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湯川遥菜

(一般)
ゆかわはるな

日本の民間軍事会社(PMC)「ピーエムシー株式会社」代表の男性。
2014年に「イスラム国」を自称する中東の過激派組織に拘束され、2015年には人質として殺害を警告されたことで知られる。

ミリタリーショップの開業と失敗

1990年代後半から2000年代中頃まで、千葉県の幕張で「有限会社 日高屋」を経営していた「湯川正行」氏と同一人物であるとの情報がある。*1
同社は、軍事装備品やエアガンを一般向けに販売する「ミリタリーショップHIDAKAYA」の運営や、除雪機、宝石やアクセサリーの輸入・販売を手掛けていた。
現存する会社情報のウェブページにある代表取締役社長・湯川正行氏の顔写真は、十数年後にメディアで盛んに流されることとなった湯川遥菜氏の写真と、どことなく似ている。*2
ミリタリーショップHIDAKAYAはサバイバルゲーム愛好者などの間ではよく知られ、成功していたようだが、2005年5月には株式会社アドバンスに営業権譲渡されている。
湯川遥菜氏が2013年11月に書いたブログによれば、経営に失敗していたようだ。*3

自殺未遂〜第二の人生

上記のブログには、経営失敗後の2007〜08年頃に自殺を図ったとの記述がある。

(前略)憎しみや挫折感が和らいだ頃に、それは行動を起こした。僕は計算高いので失敗した時の事も考えた。若干ではあるが、まともな考える力が有った。どう言う事かと言うと男性の象徴である場所を切断し、切腹を図ったのだ!失敗した時は女性として生きようとも思っていたので、後は運命に任せた。男性の象徴部分(股間)は血管が多く、動脈もある。昔のサムライの切腹にも同様の事があったらしい。腹切り以外の方法も有ったのは病院の医師から聞いた。

なので、僕は子供は創れない。まぁ異常とも思えるがね。

ちょっと珍しい自殺経験 | ♪ HARUNAのブログ ♪

これは未遂に終わり、「女性として生きよう」と名前を「遥菜」に変更したと推察される。(性同一性障害・性転換での戸籍変更は可能)
その後、妻との死別(肺がん)や、車で1か月間のホームレス生活を経験した。*4

民間軍事会社設立

2014年1月、資本金300万円で「日本で初の民間軍事会社」を設立した。
アメリカなどでは重装備した民間軍事会社の戦闘員が、戦闘に直接参加するといったことが行われているが、規制の厳しい日本でそのような事業を行うことはできず、実際の業務はボディーガード的なものであったと考えられる。
ISIS拘束後の報道では「セキュリティコンサルタント」として紹介されることもあった。
湯川氏が"マニア"以上の専門的な能力を持っていたという情報は無く、英語力不足や、紛争地で軍事関係者を名乗ってしまうといったような知識不足など、プロの傭兵としての実績があるとは言いがたい。
ミリタリーショップ経営として軍事分野に多少携わった経験や、ブログ等で見られる右翼的な思想などが設立のきっかけであると思われる。
会社情報に記載された住所も「theSOHO」というSOHO(小規模事業者)向けのレンタルオフィスだった上に、theSOHOの関係者は時事通信の取材に「(湯川氏の会社は)登録されていない」と話した。*5
右翼系団体の「頑張れ日本!全国行動委員会」茨城県本部代表 木本信男氏に顧問を依頼していた。

ISISの人質に

2014年8月17日、日本人のカメラマンを名乗る流血した男性が仰向けにされて、英語で尋問を受ける動画がYoutubeに公開され、これが後日、湯川氏であると確認された。*6
日本政府は、犯行グループであるISIS(自称「イスラム国」)との交渉を試みたがほとんど情報はつかめず、消息不明のまま5か月が過ぎた。
2015年1月20日、ISIS関係のYoutubeチャンネルに、人質として登場した。
動画は、フリージャーナリストの後藤健二氏とともにオレンジ色のTシャツを着せられて、全身黒ずくめで覆面をした男の両脇にひざまずかされ、ナイフを近づけられる内容だった。
覆面の男は身代金2億ドル(1人1億ドル、日本円にして約240億円)の身代金を日本政府に要求し、78時間以内に身代金が支払われなければ2人を殺害するとした。
ISISは以前から、アメリカ人・イギリス人・ロシア人の人質にオレンジ色のTシャツを着せ、ナイフで斬殺する映像を公開していたが、同じような方法で身代金を要求したのは初めて。
オレンジ色の服は、アメリカがグアンタナモ収容所にアフガニスタンやイラクの過激派を収容した際に着せた服を模していると考えられる。*7
後藤氏は以前から湯川氏と親交があり、ISIS支配地域への渡航について助言を求められたり、湯川氏の渡航をやめるよう勧めたりしていた。
「ピーエムシー株式会社」のウェブサイトにも後藤氏のウェブサイトへのリンクがある。
後藤氏が行方不明になったのは2014年の10月下旬。
母親によれば「拘束されている知人を助けるために、何がなんでもという形でとんでいってしまった」とのこと。*8

人となり

湯川氏は自殺未遂のほか、ブログで自身を「男装の麗人 川島芳子」*9の生まれ変わりだと主張するなど、心に問題を抱えているものと思われる。
また、ブログ等への記述から、右翼的思想の持ち主であるとも思われる。
「ピーエムシー株式会社」のウェブサイトには、右翼・排外主義的な発言で知られる田母神俊雄氏とのツーショット写真を掲載している。(田母神氏は「覚えていない」とツイート)
「ピーエムシー株式会社」代表としてのブログプロフィールには、所属している保守系団体が書かれている。
自身の人柄について、「超やさしい」としている。
後藤氏も拘束される前の取材に「湯川さんはものすごく親しみやすい感じの人です。話し方も攻撃的ではなく、多少は英語が話せなくてもソフトな雰囲気づくりっていうのを自然にできる人なんです」と話した。*10

*1:

*2:http://www.hidakaya-international.co.jp/info/co/index.html ※数秒後、別ページに転送される
 http://web.archive.org/web/20041109054940/http://www.hidakaya-int.jp/co/index.html ←当時のホームページのキャッシュ(Internet Archive)

*3:川島芳子と今の僕1 | ♪ HARUNAのブログ ♪

当時日本国内に数社の会社を経営し、アメリカにも現地法人の代表で数社経営。10億円規模の企業にしていた。
これも0資金から初め、わずか数年でやってしまった。
20代にして少し目立ちすぎていただろう。
暗殺同様、陥れられたのだ。

 ちょっと珍しい自殺経験 | ♪ HARUNAのブログ ♪
2005年頃、僕はある人に陥れられ全てを無くしてしまった。

*4:天と地のエピソード1(地獄編) | ♪ HARUNAのブログ ♪

*5:http://www.jiji.com/jc/zc?k=201408/2014081800311

*6:http://www.asahi.com/articles/ASG8L2TJ4G8LUHBI00D.html

*7:http://www.yomiuri.co.jp/world/20150120-OYT1T50176.html

*8:「果敢な記者」人質に 後藤さん、10月下旬に音信不通:朝日新聞デジタル
 http://www.news24.jp/articles/2015/01/23/07267774.html
 人質の後藤氏「責任は私に」、湯川氏捜すためイスラム国地域へ | Reuters

*9:川島芳子(かわしま よしこ)とは - コトバンク

*10:アングル:シリアで拘束の日本人男性、変転した人生の再出発 | Reuters

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