今回は前々回に続き米海軍の駆逐艦開発小史の4回目。 第一次世界大戦で当時の艦隊駆逐艦の決定版として、大量に建造した「平甲板型」駆逐艦の影響で、米機軍はその後13年余りの期間、新造駆逐艦を建造しませんでした。 大戦後の復興と経済の停滞を背景として海軍軍縮の動きが起こり、補助艦へもロンドン条約によっての保有制約が課せられます。駆逐艦の保有数に対しても制約枠が設定され、列強は高性能駆逐艦の設計に鎬を削ります。米海軍も同様で、同海軍は長いブランクの後に建造した「ファラガット級」駆逐艦を皮切りに、新機軸満載の駆逐艦群を建造したわけです。 最大の特徴は汎用軍艦としての駆逐艦の位置付けを追求する事に置かれ、…