別名:結合則
計算の順序を変えても同じ結果がでる場合に、その計算は結合法則を満たすと言う。例えば、(1+2)+3=3+3=6で、1+(2+3)も1+5=6となり足し算は順序を変えても同じ結果がでる。一方で、(1-2)-3=-1-3=-4は1-(2-3)=1-(-1)=0となり引き算は順序を変えると結果が異なる。
単純だが重要である。例えば、日本の人口を1億2千万人とすると、結合法則を使い以下が解る。まず、一人ずつ数えていく操作は(((1+1)+1)+1)+..という括弧を付けにあたる。ここで結合法則により足し算の順序を変えられるので(((1+1)+1)+1)+...=(1+1+1)+(1+1+1)+...=3×bが解る。よって、1世帯当たりの平均人数を平均で3とすると、12000000=3bとなり世帯数bが120000000/3だと解る。また、今度は都道府県別の人口の平均をc人とすると、再び括弧の付け方を変えて47c=12000000=3bとなる。よって、47/3=b/cとなり、都道府県別の人口の平均cと世帯数bに関係47/3が見いだせる。
数学において、しばしば予想もしなかった変数同士の関係が、結合法則を基にした同じ数に対する異なる数え方によって明らかになるのである。そのテクニックは、ダブル・カウンティングと呼ばれ至る所で証明の鍵になり、特に組み合せ論において重要である。
より形式的には、2項演算「・」が定義された集合Sにおいて、Sの任意の元a,b,cに対し次の等式が成り立てば、2項演算・は結合法則を満たすという
上の足し算の例で、暗黙の内に使っていたが、結合法則が成り立てば何重の演算に対しても演算の順番が結果に反映しない。例えば、3重の計算では繰り返し結合則を使うと以下が示せる。
一般のn重の場合も数学的帰納法が証明を与える。