郎『武士の起源を解きあかす』)。 ・承和3年(836) 1.3 仁明天皇は、嵯峨太上天皇・檀林太皇太后,嘉智子に朝覲行幸を行った。(『続日本後紀』) ※これ以降、皇室の行事として定着することとなる(岩田真由子「嵯峨天皇」『平安時代 天皇…