天気に関するうんちくが盛り込まれた「すごすぎる天気の図鑑」(荒木健太郎著)を見ていたら美しい写真があった。アスファルトの道路などで見られる「逃げ水」に、道路脇の桜が映り込んでいる写真だ。 まるで桜の花びらが水たまりに浮かんでいるようだ。お堀や川、池などに映る、いわゆる「逆さ桜」も美しいが、逃げ水に映ったそれはまた違った味わいがある。逃げ水といえば夏の感じがするが晩春の季語である。〈逃げ水の出発点は椿の木〉(櫛原希伊子(くしはら・きいこ))。 きょうから5日間は七十二候の一つ「桜始開(さくらはじめてひらく)」。文字通り、桜前線が北上して桜の花が開き始めるという意味だ。また、あさって3月27日は「…