児童文学作家。翻訳家。1928年静岡市生まれ。ウェスタン・リザーヴ大学大学院修了。ニューヨーク公共図書館勤務を経て、慶応義塾大学教授。「寺町三丁目十一番地」で厚生大臣賞、サンケイ児童出版文化賞を受賞。初めて乗り物に乗る子どもや、乗り物を主人公にした幼年童話も多く書いている。訳書に「エルマーのぼうけん」シリーズ、「おさるのジョージシリーズ」など多数。2006年11月18日、死去。 リスト::児童文学作家
どうぶつ?どうつぶ? 不思議な魅力いっぱいの昔話風な楽しい絵本です。 読み聞かせ目安 中学年 10分 あらすじ ある山奥に優しいボボじいさんが住んでいました。 ボボじいさんは、毎日鳥や動物たちのために、おいしいものをたくさん並べて待っていました。 りすたちには、くるみのケーキ。 小鳥たちには、種入りプディング。 うさぎたちには、キャベツのサラダ。 ちいちゃいねずみたちには、ちいちゃいチーズ・ボールを。 そんなある日、ボボじいさんの所へ、見たこともないへんな動物がやってきました。 犬に似ているような、キリンにも似ているような。 頭の先から尻尾の先まで、きれいな青いとげとげのついた動物です。 「あ…
心が通じ合う喜び やんちゃな白犬が黒犬に?!無邪気で楽しい絵本です。 読み聞かせ目安 低学年 5分 あらすじ 黒いぶちのある白い犬のハリーは、お風呂が大嫌い。ある日、体を洗うブラシを裏庭に埋めてしまいました。 それから外へ抜け出し、工事現場で泥んこになり、鉄道橋脚の上でススだらけになり、友達と鬼ごっこしてもっともっと泥んこになり、石炭トラックの滑り台で真っ黒けに!元々は白い犬なのに、白いぶちのある黒い犬になってしまいました。 遊び疲れてお腹ペコペコになったハリーは、家に帰ります。 すると・・・家の中から、 「うらにわに へんないぬが いるよ。そういえば うちのハリーは、いったい どこへ いった…
中国の昔話 か弱い娘が人々の知恵を借りて怪物を退治するお話。 読み聞かせ目安 高学年 10分 あらすじ 大昔の中国の話。 娘が年取った父母のもとへ、菓子を届けに出かけた。 娘が竹藪を通りかかると、 「ああふ、あーふ。」 という唸り声とともに、恐ろしい化け物が飛び出した。 化け物はヌングワマ。 牛のような体をくねらせ、かまどほどもある頭を振りたて、牙を剥き出し、かぎ爪を出して迫ってきた。 ヌングワマの好物は、生身の人の体である。 人の体を、丸ごとくわえ、歯音も荒しくかみ砕く。 ヌングワマは、娘に菓子をよこせといったが、娘は拒んだ。 ヌングワマは、夜更けに娘を八つ裂きにして食ってやるといって、去っ…
お題「大好きな絵本は何ですか?」 子どもが小さなころは絵本をたくさん読み聞かせしました。最初は子どもとの時間をゆっくり持つのが目的で始めたのですが、最後は絵本の奥深さにどんどんハマりました。我が家は近くの公共施設で小さな絵本コーナーがあったため、頻繁に通って色んな絵本を借りました。 たくさん読んだ中で一番いつまでも子どもの側に置いておきたいと思い、20歳の息子のために未だに家に置いてある絵本があります。 「しょうぼうじどうしゃじぷた」 です。 1963年に発行されたロングセラー作品 こちらの作品は、こどものともから1963年に渡辺茂男作、山本忠敬絵で発行されています。こどものともとは福音館書店…
暖かさにつつまれて くまとともに心をおおきく育てていく少年の物語。 読み聞かせ目安 高学年 10分 あらすじ 谷あいの村に住むジョニー・オーチャードくんには、不満がひとつありました。 それは、村のどの家の納屋にもくまの毛皮が干してあるのに、ジョニーくんの家にはないこと。 ジョニーくんは自分でくまをしとめるんだと、鉄砲を抱えて出かけました。 ところがジョニーくんが持って帰ってきたのは、くまはくまでもとても可愛らしいこぐまでした。 その日からこぐまは、ジョニーくんの家でジョニーくんの家族に囲まれて暮らすことになります。 しかし、困ったことにくまの食欲は旺盛で、牛乳やパンケーキはもちろん、とてもおお…
ステキなカウボーイのスモールさん 「スモールさん」シリーズのスモールさんがカウボーイになって登場です。 読み聞かせ目安 低学年 4分 あらすじ スモールさんは、スモール牧場のカウボーイです。 スモールさんの馬の名前はカクタス。 スモールさんは、カクタスをとてもかわいがっています。 毎朝丁寧にブラッシング。 餌をあげ、水を飲ませ、鞍をつけてカクタスに乗り、放牧場を走ります。 日が暮れるとキャンプです。 ご飯を食べたら、まきぶとんを広げ、星空の下で眠ります。 次の朝。 他のカウボーイたちと一緒に、馬に跨り牛の群れをかり集めます。 仕事が終わり、ご飯を食べたら、ギターを弾いて歌います。 次の日。 跳…
パイロットのスモールさん 「スモールさん」シリーズのスモールさんが飛行機を操縦します。 読み聞かせ目安 低学年 5分 あらすじ スモールさんは、小さい飛行機を持っています。 ある晴れた日、格納庫から飛行機を出し、整備士さんと一緒に点検し、ガソリンを入れて離陸の準備をしました。 準備が完了すると、いよいよ離陸です。 スモールさんの乗った飛行機は、上昇し600メートルの高さまで到達しました。 右旋回に水平飛行、スモールさんは宙返り飛行だってできますよ! 湖の上、町の上、雲海の上。 美しい景色を眺め、スモールさんは飛んで行きます。 エアポケットもへっちゃらです。 途中でガソリンのパイプが詰まるトラブ…
気さくで明るいお友達のような絵本 子どもがすっと心を寄せ楽しめる絵本です。 読み聞かせ目安 中学年 10分 あらすじ 犬のベンジーは、リンダとジミーとお父さん、お母さんの4人家族と一緒に暮らしていました。 夏休みには毎年、みんなで旅行に出かけます。 でも・・・この年はベンジーだけお留守番になってしまいました。 家族はベンジーが乗ることのできない船の旅に出ることになったのです。 ベンジーはメアリおばさんに預けられ、港で家族を見送りました。 ベンジーはしょんぼり。 そんな翌朝のこと。 メアリおばさんと港を散歩していたベンジーは、家の人たちが乗っていったのと、そっくりな船をみつけます(もちろん違う船…
自然と時が見せてくれる不思議 自然がその時々に見せてくれる不思議に、目を見張り驚きを覚える感動の絵本 読み聞かせ目安 高学年 20分 あらすじ ペノブスコット湾の水面に、雲の影が映り、世界の時が行き過ぎるのが見える。 雨が近づく。年経た岩の上に、やまももの上に、草の上に、子どもたちの上に。 早春の霧の朝。渚には誰もいないようにみえるけど、そばにはイルカの家族がいて、漁に出る舟はうねりを立て、海鳥は驚く。 林の中は、しんと静まりかえっているけれど、耳を澄ますと虫がトンネルを掘っている音、シダが育つ音、ハチたちの羽音が聞こえる。 霧が晴れると、見渡す限りの青い水! 夏の盛りは、ボートに釣り舟、大型…
昔話風の素朴でおおらかなお話絵本 2人の元図書館員が書いた楽しく暖かいお話集です。 読み聞かせ目安 中学年 5分~ ひとり読み向け あらすじ 小さな男の子のアンドルーシクは、赤ちゃんのとき、古い国から新しい国へやってきました。 カチューシカおばさんも、アンドルーシクが4つのときに、古い国からやってきました。 カチューシカおばさんの持ってきたものは、おばさんの飼っているがちょうの羽で作ったふかふかの羽根布団と、おばさんが市場へいくときにはおる、めのさめるようなショール。おばさんが土曜日ごとに、アンドルーシクのために作るクッキーに振りかける、けしつぶ5ポンドです。 ある土曜日の朝のこと。 おばさん…
お題「大好きな絵本は何ですか?」 しょうぼうじどうしゃじぶた 多様性がスタンダードになった現代こそ そのメッセージは共感を得るはず。 しょうぼうじどうしゃじぷた 作者:渡辺 茂男 株式会社 福音館書店 Amazon
子どもの頃に読んだエルマーのぼうけんシリーズが懐かしくなる展覧会「エルマーのぼうけん展」が明石市立文化博物館で開催されていたので行ってきました。ラリーイベントも開催されており、明石散策もしてきました。 明石市立文化博物館「エルマーのぼうけん展」
こんにちは!今日から3月だと思い込んでいたので、まだ2月があるなんて、なんだかありがたい1日となりそうです。 今週は本を読むことよりも絵本の絵を眺めている時間の方が長かったので、今回は絵本の絵について書いていこうと思います。 そこでちょっと触れておきたいのが、ブログを書いている中の人についてです。このおでん文庫のブログでは本にまつわる記事を書いている一方で、Instagram上では手描きの絵をマイペースに発信しています。絵を描くのが好きなのです。この絵を描くのが好きで尚且つ絵本が好き、という2つの要素を掛け合わせると、大体の人に絵本を描いているのか尋ねられることがあります。私もそういう人物が目…
■今日買った本。計7450円。 a)Book&Coffee coyomiにて。→初入店。 1・大谷英之・写真、大谷淳子・文『ありがとう大五郎』新潮文庫 ¥200 2・エヴェンキ民話、アンナ・ガルフ・再話、内田莉莎子訳、小野かおる・絵『カンジカおばあさんのおきゃくになったうさぎたち』福音館書店 ¥100 3・マルシャークの詩より、内田莉莎子訳、清水義博・絵『ぼくはだいくさん』福音館書店 ¥100 4・ラディヤード・キプリング・作、寺村輝夫訳、長新太・絵『ぞうのはなはなぜながい』集英社 ¥200 5・ドロシー・バン・ウォアコム・文、エロール・ル・カイン・絵、辺見まさなお訳『ね、うし、とら……十二支…
『ばしん!ばん!どかん!』 ピーター・スピア ぶん・え わたなべ しげお やく 躍動感あふれる鼓笛隊の表紙。 表紙をめくれば、兵隊たちが銃や大砲の訓練をしている。 もう1ページめくると、踏切を通り過ぎていく機関車に馬車、車、飛行機。 かん かん かん かん しゅっ しゅっ しゅっ しゅっ からん からん ぴいいいいいい かたかた ごとん かたかた ごとん かたかた ごとん… ばた ばた ばた ばた ぷう ぷう ぱか ぱか ぱか ぱか ぴしっ からから からから ぎし がし りん ちりん ちりん … ええ…もっと、もっとあるんです! 一面に広がる擬音語の数々。 そうです、なんと、この絵本は、全て…
今朝の新聞で知ったのですが 寒い朝、は~っとやると息が白くなるのを「気霜(きじも)」というのだそうです。 息の中にある水分が、寒い外気にあたって、霧になる現象とのこと。 で、朝、そんなに寒さは感じませんでしたが、園庭のいたるところに霜が。 氷もあったようです。 これを、持って帰ってお母さん、お父さんに見せたい! と思うのが子どもらしくていいなあ。 最初は小さな霜だったので、ヨーグルトの容器でも良かったのですが、何やら大きな霜の塊がとれたようです。 //////////////////// 絵本の貸し出し こどものともの絵本の貸し出しをしています。 ご覧になって、どうぞ、お家でお子さんに読んであ…
二年生読み聞かせ。 しょうぼうじどうしゃじぷた 作者:渡辺 茂男 株式会社 福音館書店 Amazon 火事の多い季節&ちょうど出初式が終わった頃ということで選んでみた。 ずっと特別支援学級に入ってたので、久しぶりの大人数を前にちょっと気圧された。わかりやすい反応はなかったけど、熱心に聞いてくれてる顔はちらほら見えたので、楽しんでくれた子もいたようだ。 先生が、最初の私の導入(火事が多くなる時期だから)に引きずられて、みんなも火事に気をつけようって締めてたのが面白かった。2年生だとそう火を扱う機会はないだろうけど。
『ばしん! ばん! どかん!』 ピーター・スピア 作・絵/渡辺茂男 訳 (童話館出版) 2004 ストーリーはありません。 表紙の音楽隊の行進をはじめ、やかんの音、風船の音、手を叩く音、ラッパの音、銃の音、竜巻の音、木の折れる音、数多くの多様なオノマトペが登場します。すべてひらがなです。 「ぴいいいいいっ」という笛の音や、「どすん!」という物が落ちる音、「ぼおおおおおおおおお」という霧笛の音など、なるべく実際の音に近づけて、いろいろ声の調子を変えて読むと、子供にも伝わりやすく、喜ばれます。 自分でも言ってみたくなるのか、こちらが読む前に、子供達が率先して書かれているひらがなを読もうとしてくれま…
◎当ブログではアフェリエイト広告を利用しています。 〈はじめに〉 〈優れた翻訳とは?〉 〈優れた翻訳絵本の選び方〉 〈oicchimouseのおすすめ翻訳家20人〉 〈おわりに〉 〈はじめに〉 こんにちは。 oicchimouseです。 外国の絵本の中には素敵な作品がたくさんありますね。 そんな外国の絵本の持つ魅力を余すことなく引き出し、ときに、原文以上の輝きを与えてくれるのが「翻訳」です。 そして、この「翻訳」という、とてつもなく難しいお仕事を担っているのが、「翻訳家」とよばれる人たちです。 最近は翻訳のハードルが下がっているのか、売れるための話題性を狙ってなのか、特に翻訳家というわけでもな…
こんにちは。2歳0歳ふたりの息子を育てている育休中ママのうどんです。 2週間に一度図書館へ行き、自分の本を借りるついでに息子たちの本を借りるのですが(逆か…?笑)、息子たちの反応ならびに私の感想を記事にしています。今回は長男向けに6冊、次男向けに2冊の合計8冊借りました。 前回借りた本はこちら noodlenodu.hatenablog.com かずとすうじのでんしゃじてん いぬいろいろかくれんぼ しょうぼうじどうしゃじぷた 14ひきのピクニック しょうぼうしゃ、てんけんよし だんなキスがスキなんだ さいがいでかつやくするくるま もうおきるかな? おわりに かずとすうじのでんしゃじてん 今回借…
こんにちは、千すけです。 開催期間ギリギリで、エルマーのぼうけん展に行ってまいりました…!! 涼しくなってから、とか思っているうちにもう9月も終わりになってしまった(^^; play2020.jp 立川のPLAY! MUSEUM、できたばかりですっごくオシャレで気持ちの良い空間だった😃✨ ぜんぶ写真撮ってOKな今どきの展示 おみやげに頂いた『ぼうけんスタンド』! 3種類あるうちの、これだったらいいなあと思ってたやつ😍嬉しい! ほらあなの中でりゅうの一家と対峙するあのドキドキ感が伝わってくる…✨ たたむと外側にはボリスがいるよ ちゃんと前の晩に読み返して予習(いや復習?)して行きました 私は『1…
立川の PLAY MUSEUM でひらかれている、「エルマーのぼうけん展」に行ってきました。シリーズ三作の原画がたくさん! というか、ぜんぶ?? 小学生の時になんども読んだ本の世界が、上手に再現されていました。10月1日までです。ぜひ! それに先立って、月曜日の古典児童書を読む会の課題本も、エルマー三部作でした。参加者それぞれの思い出や、好きな巻とその理由などで、もりあがりました。わたしが好きだったのは3巻め。
2023年07月の読了は14冊。 本棚登録は43冊。購入は13冊/¥11303。 遊民爺さん(小学館文庫) 著者 : 小沢章友 小学館 発売日 : 1998-12-01 ブクログでレビューを見る» モラトリアムとディレッタント。クロスオーバーイレブンのそれは未聴だが、こんな物語だったのね…。ちょっとした苦さが残るかな。 NHK-FMの深夜放送クロスオーバーイレブン(AzymuthのOP・ED曲のイメージが強い。あとは津嘉山正種のナレーションか。ジェットストリームよりもこちらが好きだった)の台本を小説化したもの。認めたくはないが自分の中にも遊民爺さんはいるのだな。作者の遊民爺さんへの愛は感じるの…