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株式市場

(社会)
かぶしきしじょう

株式の売り手と買い手が出会い、売買が成立する場。値付けがなされ、資金が投資され、あるいは回収される。発行市場と流通市場とがある。

なぜ株式の売買、株価、株式市場が必要なのか

単純に考えれば、株主になる、あるいはこれをやめるには会社にたいして直接出資する、あるいは出資をやめればよさそうに見える。だが、このような方法では会社の資本金が常時変動してしまう。そのため、会社の事業計画およびこれの実施には大きな障害となる。だからといって出資(投資)・換金のタイミングに大幅な制限を加えることは投資家にとっては重大な障害となる。
これを防ぐには、例えば誰かが株主になりたい場合、この人物に代わって株主をやめたい人と直接取引きできればよい。これなら、株式を受渡すことにより、会社の資本金を増減せずに株主になる、あるいは株主をやめることができる。この時、元々の株主は出資金を返還してもらえる。一方、新しい株主は出資金を出さなければならない。これらを一度に行うと、新しい株主は元の株主へ株式の見返りとして出資金を受渡すことになる。株式を投資家同士で売買できるようにする、流動性を付与することは投資対象としての魅力を高めることとなる。すなわち、株式は売買されるべきものとなる。
また買いたい・売りたいという注文を集中させることができれば、それだけ取引き相手を見つけやすくなる。ただし、それでも買いたい人、売りたい人つまり需要と供給がバランスするとは限らないため、調整が必要となるが、原則として市場の需給の調整は価格による。より高い買い注文、より安い売り注文が優先される。その結果、株価は変動し、受渡される出資金は株式の価値という意味を持つようになる。
株式に自由に価値をつけると、今度はその価値の公平性が問題となる。より安く株式を手放したい人がいるのに、異常に高い価値を株式につけた人がどんどんこれを手放せるのでは、株主になりたい人にもこれをやめたい人にも不公平である。これをなくすには、株主になりたい、あるいはこれをやめたいという要求を注文として1か所にとりまとめ、それらをもっとも公平*1に付け合わせればよい。
その結果として市場で付いた株価は、すなわち市場が判断したその時点での株式の価値である。株式市場は株式に流動性を与えて投資家と事業主双方の利便性を高めるとともに、株式価値を判断して公示する。
これが株式市場の役割である。

*1:株主になりたい人は、指定した価値以下で株式を手に入れられれば公平である。一方、株主をやめたい人は、指定した価値以上で株式を手放せれば公平である。

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