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李氏朝鮮

(地理)
りしちょうせん

朝鮮半島に李成桂の建てた朝鮮を差す。(1392-1910)
古朝鮮(衛満朝鮮、箕子朝鮮)などと区別するために李氏朝鮮、李朝などと呼ぶ。高麗が仏教を中心とした国に対し、李氏朝鮮は朱子学を国教とし、とりわけ中期以降後期にいたるまでは仏教を弾圧した。そのため高麗時代の仏教文化は衰退した。外交政策は解禁政策をとった。正字は漢字で、文書では古典中国語と漢字表記の中期朝鮮語を併用した。後に世宗代にハングルが創製された。後代に訪れた西ヨーロッパ人からは「隠者の国」と呼ばれた。

日本とは、対馬を中継して交易をしていたが、倭寇や朝鮮側の交易制限、秀吉の朝鮮侵略などで何度か中断している。主な輸出品は、高麗仏教の仏典・鐘楼、李朝白磁、朝鮮人参など。特に朝鮮人参は唯一の輸出産品と『朝鮮紀行』(日清戦争直前に朝鮮を旅行したイザベラ・ バードの紀行文)には書かれている。

儒教が国教であり、それゆえ白を尊重した。

http://sodo.cool.ne.jp/data/koria.htm より

太祖(李成桂) 1392〜 常平通寶(粛宗1678年始鋳)
定宗 1398-1401
太宗 1401-1418
世宗 1418-1450
文宗 1450-1452
端宗 1452-1455
世祖 1455-1468
睿宗 1468-1469
成宗 1469-1494
燕山君 1494-1506
中宗 1506-1544
仁宗 1544-1545
明宗 1545-1567
宣祖 1567-1608
光海君 1608-1623
仁祖 1623-1649
孝宗 1649-1659
顕宗 1659-1674
粛宗 1674-1720
景宗 1720-1724
英宗 1724-1776
正宗 1776-1800
純祖 1800-1834
憲宗 1834-1849
哲宗 1849-1863
高宗 1863-1907
純宗 1907-1910

以下、三省堂『朝鮮の歴史』(朝鮮史研究会著 ISBN:4385354693)より要約年表

1388年 高麗の将軍の李成桂がクーデターを興し政権を握る。
1392年 高麗滅ぶ。李成桂国王に即位(権署高麗国事)
1393年 明に冊封を受けるに当たり国号を「和寧」にするか「朝鮮」にするかを問う。明は「朝鮮」の国号を選んだが、李成桂は権署朝鮮国事(国王代理)のまま据え置かれた。
1401年 明により正式に朝鮮国王の称号が認められる。
1419年 対馬を侵略するも成果が受けられず撤兵(応永の外寇)
1443年 世宗がハングルの元である「訓民正音」を制定する(46年頒布)
1498年 士林派(旧勢力に対抗する朱子学を修めた新興対抗勢力)の弾圧(士過)以後何度か行われる。
1510年 三浦の乱(通商制限に対する日本人の反乱)。以後朝鮮と対馬の間で断交状態が続く。
1512年 対馬との通商再開。
1567年 士林派が政治の主導権を握る。
1575年 東人・西人による対立(士林派内部の派閥争い。朱子学の解釈の違いも絡んでいる。)
1591年 東人が北人と南人に分裂。
1592年 秀吉の朝鮮侵攻(文禄の役)
1597年 明との和平交渉が決裂し、秀吉は朝鮮へ再度侵攻(慶長の役)
1608年 光海君即位。北人政権の樹立。
1609年 日本と和平が成立する。
1619年 サルホの戦いで、後金軍に大敗。
1623年 光海君廃され、西人政権樹立。
1627年 後金(後の清)軍に攻め込まれる。
1636年 清軍に攻め込まれる。翌年降伏。
1660年 礼論起こる。(西人と南人の派閥争いの激化)
1668年 西人、老論と少論に分裂。
1694年 北人の没落。老論と少論の対立激化。
1832年 イギリスが通商を求める。
1863年 大院君政権の成立。
1866年 シャーマン号事件。フランス艦隊、江華島に侵攻する。
1871年 アメリカ艦隊、江華島に侵攻する。
1873年 大院君政権倒れ閔氏政権が成立。
1875年 江華島で日本軍艦「雲揚」と抗戦。
1876年 日朝修好条規の締結。
1894年 甲午農民戦争(東学党の乱)、閔氏政権倒れる。日清戦争(-95)
1895年 閔妃暗殺事件。
1896年 高宗、ロシア公使館に逃げ込む。
1897年 国王、王宮へ戻る。国号を大韓帝国と改める(-1910)。
1904年 日露戦争(-05)
1909年 安重根によるテロによりハルビンで伊藤博文が暗殺。一進会(韓国の政治結社)韓日合邦声明書を発表。
1910年 日韓併合条約の調印。李氏朝鮮の終焉。植民地化。

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