日本の伝統芸能の一つ。中世頃に成立した歌舞劇。能。お能。 舞と謡と囃子の三要素からなっており、囃子は笛・大鼓・小鼓・太鼓の四つの楽器によって演奏される。 猿楽から発展し、南北朝・室町時代に観阿弥・世阿弥父子が大成した。 明治時代以降、能楽という呼称が用いられるようになった。この場合能と狂言を含めることがある。
寒暖差が激しいこの頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 私が能楽に興味を持ち始めて約十年。 最近、改めて「能」の面白さを実感しています。 野村萬斎さんの所作や佇まいの美しさに魅力され、 萬斎さんを見たくてあちこち狂言を鑑賞。 当時は、狂言と一緒に行われる能も見ても 勉強嫌いだった私にはほど遠い存在でした。 ただ、何故か能の雰囲気と音と色彩が好きでした。 ということで、「能を読む」話です。 平家物語を読みなおす まず、今年に入り「平家物語」を読み直しました。 能の典拠は「伊勢物語」「源氏物語」「平家物語」などがあるのですが 200以上ある能の曲(演目)の中でも「平家物語」からのものが40曲以…
3/3(日)、法政大学 市ヶ谷キャンパスにて開催された、能楽セミナー『アニメと能楽』に参加してきました。 能狂言『鬼滅の刃』、VR能『攻殻機動隊』、能楽師を描いたアニメ映画『犬王』などを例に挙げ、近年のアニメと能楽のコラボレーションについて紹介していくセミナーです。 nohken.ws.hosei.ac.jp アニメはもちろん、能についても一度観に行ったことがあり、ある程度関心がありました。 また以前読んだ、能にアニメを見出した記事↓が興味深かったことも、参加を決めたきっかけです。 note.com 会場の雰囲気 人の世で「鬼」の姿を目撃すること―能狂言『鬼滅の刃』の世界 アニメ映画「犬王」は…
朝はヴァイオリンのレッスン。プレイエルの2番第1楽章。引き続き「合わせる」というところに苦労する。刻むところはともかく、カノンのようなところとかはそれぞれの音程があってないとどうしようもない。先生が音程を外すことはないので、自分の音程が問題なのだが、これがなかなか。 帰ってきて昼食を食べてから急いで水回りの掃除をして、田園調布舞台まで能楽の稽古に行く。今日は特別稽古なのだ。17時から4月18日に厳島神社御神能で勤める「花月」である。かなり精進しないといけな時期にきた。 ということで、稽古をつけていただいたわけだが、「弓の段」がやはり全然できていないのでご指導を頂く。それからセリフ部分が怪しい。…
朝一番に週次で行っているオンラインミーティング。日々のアクションアイテムの整理というか、整理してもらっているというのが実際のところか。 早めにカップヌードルプロでお昼をすませてオフィスへ行く。オフィスではミーティングに出たり入ったり。投資先の取締役会等にも出席。 適当なところで早く家路につく。しかし、こういうものを発見してしまったので、井の頭線改札前にあるガチャコーナーによらなければと思う次第。 kitan.jp このハチワレはぜひ欲しい。あまりにも欲しいということで、寄ってみたら、あるにはあったが、ちょっと違った泣 View this post on Instagram A post sha…
春は花粉の季節。 先週あたりから鼻が詰まってきて、朝起きた時に緑茶が飲みたくなる衝動が続いています。冬の間は紅茶かハーブティーばかりだったのに、身体がデトックスするように促しているのでしょうか。 さて、今週は稽古能と学生鑑賞教室とで鼓を打たせていただいた一週間でした。 見所(客席)も大事ですが、お相手する先生方(あるいは先輩方)によっても緊張度合が増します。 特に、朝九時からの青山での稽古能は辛かった…低血圧&朝にとことん弱い身としては、他のお囃子の早朝からの迫力にドキドキしっぱなしです(こわいよう)。 一息つきたいときに時々利用するのが吉祥寺のこちらのコーヒー屋さん。 香り高いエスプレッソが…
🌸能楽ア・ラ・モード 七人七色 14:00開演 13:30開場 16:00終演 あわぎんホール チケット一般2000円 中高大生1000円 小学生以下無料 奨学生親子無料招待(要申込・先着300名) 3月9日 能楽ア・ラ・モード
先週は2024年の仕事も本格始動の一週間。 自宅に飾った啓翁桜が咲き始めました 稽古で相模大野や自宅やオンラインを行ったり来たり、と思えば木曜日と金曜日は銀座の観世能楽堂で「野村狂言座」の狂言「野老(ところ)」のアシライを打たせていただきました。 この狂言、能のパロディとしての舞狂言という分類です。大きなヤマノイモの執心を鎮めるために、ワキが弔うと頭に大きなヤマノイモの作り物を戴いたシテが登場するという。 「やっぱり執心がたたるくらいだから、20年ものとかの自然薯かしら」 と思って舞台上からチラ見したら、しっかり大和芋のフォルムの作り物でした。 しかし田舎に育った人間としてはどうしても自然薯を…
本年もよろしくお願い申し上げます。 2024年の初仕事は掛川城のよこ、二宮尊徳由来の場所での謡いぞめ&打初め会でした。 例年は掛川城御殿での開催でしたが、今回はこちら。暖房が効いていて中々快適な空間です。 畳の広い空間が気持ちいい。 最近、自分が日本家屋大好きなことを再認識しています。レトロな電球とか、飴色になった木の柱とかたまらなく愛おしい。昭和レトロも流行っているようなので、ブームにのってる? 今年は掃除のついでに実家の和室を自分の部屋としてカスタマイズ中です。 庭の水仙を一本手折って…よく香ります。 母が以前学習塾の場所として使い、その前は祖母が茶室として使っていた空間です。 謡いを謡え…
🌸文化の森 能楽への招待 海人 清水 県立21世紀館すだちくんの森シアター 14:00開演 13:15開場 入場無料 申込不要 3月20日 能楽 すだちくんの森シアター 🌸地域と触れ合う音楽フェス be SMASH あわぎんホール ・MUSICエリア 16:30 START 全席指定8000円他 ・FOODエリア 11:00~17:00 入場無料(飲食代別途要) 3月20日 あわぎんホール
愛犬はひとまず峠を越したようです。よく寝てくれて今朝は夫さんまでが寝坊して、一番遅く起床する私が皆を起こしたぐらいでした。 私は金曜日の疲れが水曜日に出てきて筋肉がこわばって眠れない状況でしたが、昨晩は熟睡。少しずつショックが和らいでいる気がします。 それにしても看取りとは大変なもの。。。人も動物も最後は老衰でぽきっと枯れるように逝きたいものです。 そういう状態で昨日のお稽古はノリが悪かったのですが、今がちょうど基礎固めの大切な時期なので挫折しないよう自分に強く言い聞かせました。 昨日で「吉野天人」は終了しましたが、何度か復習しながら次の「大仏供養」に進むそうです。お師匠に「中途半端にすらっと…
源義経公東下り行列 世界遺産“平泉”の有名イベント 1. 春の藤原まつり 2. 毛越寺あやめ祭り 3. 中尊寺薪能 4. 秋の藤原まつり 5. 毛越寺二十日夜祭 春の藤原まつり・5月1日(水)〜5日(日) 世界遺産“平泉”の有名イベント 奥州藤原氏三代がおよそ百年にわたって築いた平泉の文化。ここ平泉は世界遺産の史跡が数多く残され、また自然が魅力的な地です。地元の料理を楽しんだり、多様な宿泊施設で寛いだり、独特の工芸品を手に入れたりすることも観光の楽しみの一つです。この数々の文化遺産が残る平泉の地で、数多くの観光客が訪れ開催されるイベントの中から、代表的な5つをご紹介しますのでぜひご体験ください…
ここ数年春季大会では舞囃子をしていないので、あくまでも御神能へのリハーサルというかんじで参加させて頂いているという事実はあるものの、社中の方々が舞囃子を出されるのでそれを見るのがなかなかの楽しみ。後で聞いた話なのだが、会社の方々も何人かが見に来てくださったということで、この場を借りて熱く御礼申し上げます。これがきっかけに少しでも能楽に関心を持っていただければ望外の喜びです。何卒よろしくお願い致します。 舞囃子はどの方もすごくきっちり仕上げられていて本当に見ごたえがあった。そして最後には会社の同僚かつ姉弟子が「葵の上」を勤めたのだが、これはなかなか凄かった。見応えありありで、彼女の努力が忍ばれる…
前回の投稿からの流れで、世阿弥が著した「風姿花伝」に興味を持ちました。 世阿弥は、大成した能を後世に残すため、システム化し文章にまとめ、約20もの能楽論を書き遺しました。 そのうちでも「風姿花伝」は初期に書かれ、37歳の時に執筆を開始しています。最古の能楽論の書であり、日本最古の演劇論とも言えます。 そんな「風姿花伝」に纏わるサクッと読める3冊を選んでみました。 風姿花伝 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ) 作者:世阿弥・著 夏川賀央・現代語訳 致知出版社 Amazon 「91分で読めます」とあったので、最初に手にしました。原文を現代っぽい言葉に置き換えた本で、ビジネス書のように気軽…
安田登先生の源氏物語寺子屋講演が始まった。 ちょうど「光る君へ」が放映されているので タイムリーだである。 安田先生の話は切り口も面白いし、博識なので 様々なことも混ざってくる。能楽とのかかわりも 興味深い。最後は皆で謡を謡う。 寺子屋のご案内にスケジュールが出ているので ぜひご参加ください。
静岡の芸能史を知りたくなって 先日、国立劇場の図書閲覧室へ行って、「静岡県芸能史」を読み、静岡県内の伝統芸能について興味深い情報を得ました。徳川家康と能楽の縁が深く、『駿国雑志』にも関連する記録が多く残っていたそうです。また、歌舞伎についても、出雲阿国をはじめとする女歌舞伎や野郎歌舞伎が根付いた時代には、風紀が乱れてしまうほど盛んだったそうです。そういったことから、女歌舞伎は二丁町に繋がる花街の形成にも関係していたのだとか。 さらに、人形浄瑠璃は大阪と競い合った土地で、一時期は大阪から修行でやってくるなどして交流が持たれた時代もあったそうです。 静岡県内の芸能は江戸時代以前から盛んで、民俗芸能…
昨夜は、地元のコミュニティ「こすぎの大学」の日。「税」がテーマのややお堅い内容だったが、フタを開けてみたら、参加者からは議論百出。改めて「税」は大事にテーマだと感じた次第。 で、懇親会へと向かい、気がついたら午前様でタクシーの中。なので今日はほとんど使いものにならず、読書会へ行く電車の中で参考文献を読んでいた。 いや、読んでいたのかも怪しい。 三島由紀夫読書会 三島由紀夫の「豊饒の海」シリーズを1年間かけて読んでいくという読書会がスタート。場所は赤坂。千代田線の赤坂駅を出ると、ハリー・ポッターがお出迎えしてくれたのだった。ここもまたインバウンド消費で賑わっていた。 三島由紀夫読書会はこちらで。…
前置き:武将についての知識を深めましょう。彼らは戦いの英雄だけでなく、さまざまな才能や趣味を持っていたのです。今回は、武将たちの意外な一面を探ってみます。 本題: 武将の雑学 1. 茶の湯を愛する武将武将たちは茶の湯を愛していました。例えば、織田信長は茶道の心得があり、特別な茶室を持っていました。また、徳川家康も茶道の修行を積んでいました。茶の湯は、彼らの集中力を高め、人間関係を築くのに役立ったようです。 2. 詩歌に才能を持つ武将上杉謙信や伊達政宗など、武将たちの中には詩歌の才能を持っていました。彼らの詩歌は、武将の繊細な感性と教養を示しています。 3. 芸術に親しむ武将豊臣秀吉や武田信玄は…
中尊寺金色堂 この記事では、世界遺産“平泉”を巡るモデルコースをご紹介しています。ここ平泉には、多様な寺院・庭園及び遺跡が良好に保存され残されており、他に例の無いものとされています。“平泉”がなぜ世界遺産なのか、モデルコースを巡りながら感じていただければと思います。 A-平泉の人気観光地モデルコース 月見坂→弁慶堂→中尊寺本堂→中尊寺讃衡蔵→金色堂→中尊寺 白山神社→白山神社能舞台 [コース概要・魅力]この観光コースは、平泉の歴史と自然を代表するスポットを巡る、豊かな体験を提供します。月見坂から始まり、弁慶堂、中尊寺本堂、讃衡蔵を経て、金色堂へと進み、最後に白山神社とその能舞台を訪れます。各地…
12時めがけて出社。今日は会社でう有志を集めて能楽の基本的なことをお伝えするr難治があったので、同僚兼姉弟子といっしょに講師役を務めることに。能楽の歴史、面の説明、簡単な型、謡等々をお見本を示しつつ簡単にご説明。まあ自分はほとんど補助役に過ぎないのだが。これで少しでも能楽に親近感を覚えてくれる人が増えたらいいなあと思ったりする。 午後はオンラインミーティングやデスクワーク。 帰宅してから「花月」稽古を一人でこちこち。 精進しなければ。
「図解塾」7期。「図解ジャパン」プロジェクトと命名します。 「日本文化」編を開始しました。次の2つの図「囲碁」「和服」は、できあがりのイメージ図。「規定科目」と「自由科目」の2つでやっていくことにしたい。 以下、塾生の学び。 久恒先生、皆様、おつかれさまです。本日、図解塾。いつものとおり久恒先生ブログの話題で肩慣らし。今回は『読書』まつり、久恒先生が読まれた本・作者に関連したトピックスについてお話を伺いました。①内田樹(うちだ たつる、1950年9月30日~フランス文学者/武道家)『だからあれほど言ったのに』(マガジンハウス):2011年、神戸に建てた『凱風館』(がいふうかん)、1階が道場(合…
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県。能登地方の被害は甚大で、復旧・復興には時間がかかると見られていますが、金沢市内の被害は最小限にとどまり、通常通りの観光を楽しめます。 金沢の街は藩主前田家の居城だった金沢城、日本三景の一つ、兼六園をはじめ、長町に残る武家屋敷、町家が立ち並ぶひがし茶屋街、金沢の台所近江町市場など見どころはつきないですね。 そんな金沢の観光に大変便利な乗車券について紹介させていただきます。 金沢市内1日フリー乗車券 金沢市内を走る「市民の足」となっているバスが北陸鉄道が運行している北鉄バス。市内の観光にも欠かせない存在です。そんな北鉄バスをお得に、そして便利に乗っていただけ…
ここまでの散歩の様子はこちらから。 japapricot.hatenablog.com japapricot.hatenablog.com 桜新町の駅前で銅像を見た通り、サザエさん推しのようというか 長谷川町子さんの美術館があるので、せっかくですから寄っていくことにします。 何故かサザエさん通りを通るルートで貼ることが出来ない… 美術館に向かう道はサザエさん通りと名付けられていて、絵や垂れ幕があったり 賑やかな感じでした。 キャラクターが書かれた垂れ幕を見ると、先日行った石巻を思い出します。 japapricot.hatenablog.com 美術館に着くとサザエさん公園なるモノがあったので、…
祇園精舎《ぎおんしょうじゃ》の鐘の声、 諸行無常の響《ひびき》あり。 娑羅双樹《しゃらそうじゅ》の花の色、 盛者《しょうじゃ》必衰の理《ことわり》をあらわす。 おごれる人も久しからず、唯、春の夜の夢のごとし。 猛《たけ》きものもついにはほろびぬ、 偏《ひとえ》に風の前の塵《ちり》に同じ。 【ふるさと納税】能面ギャラリー(至寶館)と工房での能面鑑賞・簡単能楽講座・能面作成見学と体験【1374552】価格: 37000 円楽天で詳細を見る 【ふるさと納税】能楽師による能装束着附け&能舞台の上で写真撮影 | ふるさと 納税 楽天ふるさと 神奈川県 神奈川 鎌倉市 鎌倉 支援品 返礼品 返礼 体験 ア…
その年は喪中のため即位の行事も取やめになったが、暮の二十四日、東の御方、建春門院《けんしゅんもんいん》の腹になる、後白河院の皇子に親王の宣旨《せんじ》があり、明けて、年号が変って仁安《にんあん》となった。この年の十月、この皇子が東宮になられたが、何と東宮は伯父《おじ》で六歳、天皇が甥《おい》で三歳という、全く政権争いの格好な道具でしかなかったのだ。 仁安三年には、この天皇が位を伯父の東宮に譲り、新院になった。新院は五つ、天皇は八つ、西も東もわからない、いたいけな幼児たちは、この頽廃《たいはい》した院政の、最も大きな犠牲者だったのである。 というのも、新しく即位した高倉《たかくら》天皇の母は平家…
前回の投稿で、能楽鑑賞の際に以下があると内容が理解でき、より楽しめたと書きました。 詞章のテキスト 詞章の現代語訳 詞章(ししょう)とは、 能、浄瑠璃など演劇的作品の文章で、舞台上で演者や地謡方(じうたいがた)が謡うセリフやナレーションになります。 自分で用意する場合に、実際に手に入れる方法を探してみました。 詞章と現代語訳を手に入れる【有料】 檜書店さんから「対訳でたのしむ能」という、ど真ん中の本が出ていました。演目ごとに詞章と現代語訳が1冊にまとまった本で、A5判で薄くコンパクトなので能楽堂への持ち運びも便利そうです。しかも1冊770円(税込)とリーズナブル。他にも能の見どころや魅力、装束…