木村肥佐生(1922年-1989年)
亜細亜大学アジア研究所教授。チベット研究で著名。ペマ・ギャルポの師。
長崎県佐世保市生まれ。1940年: 興亜院モンゴル語研修生、41年蒙古善隣協会職員。1942年: 大東亜省内蒙古張家口大使館調査課。1943年: チベットに潜行し諜報活動に従事。1950年: インド経由で日本に帰国。1951-76年: 駐日アメリカ大使館勤務。1977年: 亜細亜大学アジア研究所教授。
著:沢木耕太郎新潮社(2022/10)ISBN:9784103275237著者曰く「超人」:西川一三の「秘境西域八年の潜行」について、西川氏本人生前にインタビューし、本書でその旅を再構成した作品。ごく最近、木村肥佐生の同様本「チベット潜行十年」をグーグルマップで確認しながら読んだことで、当時と現代の差異に一種幻滅していた。本書では経路の概要地図が見返し部にあり、主な地名を確認することができる。本文内で記述される詳細地名を一々確認したいところをぐっと我慢して、取り敢えず本文読破をめざした。著者の筆力もあり、一気に読了。 陰日向なく仕事に精出す記述とか、インドで日本人と見破られる場面とか、蒙古ラマ…
著:木村肥佐生中公文庫(1982/07発売)ISBN:978412200943X 「秘境西域八年の潜行」の著者:西川一三も登場する太平洋戦争当時の大陸潜行記。当時は、「秘境」だったかも知れないが、現在グーグルマップで見ると、よほどの山岳地帯以外は、人家が立ち並び、しかも、高速道路が張り巡らされていて本書の「探検記」の面影は無い。本書中に概略探検地図が出てくるが、カタカナ地名表記の所はマップ上では漢字地名表記になっているので、甚だ再確認を難しくしている。例えば、シガツェは、現在中華人民共和国チベット自治区シガツェ市「日喀則市」となり、1市轄区・17県を管轄する。市内唯一の市轄区はサムドゥプツェ区…
新刊の単行本は高いので、ほとんど買わないのですが、表題の作品はついつい買ってしまいました 理由は二つあります 一つは、無料お試し版という一章だけ読むことができるものを読んで、続きが気になって仕方なくなってしまったことです もう一つは、その期間であればキンドル版でしたら半額分のポイントが付与されるということで、実質的には半額で買えたからです 沢木氏の作品を気に入っている方でしたら、問答無用で楽しめる内容になっています 戦前から戦後の七年間にかけて、スパイとして中国からチベットを辿りインドへ行った旅人、西川一三の話です そして、同じ時期に同じようにスパイとしてチベットに潜伏した木村肥佐生の人間性や…
沢木耕太郎 新潮社 2022.10.25読書日:2023.8.3 第2次世界大戦末期に密偵として内モンゴルに潜入し、そのまま戦争が終わってもチベットやインドを放浪し、帰国後は「秘境西域八年の潜行」という本を出版した以外は、死ぬまで岩手県で美容関係の卸の仕事を坦々と続けた西川一三の、自身も「深夜特急」で西域を放浪した経験のある沢木耕太郎による評伝。 この本のほとんどの内容は「秘境西域八年の潜行」の内容とかぶる。そういうわけで、もしそれだけなら、改めてこの本を書く必要はなかったはずである。もちろん、あとから出版するものの使命として、オリジナルの原稿から削除された部分を復元するとか、間違いを訂正する…
人形シリーズ ザギン編 今朝は、夜勤から四時くらいに帰って来て、入浴してヒーコ飲んで五時に床につきましたが、なんしか寝付けず、またお腹の調子もよくありませんでした。売薬の酸化マグネシウムを昨夜飲んだのが、今日よく効いてるのかもしれません。前のビオフェルミンの酸化マグネシウムは効き目がそんな劇的でないかったのですが、今度のは強い。 b.hatena.ne.jp 七時半くらいには起きて、朝食摂ったりあれこれして、動画でラジオ体操して、ストレッチして、なかやまきんにくんの動画をしました。よく降っています。台風2号。雨の中、イタリアンパセリとキャベツは取りに行きました。 アンドロイド型ガラケーをパソウ…
天路の旅人 作者:沢木耕太郎 新潮社 Amazon 『天路の旅人』沢木耕太郎 新潮社 第二次世界大戦中、陸軍の密偵(スパイ)として内蒙古から中国奥地を経てチベットへ旅をした人物がいた。蒙古人の僧侶「ロブサン・サンボー」に変装したその人物は西川一三といい、日本が敗れ、終戦を迎えても帰国せずに、インドまで旅を続けた。戦中戦後合わせて8年ほど旅路にあった。