Hatena Blog Tags

活断層

(サイエンス)
かつだんそう

[英] active fault
活断層とは、最近の地質時代(過去10万年)まで繰り返し地殻運動を行ってた形跡があり、将来の活動が推定される断層のこと。日本列島は地盤に蓄積される歪みが大きく、周辺の海底も含めて約2,000とも言われる活断層が全国に広がっている。
(※活断層の定義に用いる過去の期間は諸説ある。)
阪神大震災・東日本大震災を機に、大地震の要因として、分野での研究に一般からの注目が集まっている。

特徴

一定の時間をおいて、繰り返して活動する

活断層はふだん断層面が固着しているが、断層面を挟む両側の岩盤には常に大きな力がかかっている。そしてこのひずみが限界に来た時に岩盤が破壊され、断層に沿って両側が互いに反対方向にずれ動く。この動きで地震が発生し、ひずみは解消される。その後、活断層は長く動きを止め、次にひずみの限界が来るまでじっとしている。

いつも同じ向きにずれる

活断層にかかる力のもとはプレート運動で、その運動の向きや速さは長期的には変化しないので、活断層にかかる力も長期的には変わらない。このため、活断層の活動は基本的には同じ動きが繰り返される。活断層周辺の地形は、このように繰り返された動きの累積により形成されたもので、地形を見ることで活断層の動きの特徴を把握することができる。

ずれの速さは断層ごとに大きく異なる

活断層が1回動いて生じるずれが数mであっても、それが繰り返されると、ずれの量は累積して次第に増加する。この増加していく速さ(平均変位速度)は断層ごとに大きな差がある。「平均変位速度」は、長期的に見た場合の活断層の平均的なずれ量を速度で示したもので、通常は1000年あたりのずれの量で表す。これによりその活断層の活動度が分かる。

活動間隔は極めて長い

日本はしばしば直下型の大地震に見舞われるため、活断層が頻繁に動く印象を与えているが、これは日本に活断層の数が多いためで、実は1つの活断層による大地震発生間隔は1000年から数万年と非常に長い。一方、海溝型地震の発生間隔はこれよりずっと短く、例えば南海トラフを震源とする地震の発生間隔は100年程度で、歴史時代に巨大地震(南海地震、東南海地震)を何回も発生させてきている。

長い断層ほど大地震を起こす

断層の長さが長いものほど、大きな地震を起こす可能性がある。これまでの日本の内陸直下地震の例では、M7級の地震では長さ20?程度、M8級の地震では長さ80?程度の範囲にわたって地表のずれ(地表地震断層)が現れている例がある。

参考

活断層データベース(産業総合研究所 地質調査所)

都市圏活断層図(国土交通省 国土地理院)

このタグの解説についてこの解説文は、すでに終了したサービス「はてなキーワード」内で有志のユーザーが作成・編集した内容に基づいています。その正確性や網羅性をはてなが保証するものではありません。問題のある記述を発見した場合には、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

ネットで話題

もっと見る

関連ブログ