1904-1991、仏文学者・評論家。
大阪生まれ。京大仏文学科出身で桑原武夫と同学。
フランス心理小説研究の第一人者として知られ、『心理と方法―フランス文芸論』『フランスの小説』『フランス文学の探究』などの著書がある。また、スタンダール『赤と黒』(共訳)、『パルムの僧院』、フローベール『ボヴァリー夫人』等を翻訳紹介。
日本の古典や森鴎外、泉鏡花や谷崎潤一郎への造詣が深かった。評論・エッセイの著書も多く、愛読されている。
閏月社から出版された『竹内芳郎 その思想と時代』という本に、「竹内芳郎とサルトル──裸形の倫理」という論文を書きました。 honto.jp 本日、この本の合評会シンポジウムが開かれます。 「『竹内芳郎 その思想と時代』合評会シンポジウム」2023年11月25日、於立教大学 日本サルトル学会主催永野潤、池上聡一、小林成彬、澤田直、竹本研史、北見秀司、清眞人、佐々木隆治、田崎英明参加希望の方は以下のGoogleフォームにご記入をお願い致します。https://t.co/oFWI8Bk6ln pic.twitter.com/NEyPsYuScB — 緑雨 (@ryoku28) October 21,…
『三銃士』アレクサンドル・デュマ 著 長島節 挿絵 生島遼一 訳 岩波少年文庫 名作と言われるものは、とりあえず何でも読んでみようと思ってチャレンジしてみました。 ルイ13世の時代。田舎貴族のダルタニャンは、立身出世を夢見てパリを目指しますが、けんかっ早いので、道中の宿屋でロシュフォールに喧嘩を売ってボコられます。その後、何とか同郷で今を時めく近衛銃士隊長のトレヴィルを頼ります。そこで知り合った銃士のアトス、ポルトス、アラミスと意気投合しました。ダルタニャンは下宿屋の奥さんのコンスタンスに恋をします。コンスタンスはアンヌ王妃の側仕えをしていました。枢機卿のリシュリューはアンヌ王妃を退けようと毒…
8/1(火) 通所146日目。 8/2(水) 通所147日目。 8/2(水) 金井美恵子『タマや』(河出文庫 1999.6)を買った。 8/3(木) 病院。 8/4(金) 通所148日目。 8/4(金) 神は目を閉じた。誰かに祈ることさえできたなら。 (ロン・カリー・ジュニア『神は死んだ』藤井光訳 白水社 p33) 懐かしく思って泣いてしまいそうなものなど、一つも思いつかなかった。 (p40) 衝動があって、行動がある。それだけなんだ (p67) 崇拝の対象になることは排除の最たるものなのかもしれない、などとは思いもよらなかった。 (p147) 僕と話をする数少ない人たちは、何か間違ったことを…
記事一覧:2023-08-03から1日間の記事一覧 - 呂律 / a mode distinction 読者はどこにいるのか--書物の中の私たち (河出ブックス)作者:石原 千秋河出書房新社Amazon 文庫版:ISBN:4309418295 第一章「読者がいない読書」 第二章「なぜ読者が問題となったのか」 第三章「近代読者の誕生」 第四章「リアリズム小説と読者」 第五章「読者にできる仕事」 第六章「語り手という代理人」 第七章「性別のある読者」 第三章「近代読者の誕生」 [063] 永嶺重敏(1997)『雑誌と読者の近代』(日本エディタースクール出版部) ISBN:4888882614 第四…
www.youtube.com 恋があたえうる最大の幸福は愛する女の手をはじめてにぎることである。 (生島遼一、鈴木昭一郎訳『スタンダール 恋愛論』人文書院、昭和38年、84頁) 19世紀、『赤と黒』などを著して近代小説の先駆者といわれたフランスの作家スタンダールは、『恋愛論』の中でこのように述べている。古い時代に出された格言だが、現代の恋愛でも手を握ることは恋する相手との関係を深めるための最初期の関門として、重要な意味をもっている。言わずもがな現代恋愛の表現者であるback numberの作品描写にも、手を繋ぐという行為がみられる。本稿では「繋いだ手から」に描かれた失恋とカタルシスの問題につ…
こんばんは、茅野です。 冬日だと思ったら今度は炎天下も斯くやという気温に。育てているオレンジが枯れたら嫌なので、安定していてくれ、気温よ……。 さて、本日は満を持して、オノレ・ド・バルザック原作、映画版の『幻滅』にお邪魔しました。 ↑ 相変わらず日本に入ってくるとフォントがクソダサになる現象が発生している。 フランス製フランス文学映画です。よきかな……。 当ブログの読者さんには疑わしい事実かもしれませんが、わたくし、一応フランス専攻でしたので……、バルザックは無論のこと大好物で御座います。特に『幻滅』三部作は大好きで御座います。バルザックの、それも特に『幻滅』の映像化とあらば観ねばなるまい! …